「伝統の桜草」(2023年度)

植物苑特別企画

伝統の桜草のポスター画像

開催概要

当館くらしの植物苑では、2002年より「伝統の桜草」と題して、桜草の展示を行ってきました。

「伝統の桜草」とは、江戸時代中期以降(江戸・明治・大正・昭和)、園芸家によって野生株の中から変わった花が探し出され、多くの品種が作り出されてきた一連の桜草を指します。花の色は薄紅色や紫色、白色など、花の形も平咲からつかみ咲までと様々です。こうした多様な花色・花形の桜草を展示するとともに、2003年に寄贈された桜草花壇によって伝統的な観賞方法を再現するなど、展示方法にも工夫をしています。

また、今年度は「サクラソウの八重咲とそれに関わる遺伝子」をテーマとして、まずは花の形態形成に関わる遺伝子のABCモデルを紹介し、次に、八重咲サクラソウの分解・観察により、雄しべが花弁に変化することで八重咲化していることを紹介します。さらに、サクラソウのABCモデルに関わる遺伝子を対象として、がく、花弁、花筒、雄しべ、雌しべの各器官の発現傾向について一重咲と八重咲での違いをパネルで解説いたします。併せて、2007年に収集した八重咲の品種や2010年に収集した野生系の品種、2013年から2015年にかけて収集した現代の新花も展示します。

開催期間

2023年4月11日(火)~ 2023年4月30日(日)

会場

国立歴史民俗博物館 くらしの植物苑

料金

個人100円

開苑時間

9:30~16:30 (入苑は16:00まで)

休苑日

4月17日(月)・24日(月)

主催

大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 国立歴史民俗博物館

※4月29日(土・祝)は「歴博みどりの日」で入苑無料。

※高校生以下は入苑無料。

※障がい者手帳等保持者は手帳等提示により、介助者と共に入苑無料。

※博物館の総合展示・企画展示は別途料金がかかります。

※博物館の半券の提示で、当日に限りくらしの植物苑にご入場できます。また、植物苑の半券の提示で、当日に限り博物館の入館料が割引になります。

概要

展示する桜草はおもに鉢植えで、1鉢に4芽、各品種2鉢ずつ用意し、桜草花壇、東屋周囲、ハウス2棟、よしず展示場で展示を行います。

桜草花壇には、江戸時代に作出された品種を主に展示します。また、近年作出の八重咲の品種、野生系の品種、現代の新花のコーナーを設けて展示します。その他にも地植えやプランターなどで展示し、東屋内では、明治・大正・昭和初期の桜草の歴史的な経緯や、大正時代の桜草会設立以降における品種の変化についてパネルで紹介します。

さらに本館エントランス前にも、植物苑のご紹介もかね、プランターで展示します。

  • 出展品種 計約400品種
  • 出展鉢数 約700鉢

展示風景

-くらしの植物苑の桜草花壇-

天保年間(1830~44)の写本と伝わる「櫻草作傳法(さくらそうさでんほう)」に書かれている桜草花壇(組立小屋の中に5段の棚を設けた花壇)を元に復元された、伝統的な観賞法(2003年に寄贈)。この花壇では、江戸時代に作出された品種を主に展示します。

桜草花壇の画像

1) 桜草花壇

ハウス展示風景の画像

2) ハウス展示風景

駅路の鈴の画像

3) 駅路の鈴/えきろのすず(園芸種)

蛇の目傘の画像

4) 蛇の目傘/じゃのめがさ(園芸種)

南京小桜の画像

5) 南京小桜/なんきんこざくら(園芸種)

桃の舞の画像

6) 桃の舞/もものまい(園芸種)

天晴の画像

7) 天晴/あっぱれ(園芸種)

空穂猿の画像

8) 空穂猿/うつぼざる(園芸種)

絞り重の画像

9) 絞り重/しぼりがさね(園芸種)

流れ星の画像

10) 流れ星/ながれぼし(園芸種)

田島紅の画像

11) 田島紅/たじまべに(野生種)

関連の催し物

展示解説会のご案内

日時

4月11日(火) 11:00~

場所

くらしの植物苑

当展示プロジェクト委員による展示解説を行います。事前予約等は必要ございません。

※急遽中止となる場合がございますのでご了承ください。

桜草 有償頒布のご案内

日時

4月11日(火) 9:30~10:30
4月12日(水) ~4月30日(日) 9:30~12:30
4月29日(土・祝)は 9:30~15:00

場所

くらしの植物苑

備考

※要入苑料
※期間内であっても、提供できる在庫がなくなり次第頒布を終了する場合があります。