ファミリープログラム


れきはくをかこうよ作品展

2024年8月4日[日]に、国立歴史民俗博物館の第3展示室の展示物を写生する「れきはくをかこうよ」を開催しました。小学生など計18人の方が参加してくれました。それぞれ好きな展示物を選び、絵を描きました。描いてみると、気がついたことや新たな発見があったようですね。たくさんの色をつかって描いた絵や細かいところまでていねいに時間をかけて描いた絵など、どれも力作ぞろいでした。

日   時
2024年8月4日[日] 13:00~16:00
場   所
本館第3展示室
画   材
色鉛筆・鉛筆・画用紙
歴博の先生
歴史研究系 工藤 航平先生

みんなの作品紹介

● 第3展示室 ●

画像をクリックすると別のウィンドウが開いて大きく見られます。

貝の孔雀 山崎 日向花
感想
重ねぬりをした。かげをすこしだけつけて、目立たないようにした。貝の形をいびつにした。どこにビーズみたいなものがくるかよく見た。
歴博の先生から
さまざまな貝で造られたクジャクの姿を、短い時間でこれだけ表現できているのには大変おどろきました。これは多くの貝が採れた江ノ島(神奈川県)のお土産でした。江戸時代の人は旅をして、いろいろなお土産(みやげ)を買ってきました。歴博のほかの展示室には、現在の全国各地のお土産を展示しているところがあるので、ぜひ探してみてください。
作品(1)

おもしろ道標 M・Y
感想
・江戸時代の文字があって書いてみたら、今と似てるけど、少しちがった。
・神社みたいなデザインがおもしろかった。
歴博の先生から
とても大きな道標(みちしるべ)ですが、じょうずに一枚の絵におさめてくれたので、全体の姿がよくわかります。これは江戸時代の道案内の標識(ひょうしき)で、現在でも東海道(とうかいどう)と中山道(なかせんどう)のわかれる草津宿追分(くさつしゅくおいわけ)(滋賀県草津市)にあります。下の台座の部分には、この道標を協力して建てた人の名前がしるされているので、つぎに来たときにみてください。
作品(2)

アットゥシ 篠崎 直紀
感想
こまかいもようがむずかしかった。
歴博の先生から
衣装の色や文様をよく観察して、ていねいにえがいていますね。これはアットゥシという木の皮でつくられたアイヌの人々の衣装です。文様には魔除けの力があると信じられていました。生活のあらゆるものに文様は刻まれたり、描かれたりしています。展示室にはほかにもアイヌの文様が刻まれたものがあるので、ぜひ探してみてください。
作品(3)

道しるべ 上田 潤世
感想
・おうとつをくふうした。
・たてものの、かたち、色、かげをかんさつした。
歴博の先生から
おおきな道標(みちしるべ)のうち、上の灯をともす「火袋(ひぶくろ)」と下の石塔に注目して、立体的に表現できており、リアルに描けていますね。これは江戸時代の道案内の標識で、現在でも東海道と中山道のわかれる草津宿追分(滋賀県草津市)にあります。隣に並んでいる他の道標と比べて、違いなどを観察してみてください。
作品(4)

江戸図屏風 水戸藩下屋敷(後楽園)
染谷 美結
感想

橋を上手にかけた。

歴博の先生から
江戸図屏風のなかでも、後楽園の緑豊かな庭を多くの色をつかって描いてくれたので、美しい庭の雰囲気が伝わってきます。江戸図屏風には、江戸時代の江戸(主に東京都23区)の様子が詳細に描かれているので、ゆっくり観察して、ほかにお気に入りのところを探してみてください。
作品(5)

木せいけんびきょう 實藤 颯真
感想
・上の部分がむずかしかった。
・色をぬるのが楽しかった。
歴博の先生から
精密な木製の顕微鏡を、細かなところまで丁寧に描いてくれました。とてもリアルで、色も実物とおなじようにぬってくれたので、木でできていることがよくわかります。江戸時代には、このようなせいみつなものも、一つ一つ手でつくっていました。どのようにつかうのかも、かんさつしてみてください。
作品(6)

砂糖をしぼる牛 斎藤 すばる
感想
かやぶき屋根のすじをかくのに色を重ねたりすじの角度をよく見て頑張ってかきました。もっと時間がほしかったけれどもあっという間に終わってしまいました。
歴博の先生から
かやぶきの小屋や、牛が臼を回している雰囲気がよく伝わってきます。時間のないなかで、小屋のつくりを丁寧に観察して、細かなところも描けていますね。江戸時代、パワーのある牛はいろいろな場面で利用されています。ほかのところでも、牛が活躍している様子が展示されているので、ぜひ探してみてください。
作品(7)

日本橋 實藤 一真
感想
橋の下の柱の部分がむずかしかった。かいだんが工夫して描けた。
歴博の先生から
日本橋と川を行き来する船が描かれていて、町の賑わいが伝わってきます。大きな橋を支えていた組まれた柱や石垣も丁寧に描けていますね。コンクリートなどがなかった江戸時代に、このような大きな橋をどのようにして支えることができたのか、ぜひ調べてみてください。
作品(8)

