このページの目次
「江戸のビスタ」(第3展示室)「エビスのせかい」(第4展示室)

第3展示室(近世)特集展示「もの」からみる近世
『江戸のビスタ』

開催概要

開催期間 2021年12月21日(火)~ 2022年1月30日(日)
会場 国立歴史民俗博物館 第3展示室(近世)特集展示室
料金

一般600円/大学生250円
高校生以下無料

※総合展示もあわせてご覧になれます。
※障がい者手帳等保持者は手帳提示により、介助者と共に入館無料です。
※高校生及び大学生の方は、学生証等を提示してください。
※博物館の半券の提示で、当日に限りくらしの植物苑にご入場できます。 また、植物苑の半券の提示で、当日に限り博物館の入館料が割引になります。

開館時間 9:30~16:30 (入館は16:00まで)
休館日 毎週月曜日(月曜日が休日の場合は開館し、翌日休館)
年末年始(12月27日~1月4日)
主催 国立歴史民俗博物館

みどころ

●大名屋敷がつくるビスタが、いかにも武家の都の江戸ならでは。
ビスタの先に富士山が見える風景も人気だった。
●展示をヒントに、あなたがふだん見慣れている風景の中にもビスタを探してみよう。

趣旨

― ビスタ(vista)とは、家並みや並木のある通りを遠くまで見通した景色のこと。

江戸時代後期、人口100万を擁する巨大都市に成長した江戸の街には、市街地の発展にともないいくつもの目抜き通りが形成され、とくに、正面に富士を見通す駿河町や日本橋を中心に南北に延びる通町などは、浮世絵師らが繰り返し名所絵に描く人気の画題でした。また、江戸市街地で大きな面積を占める大名屋敷の長大な長屋塀も、歌川広重の名所絵などの好画題でした。

江戸後期の浮世絵風景画の成立には透視図法(線遠近法)的視覚の流入という絵画技術面での変革だけでなく、都市としての江戸の街の成熟やその特質も少なからず要因となっていたと考えられます。

本展では、館蔵資料の中から、百万都市江戸のビスタを描く名所絵を特集し、浮世絵版画や民衆絵画の泥絵を通して、都市風景画の母胎となった江戸の都市景観について考えます。

歌川国貞 初春の駿河町 天保(1830~44)頃 本館蔵

 

主な展示資料


歌川広重 江都勝景・芝新銭座 
天保(1830~44)末頃 本館蔵

・歌川国貞 初春の駿河町
・歌川国輝 東都本町弐丁目ノ景
・歌川広重 名所江戸百景 日本橋通一丁目略図
・筆者不詳 泥絵 江戸城堀端図

など約30点(一部を除き本館蔵)

 

 

 

【展示代表】

大久保 純一(国立歴史民俗博物館 副館長/情報資料研究系 教授)
専門分野 日本近世絵画史
著書、論文、原稿執筆、講演多数。主な著書に、『アートセレクション 千変万化に描く北斎の冨岳三十六景』(小学館、2005年)、『カラー版 北斎』(岩波新書、2012年)、などがある。

 

1. 歌川国貞 初春の駿河町 天保(1830~44)頃 本館蔵

駿河町の町名は正面に富士山を見通すことからつけられた。
通りの両側を三井越後屋の店舗が並ぶ。現在の三越本店と三井本館の間にあたる。

2. 歌川国輝 東都本町弐丁目ノ景 弘化(1844~48)頃 本館蔵

江戸屈指の目抜き通りである本町通り。多くの商家が軒を連ねる中、
右手に式亭三馬が始めた化粧水「江戸の水」を商う店舗が見出せる。

3. 江戸及び諸国名所泥絵集・大名小路 江戸末期 本館蔵

泥絵には江戸の大名屋敷の概観を奥行豊かに描いたものも少なくない。大名小路の俗称は外様大名の上屋敷が建ち並ぶことから。現在の丸の内付近にあたる。

4. 歌川広重 江都勝景・芝新銭座 天保(1830~44)末頃 本館蔵

芝新銭座の地名は、17世紀にあった寛永通宝の鋳造所に因むもの。冠木門のある大名屋敷の前を節季候(せきぞろ)の一行が通りすぎる。

 

特集展示(第4展示室)
「エビスのせかい」

開催概要

開催期間 2021年7月27日(火)~ 2022年1月10日(月・祝)
会場 国立歴史民俗博物館 第4展示室 特集展示室
料金 一般600円/大学生250円
高校生以下無料

