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「江戸のグルメ案内」(第3展示室)「国立公園 今昔」(第4展示室)

佐倉・城下町400年記念事業
「もの」からみる近世 「江戸のグルメ案内」(第3展示室)

開催概要

開催期間 2018年1月5日(金) ~ 2月4日(日)
会場 国立歴史民俗博物館 第3展示室(近世)副室
料金 一般420(350)円/高校生・大学生250(200)円
中学生以下無料
(  )内は20名以上の団体
※総合展示もあわせてご覧になれます。
※毎週土曜日は、高校生の入館が無料です。
※高校生及び大学生の方は、学生証等を提示してください。
 (専門学校生など高校生及び大学生に相当する生徒、学生も同様です)
※障がい者手帳等保持者は手帳提示により、介護者と共に入館無料
開館時間 9:30~16:30(最終入館は16:00まで)
休館日 毎週月曜日(祝日の場合は開館し、翌日が休館)
主催 大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 国立歴史民俗博物館


趣旨

テレビのグルメ番組や旅行番組中での食レポ、星の数ほどありそうなグルメガイド本、あるいは駅に置いてある無料のグルメ情報誌など、巷(ちまた)には食べ物屋に関する情報源が充ち満ちています。近年ではインターネット上のグルメガイドに表示された星の数や口コミを参考に店選びをする人も少なくありません。今日(こんにち)、東京はミシュランガイドで最多の星つきレストラン数を誇る世界に冠たるグルメ都市ですが、江戸末期の番付や錦絵にも江戸市中の食の名店である料理茶屋(今日の料亭に相当)に関する情報が豊富に取り上げられており、食にこだわる東京人の気質は江戸時代にまでさかのぼるといえるかもしれません。

今回の特集展示は、いかに江戸末期の江戸という町がグルメ・シティであったかを、江戸の料理茶屋に関わる多彩な館蔵資料をもとに紹介します。

展示の一つの核となるのは番付類です。江戸時代は番付文化の時代であり、相撲の番付に模していろいろな事物を格付けすることが流行しました。江戸市中の有名料理茶屋の番付は数多く残されており、人々の関心が高かったことがうかがえます。

展示のもうひとつの核となるのは、歌川広重が天保(1830~44)後期に描いた錦絵「江戸高名会亭尽(えどこうめいかいていづくし)」です。名所絵の第一人者が江戸市中の著名な料理茶屋を描いた揃物で、こうした錦絵が出版されていたことは、料理茶屋が名所としても認識されていたことを知ることができます。今回の展示ではこの揃物の中から料理描写の豊かなものを中心に選び、その他の錦絵や絵双六、『江戸名所図会』なども加え、料理茶屋の情報が視覚的に伝えられた様子をご紹介します。

みどころ

・番付や錦絵から江戸時代末期の江戸の町も、今の東京に劣らずグルメ情報であふれていた時代で あったことがわかる!
・買い物案内や絵双六などから、江戸で人気の食べ物を知る!
・名所絵の第一人者広重が「江戸高名会亭尽」に描いた料理茶屋の座敷や庭の豪華さにご着目!

【展示代表】

大久保 純一(おおくぼ じゅんいち) 
 所属:国立歴史民俗博物館 情報資料研究系 教授
 専門分野:日本近世絵画(浮世絵、江戸後期の風景表現)

主な展示資料

・「八百善御料理献立(江戸料理茶屋番付)」 (本館蔵)
・「江戸高名会亭尽」  歌川広重画 (本館蔵)
・「新版御府内流行名物案内双六」(本館蔵)
・『江戸買物独案内』の内「飲食の部」(本館蔵)
・『江戸名所図会』(本館蔵)
・『豆腐百珍』(本館蔵)

など計約40点

 

1) 『江戸買物独案内(えどかいものひとりあんない)』より「飲食之部」口絵と目録(目次)  文政7年(1824)

江戸の買い物ガイドといえる『江戸買物独案内』の食べ物の巻。会席料理を供する料理茶屋だけではく、茶漬けや蕎麦、鰻の蒲焼、寿司などの店も取り上げられている。口絵の作者は葛飾北斎。

