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「見世物大博覧会」(第3展示室)

「見世物大博覧会」(第3展示室)

開催概要

開催期間 2017年1月17日(火)~ 3月20日(月祝)
会場 国立歴史民俗博物館 第3展示室(近世)副室
料金 一般420(350)円/高校生・大学生250(200)円
中学生以下無料
(  )内は20名以上の団体
※総合展示もあわせてご覧になれます。
※毎週土曜日は、高校生の入館が無料です。
開館時間 ~2月:9時30分~16時30分(入館は16時00分まで)
3月~:9時30分~17時00分(入館は16時30分まで)
休館日 毎週月曜日(祝日の場合は開館し、翌日が休館)
主催 大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 国立歴史民俗博物館


※画像クリックでチラシが開きます(PDF)

趣旨

今回の展示は、江戸時代から明治にかけて大いに流行し、大正、昭和を経て現代に至るまで命脈を保ってきた多種多様な見世物の様相を、主に国立歴史民俗博物館と個人が所蔵する絵看板・錦絵・一枚摺やなどの展示を通して紹介するものです。

江戸時代以降、軽業や曲芸などの技芸見世物、一式飾や生人形などの細工見世物、ラクダやゾウなどの動物見世物などの様々な見世物は、都市の盛り場や社寺の祭礼での興行において、多彩な内容や表現を次々と創出し、老若男女を問わず大勢の見物人を魅了してきました。

また、江戸時代には、異国から渡来した動物見世物、異国由来をうたった軽業や曲芸、異国の故事や人物や風俗を題材にした細工見世物が人気を博したり、明治時代には、西洋から伝来したサーカスや電気機器などの科学的な見世物も登場したりして、その時々の人々の異国・異文化イメージの形成に多大な影響を与えました。一方、明治の開国と共に、多くの軽業芸人が日本から海外に進出し、活躍して各地に足跡を残しました。

こうした見世物の内容や表現は、見世物という1つのジャンル内に止まるものではなく、歌舞伎や人形芝居などの芸能、講談や落語などの語り物、読本や滑稽本などの文学といったほかの様々なジャンルと通底し、それらを享受する人々に複合的に作用することで、人々の歴史や文化に関する知識や情報や感覚の共有が形成されていきました。

更に、多種多様な見世物の内容や表現は全国各地に伝わり、祭礼や年中行事において地域の人々自らが行う民俗芸能や造形活動として定着し、民俗文化としての広がりを持つに至りました。
展示では、江戸時代を中心として、明治・大正・昭和を経て現代に至るまで、多種多様な内容や表現によって人々を魅了してきた見世物の実態を紹介します。併せて、そうした見世物の享受を通じて醸成された人々のハレの感覚や価値観、異文化に関する情報の受容とイメージの形成について、従来とは趣を異にする新たな理解を提示します。

なお、既存の展示資料である「のぞきからくり」、「早竹虎吉軽業 模型」、「三尊仏」なども関連資料として紹介します。

【展示代表】

川村 清志(かわむら きよし)(国立歴史民俗博物館 民俗研究系 准教授)

専門は文化人類学と民俗学。口頭伝承の近代的展開、祭礼芸能の実践と習得過程の探求、メディアによる民俗文化の再表象過程、現代日本のサブカルチャーと伝統文化などに関する研究をしている。

1999年に京都大学人間・環境学研究科大学院専攻博士を取得。現在、国立歴史民俗博物館研究部准教授を務める。

主な展示資料

・『信西入道舞楽之図』
・大坂下り女力持 柳川ともよ
・二代目柳川一蝶斎、浅草奥山におゐて興行仕候
・豹の見世物
・流行美人浅草公園水族館
・人魚のミイラ

計70点 (展示替えあり)

※期間中、展示替えを行います。
展示替え資料一覧

 

1) 江戸の花 力曲持 太夫浜碇定吉(えどのはな ちからきょくもち たゆうはまいかりさだきち) ロンドン公演
明治元(1868)年

浜碇定吉一座は、日本初のパスポートの受給を受けて、1866(慶応2)年に米国人興行師、リズリーに率いられて外国巡業に出ました。

2) 人魚のミイラ

幕末から明治時代にかけて、日本から欧米にたくさんの人魚のミイラが製造・輸出されていました。このミイラは当時のものを参考にしながら再現して製作したものです。

3) 大坂下り女力持(おおさかくだりおんなちからもち)柳川(やながわ)ともよ 
安永5(1776)年

柳川ともよは器量よしに似合わぬ大力で、女性という話題性で空前の大当たりを取りました。実際は大阪下りではなく、新潟出身の江戸の岡場所の出であったといいます。

4) 当盛見立人形之内 粂(くめ)の仙人
安政3(1856)年

江戸・浅草奥山における松本喜三郎の生人形。粂の仙人が布洗女の白い脛(すね)に惑って神通力を失い墜落する場面です。

5) 二代目柳川一蝶斎(にだいめやながわいっちょうさい) 浅草奥山におゐて興行仕候 
弘化4(1847)年

弘化4年、二代目柳川一蝶斉の江戸・浅草での手妻(奇術)の興行。からくり仕掛けの道具や人形を仕組んだ大掛かりな舞台。演目は「龍宮浦島」。

6) 百種接分菊(ひゃくしゅつぎわけぎく)
弘化2(1845)年

江戸・駒入伝中の植木屋今右衛門が、一本の幹に百種類の菊を接ぎ木して咲かせた見物を供しました。本来は3枚連続の錦絵で右側の一枚がかけています。

7) 豹(ひょう)の見世物  万延元(1860)年

横浜に船載され、江戸・両国で見世物となったヒョウ。当時はトラとして扱われたので、トラに因んだ加藤清正らの姿が劇画として描かれています。

8) 流行美人浅草公園水族館     明治33(1900)年

東京浅草公園水族館は1889(明治22)年に浅草六区に開館しました。当初は大人気でしたが、明治末には経営不振となり、それを補うために館内で手踊りなどの余興が始まりました。

※すべて国立歴史民俗博物館蔵

※本展示でギャラリートークは開催しません。