※総合展示もあわせてご覧になれます。
※障がい者手帳等保持者は手帳提示により、介助者と共に入館無料です。
※高校生及び大学生の方は、学生証を提示してください。
※博物館の半券の提示で、当日に限りくらしの植物苑にご入場できます。 また、植物苑の半券の提示で、当日に限り博物館の入館料が割引になります。

開館時間

~9月 9:30 ~ 17:00(最終入館は16:30まで)
10月~ 9:30 ~ 16:30(最終入館は16:00まで)

休館日 毎週月曜日(月曜日が休日の場合は開館し、翌日休館 )
年末年始(12月27日~1月4日)
※8月10日(火)は開館
主催 大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 国立歴史民俗博物館

みどころ

・「いかにも」という典型的なエビスから、「これが?」と首をかしげたくなるエビスまで、さまざまなエビスを紹介。
・漁師の晴れ着「万祝」の鮮やかな美しさは圧巻。
・商売繁昌を願って、引札(昔の広告)にあしらわれた愉快なエビスたち。
・この展示を見ればみんなが「えびす顔」!

趣旨

豪商恵比寿講祝の図 明治22年(1889) 本館蔵
いつも笑顔で福々しいエビスは、私たちにとって最も身近で親しみ深い神のひとつです。しかし、エビス信仰の起源や、各地で受容されていく過程には不明な点が多く、信仰の要素も多様で複雑です。現在エビスは、福神として漠然と認識される傾向にありますが、元来、漁業の神をはじめとして、商業の神、農業の神といった、生業と結びついた性格の強い神です。

当館では、エビス信仰の中心のひとつである西宮神社の吉兆をはじめとして、漁師が着用した晴着の万祝(まいわい)や商家のエビス講を描いた錦絵、農家でまつられた恵比寿大黒像、エビスまわしの阿波人形など、エビス信仰の諸相を示す資料を多数収蔵しています。

本展示では、にぎやかで楽しいエビスの姿をとおして、エビス信仰の諸相を紹介します。

主な展示資料

恵比寿大黒模様型染万祝 昭和28年(1953) 本館蔵

・十日戎吉兆
・恵比寿大黒模様型染万祝
・豪商恵比寿講祝の図
・十二月少年あそびすご六
・エビスマワシ復元
・オイベッサー
・看板 恵比寿黒ビール(個人蔵)

など計約50点(一部個人蔵、その他すべて当館蔵)
但し、会期中、展示替えを行います。

展示替えリストはこちら

【展示代表】

松田 睦彦 まつだ むつひこ(国立歴史民俗博物館 民俗研究系 准教授)

専門は漁業、農業、採石業といった生業の技術や、生業にともなう人の移動(出稼ぎ等)、生業とかかわる信仰等の民俗学的研究。著書に『人の移動の民俗学―タビ〈旅〉から見る生業と故郷―』(慶友社、2010年)、共編著に『柳田國男と考古学―なぜ柳田は考古資料を収集したのか―』(新泉社、2016年)等。

 

1) エビス神像 
年代不詳 本館蔵

烏帽子をかぶった笑顔の男性が、釣竿を握り、鯛を抱える姿がエビスの基本。

2) オイベッサー 
現代 本館蔵

長崎県壱岐島で漁師が祀るエビス。海から拾った石である。

3) 鰹のエビス像 複製 
年代不詳 本館蔵

鰹漁の盛んな鹿児島県屋久島のエビスは、鯛ではなく鰹を抱えている。

4) 恵比寿大黒模様型染万祝
昭和28年(1953)
本館蔵<※>

漁師の晴着「万祝」には、縁起の良い柄が染められる。

5) エビスマワシ 復元 
年代不詳 本館蔵

えびすまわしの門付けに使われる木偶の復元品。

6) 看板 恵比寿黒ビール
明治時代 個人蔵

「エビス」という縁起の良い名前はさまざまな商品の名前にも。

7) 引札(恵比寿大黒) 
明治39年(1906) 個人蔵<※>

商売繁昌を願って、昔の広告「引札」には、エビスをあしらったものも多かった。

8) 豪商恵比寿講祝の図
明治22年(1889) 本館蔵<※>

商家や農家でエビスを祀る行事をえびす講という。これは豪商のえびす講の様子を描いた錦絵。

<※>が付いている展示資料は期間限定での公開になります。