2) 江戸高名会亭尽(えどこうめいかいていづくし) 牛島(うしじま) 武蔵屋(むさしや) 天保(1830~44)後~末期

「江戸高名会亭尽」は名所絵の第一人者である歌川広重が江戸の著名な料理茶屋を描いたシリーズ。この図は川魚料理で知られた向島の武蔵屋の数寄を凝らした庭を描いている。

3)江戸高名会亭尽(えどこうめいかいていづくし) 山谷(さんや) 八百善(やおぜん) 天保(1830~44)後~末期

江戸の料理茶屋の筆頭株ともいえる八百善の座敷を描く。長押には江戸南画の大家である谷文晁(たにぶんちょう)の描いた額がかかっている。

4) 東都高名会席尽(とうとこうめいかいせきづくし) よし丁(ちょう) 浅倉当吾(あさくらとうご) 嘉永5年(1852)

三代歌川豊国が人気役者の似顔を、広重がコマ絵の中に料理茶屋の光景を描くシリーズ。芳町の桜井甚五郎の店を取り上げたこの図は、桜の連想から「東山桜荘子(ひがしやまさくらのそうし)」の主人公浅倉当吾を描いている。

5) 新版御府内流行名物案内双六(しんばんごふないりゅうこうめいぶつあんないすごろく) 江戸末期

江戸の料理茶屋をはじめ、さまざまな食べ物屋をテーマにした絵双六。上段中央の「上り」に近いマスほど高級な店が多く、一種の格付けがなされている。

 

6) 八百善御料理献立(やおぜんおりょうりこんだて)(江戸の料理屋番付(えどりょうりやばんづけ)) 江戸末期

江戸の料理茶屋を相撲の番付に似せてランキングしたもの。中央の柱や上段の店の中には、広重の「江戸高名会亭尽」に描かれたものも多い。

 

※すべて本館蔵

「国立公園 今昔」(第4展示室)

開催概要

開催期間 2017年8月1日(火)~2018年1月8日(月祝)
会場 国立歴史民俗博物館 第4展示室 副室
料金 一般420(350)円/高校生・大学生250(200)円
中学生以下無料
※(  )内は20名以上の団体料金
※総合展示もあわせてご覧になれます。
※毎週土曜日は、高校生の入館が無料です。
※高校生及び大学生の方は、学生証等を提示してください。
 (専門学校生など高校生及び大学生に相当する生徒、学生も同様です)
※障がい者手帳等保持者は手帳提示により、介護者と共に入館無料
開館時間

~9月 9:30~17:00(最終入館は16:30まで)
10~2月 9:30~16:30(最終入館は16:00まで)

休館日 毎週月曜日 (祝日の場合は翌日休館)、年末年始(12月27日~1月4日)
主催 大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 国立歴史民俗博物館

趣旨

『美しい風景やそれに関連する文化・歴史を守るために、法律や自主ルールなどによって管理される場所』という意味で、「保護地域」という用語が使われます。「世界遺産」、「国立公園」、「名勝」、「天然記念物」などが保護地域に含まれるといわれれば、具体的なイメージを思い浮かべることができるかと思います。

今回の特集展示では、「保護地域」に対する人々の関心や価値の移り変わりを、絵葉書、チラシ、土産物などの資料から読み解いていきます。とりわけ、戦前期から地域の観光業や自然保護のあり方に大きな影響を与えた存在として、「国立公園」を抜きに語ることはできません。今回の展示では、国立公園に主な焦点を当てながら紹介していきます。

さらに、展示代表者が長年かかわってきた「屋久島国立公園」(鹿児島県屋久島町)における文化・歴史的な遺構・映像を紹介するコーナーも設け、最新の研究情報を来館者にお届けします。

みどころ

  • 国立公園の魅力(価値)が時代と共に移り変わっていく様子を、絵葉書などを使ってわかりやすく紹介します。
  • 戦争が国立公園に及ぼした影響や、日本統治時代の台湾に誕生した国立公園も紹介します。
  • なかなかお目にかかることがなくなった土産物(ペナント、通行手形、提灯)も含めて、国立公園や世界遺産関連の観光商品を紹介します。
  • 歴博民俗研究映像「屋久島の森に眠る人々の記憶」を公開します。