ふかひれ M・R
感想
おいしそうだったからかいた。あと、簡単そうだったからかいた。
歴博の先生から
乾燥させたフカヒレの雰囲気が伝わってきますね。簡単そうだけど、骨や筋の部分まで丁寧に描いてくれました。日本は海外に銀や銅が出ていかないように、これらの食材を長崎から中国などへ輸出するようになりました。ほかにどのようなものが外国への輸出品として選ばれたのか、ぜひ調べてみてください。
作品(9)

キレイなき物 北尾 桜
感想
こまかなところをかくのがむずかしかった。だけど、キレイにかけたと思うから結果オーライです。
歴博の先生から
着物の細かな刺繍まで丁寧に描いていて、色もきれいに塗ってくれました。きらびやかな武家の女性の着物がよく表現できています。江戸時代は、身分によって着ていい着物がきめられていました。いろいろな着物をみて、模様や色などの違いについて考えてみてください。
作品(10)

阿波人形の妖怪のすがた 小向 千尋
感想
・目と口がむずかしかったです。
・かみの毛がボサボサっとさせるのが楽しかったです。
・工夫したところは、妖怪になったところをかいた事です。
歴博の先生から
人形の表情や髪の毛、操る部分も丁寧に描いてくれました。特に、妖怪へと変化する一番の見せ場をとらえているのは秀逸です。江戸時代の人はとてもこまかな細工をして、いろいろなものをつくりました。展示室にはほかにもさまざまな細工をしたものがあるので、みつけてみてください。
作品(11)

はしの下の舟 福田 彩子
感想
川の色をまぜるところを工夫した。
歴博の先生から
日本橋川を通る船や、日本橋、河岸の蔵など、川のまわり全体をきちんとえがけていますね。ここは、全国各地からさまざまなものが運ばれてきて、とても賑わっていたところでした。たくさんのものが船を使って運ばれていますね。こんど、船にどのようなものが積まれていたか観察してみてください。
作品(12)

いろんないろんなたのしいいっぱい
堀江 優羽
感想
すごくむずかしいところとすごくしんけんにかいたところといっぱいあってたのしかったです。
歴博の先生から
いろいろなものに興味をもってくれて、ありがとうございました。特にお茶碗など食器をたくさん描いてくれましたね。色や模様の違いをしっかりと見分けることができています。目的や使う場によって、食器を使い分けていました。こんどは、ほかのところに展示されている食器と比べて、違いについて調べてみてください。
作品(13)

がんじょうながんちゃん K・Y
感想
ちゃいろをつかえてたのしかった。
歴博の先生から
大きな道標のなかでも、特に上の「火袋」と呼ばれる、夜に火をともすところに注目して、丁寧に描いてくれました。暗い夜に遠くからでも見つけることができたので、旅をしている人も道に迷うことがなく、とても安心できました。旅の道具のところも見て、ほかに何があったら安心して旅行ができるか考えてみてください。
作品(14)

はがせ船絵馬(人はいない) K・Y
感想
船のほがむずかしかった。船の向きをぬるのがたのしかった。船が大きいからがようしからでないように工夫した。
歴博の先生から
画用紙を絵馬にみたてて、船の絵をだいたんに配置した構図はすばらしいです。「はがせ船」は、日本海を行き来してものを運んでいました。航海の安全をいのるために作られたもので、自分たちの船が神様にもわかるように、本物そっくりにかいています。江戸時代には悪天候などで多くの船が沈没したり、漂流しました。漂流したことで外国へ行った人にはどのような人物がいたか、展示室で探してみてください。
作品(15)

きものやふね、いろんなものがある。
堀江 美羽
感想
全部ていねいにかいたところと、色ぬりをがんばりました。
歴博の先生から
着物や旅の道具など、いろいろなものを見つけてくれました。それぞれのかたちをきちんと観察して、丁寧に描いてくれて、ありがとうございました。こんど来たときに、それぞれのものが、どのように使われたのか、じっくり考えてみてください。
作品(16)

かんばん 石井 明李
感想
・きのもようをたのしくかけた。
・かんじがむずかしかった。
・いろんないろをまぜた。
歴博の先生から
画用紙を看板の板に見立てた描き方は、とてもよいアイデアですね。「京」の字も昔に使っていたかたちで書けていて、じっくりと観察してくれたことがわかりました。これは京都から来る人のための看板です。まわりの看板も見て、他にどこから来ているか調べてみてください。
作品(17)

いろいろなもの 廣木 杏莉
感想
フヅキグワのところの土やさびの色を工夫してぬりました。
歴博の先生から
展示室にあるいろいろなものを描いてくれて、ありがとうございました。道標にほられた神様のすがたも、とても丁寧にリアルに表現できていますね。展示室には他にもたくさんのものがあります。こんどきたときには、もっとたくさんのものを観察して、好きなものを見つけてください。
作品(18)

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