【展示代表】

柴崎 茂光 しばさき しげみつ/国立歴史民俗博物館 研究部 民俗研究系 准教授
専門は林業経済学/民俗学
主な研究テーマは、「開発行為や規制政策が地域社会に及ぼす影響について」
東京大学農学部を卒業後、東京大学大学院農学生命科学研究科助手、岩手大学農学部助教授(2007年4月~ 准教授)を経て、2010年より国立歴史民俗博物館に勤務

主な展示資料

国立公園の指定に向けた調査報告書や戦中期の「健民」運動に関する文書
・国立公園候補地調査報告書 個人蔵
・健民運動チラシ 国立歴史民俗博物館蔵

国立公園に関連した土産物・商品など(戦前・戦後含む)
・国立公園関連の観光チラシ・パンフレット 個人蔵・千葉県立中央博物館蔵
・日本八景木曽川絵葉書 国立歴史民俗博物館蔵
・国立公園関連の絵葉書(戦前期台湾含む) 個人蔵・千葉県立中央博物館蔵
・観光ペナント・通行手形・提灯などの土産物 個人蔵・千葉県立中央博物館蔵
・山岳信仰に関連した資料(金剛杖、御朱印帳など) 個人蔵

近年のトピック
・三陸復興国立公園のチラシ、グッズなど 個人蔵
・屋久島に関連した民俗研究映像(映像コーナー) 国立歴史民俗博物館蔵

※このほかに、現在の国立公園関連のポスターを展示場に掲示します。

計約140点(展示替えがあります)

1) 絵葉書表紙「日本八景木曽川」 
1920年代後半~1930年代前半か、国立歴史民俗博物館蔵

昭和初期には国立公園ブームだけでなく、日本八景ブームもあった。近年の世界遺産・日本遺産・ジオパークブームと類似している。

2) 観光ガイドブック「大日光国立公園候補地」  
1930年代、個人蔵

大正期~昭和初期(1910年代半ば~1930年代初め)は、国立公園の「候補地」となることで観光地としての価値が高まった。

3) 調査地図「大沼国立公園候補地」 
1930年代前半、個人蔵

北海道の大沼は、候補地になったものの国立公園に指定されず、1958年に「大沼国定公園」に指定された。幻の「大沼国立公園」地図といえる。

4) 外国人来訪者向け観光ガイドブック 「富士箱根国立公園」
1930年代後半か、個人蔵

ジャパンツーリストビューロー(略称 JTB)や交通機関は、外貨獲得にむけて外国人向けのガイドブックやチラシを発行した。

5) 観光ガイドブック 「国立公園屋島讃岐遊覧案内」
1930年代後半か、千葉県立中央博物館蔵

平安時代末期の武将だった那須 与一が屋島の戦いで扇の的を射る場面が表紙なのが興味深い。

6) 健民運動を呼びかけるチラシ(長崎県)
1940年代前半、国立歴史民俗博物館蔵

戦時期は、国家が国民に対して 「健康」であることを強制した時代ともいえる。健民運動は、観光を含む国民生活全般に影響を及ぼした。

7) 絵葉書表紙「新高阿里山(にいたかありさん)の風景」
1930年代~1940年代前半か、個人蔵

1937(昭和12)年、日本統治下の台湾において、新高阿里山国立公園など3か所が国立公園に指定された。

8) 「富士登山勝地漫画」
1930年代前半、個人蔵

戦前期にも様々な土産物が販売されていた。漫画絵巻もその一例であり当時の登山形態がわかる。

9) 絵葉書「トンネル内からみえる男体山(日光国立公園)」
1930年代後半~1940年代前半か、個人蔵

「近代的」な道路が観光資源として位置づけられる時代もあった。

関連イベント

歴博講演会

第403回「自然の中の文化・歴史を守る」
日時 9月9日(土)13:00~15:00
講師 柴崎 茂光(展示プロジェクト代表・当館民俗研究系准教授)
会場 国立歴史民俗博物館 講堂(定員260名)

入場無料、事前申込不要

 

ギャラリートーク

展示プロジェクト委員によるギャラリートークを開催します。

日時 9月9日(土)11:00~11:40
解説 柴崎 茂光(展示プロジェクト代表・当館民俗研究系准教授)

※開始時間までに第4展示室副室にお集りください。

※内容は変更する場合があります。ご了承ください。