総合展示室および企画展示室で特別展示される主な資料です。貴重な原品は長期間の展示に耐えられないため、期間限定で展示されます。この機会をお見逃しなく!
(予告なく変更されることがあります。)

このページの目次
第2展示室 第3展示室 第4展示室

第2展示室

「王朝文化」-王朝貴族の服装
2019年6月4日から夏服に衣替えしました。

王朝文化 終了予定日:2019年10月27日(日)

名称・説明 時代 数量
類聚雑要抄(るいじゅうざつようしょう) 巻第一下 本館蔵
貴族階級に必要な有職(宮廷の儀礼等に関する知識)についてまとめた書。12世紀末頃に成立。饗宴の際の饗鐉 (もてなしの膳)や寝殿の内部とその調度などを、彩色によって詳細に描いている。平安時代末期の有職故実研究の重要な資料。
18世紀 1巻
九会料簡(くえりょうけん) 第十三 本館蔵

金剛界九会曼荼羅の解説書。久安4年5月26日に僧顕杲が書写し所持していた書である。墨書の片仮名・返り点などが加えられており、12世紀の片仮名資料の一つである。

1148年 1冊
源氏物語(げんじものがたり) 蛍(ほたる)(高松宮家伝来禁裏本) 本館蔵
伏見宮邦高親王・近衛政家・一条冬良ら、公家や僧侶が54帖を各帖ごとに分担して書写したもの。冬良が統轄者で、各帖に冬良自身の奥書がある。本文は『源氏物語』の中でも河内本系に属する。
1488年 1帖
詞花和歌集(しかわかしゅう)(高松宮家伝来禁裏本) 本館蔵
第6番目に撰定された勅撰和歌集で、仁平元年(1151)頃に成立した。本書は鎌倉時代末から南北朝時代の頃に書写されたものかと推定される。精撰本(再奏本)系統の古写本の一つである。
室町時代 1巻

印刷文化 終了予定日:2019年11月4日(月)

名称・説明 時代 数量
【国宝】宋版史記(そうはんしき)(黄善夫刊本) 第一五巻 本館蔵
史記集解・索隠・正義の三注合刻本で、全130巻完存した現在最古本。「建安黄善夫刊・于家塾之敬室」の刊記があり、建安(現在福建省)で刊行。直江兼続・上杉藩校興譲館伝来。
南宋慶元年間
(1195~1201)刊か
1冊
【重要文化財】 宋版備急千金要方(びきゅうせんきんようほう) (金沢文庫本) 巻第二 本館蔵
唐代に成立した医書。本書の開版は南宋の孝宗〈1163~1190〉頃のことと推定される。 13世紀初期のものと考えられる。金沢文庫の黒印が押されている。
南宋・12世紀後期刊 1冊
新刊五百家嘉慶註音弁唐柳先生文集 五山版 巻第三五 本館蔵
刊記に見える兪良甫は、明国福建仁徳里台諫坊の住人であったが、わが国に渡来し、京都に住んで、五山版の刊行に携わった。彼の他にも明の刻工が来朝しているが、その活躍を示すものである。
歳次丁卯仲秋福建兪良甫刊記
嘉慶元年(1387)刊
1冊
版本法華疏記(ほっけしょき) 叡山本 巻第一末 本館蔵
本書は、法印権大僧都承詮が願主となり、弘安5(1282)年~永仁4(1296)年頃にかけて、開版したもの。叡山版は、南都版や高野版に比して遺品が少なく貴重。版下筆者に宋人了一の名が見える。
鎌倉時代
弘安5(1282)年~
永仁4(1296)年頃刊記
1冊
版本群書治要 古活字版(銅活字)駿河版 第三三冊
徳川家康は、伏見(京都市)で木活字を彫らせ、駿府(静岡市)に退いた後は銅活字を鋳造させて出版を行った。いわゆる伏見版、駿河版である。朝鮮印刷術に習った銅活字印刷では、文字の輪郭が鮮やか。この銅活字は現存している。
元和2(1616)年刊 1冊
版本大学衍義 朝鮮活字版 第九 本館蔵
本書は、朝鮮で宣徳9年(1434・甲寅年)に鋳造された銅活字「甲寅字」によって印刷されている。その文字・印刷は美しく、朝鮮における銅活字印刷技術の水準の高さをよく示している。
16世紀 1冊
版本貞観政要 巻第九・一〇 本館蔵
関ヶ原合戦直前の慶長5年2月、西笑承兌が徳川家康の命により刊行した旨の刊記がある。ここには家康が、秀吉の遺命により秀頼をよく輔佐していることを讃えているのが注目される。
慶長5(1600)年刊 1冊
版本源氏物語 古活字版 橋姫 本館蔵
源氏物語の最古の版本として著名。標題は光悦風の書で、いわゆる嵯峨本の一つとされている。刊記はないが、慶長年間(1596~1614年)頃に木活字をもって印刷されたものである。
17世紀初期 1冊
版本太平記 巻第二七・二八 本館蔵
太平記は古活字版の国文学書の中でも最も早く開版され、重版も多い。本書も刊記には「慶長十五年(1610)」とあるが、開版時の刊記を継承した元和~寛永ころの重版と推定される。
17世紀前期 1冊

大名と一揆 終了予定日:2019年11月4日(月)

名称・説明 時代 数量
【重要文化財】色々威腹巻(いろいろおどしはらまき)本館蔵 16世紀 1領
雑々古文書(ぞうぞうこもんじょ) 巻3巻上 (田中譲氏旧蔵典籍古文書) 本館蔵

京都の収集家田中教忠が集めた土地売券類の巻物。

右の文書は、同阿弥(どうあみ)が両親の冥福を祈るために敷地を寄進したもの。寄進先は奥上の妙俊庵主(みょうしゅんあんしゅ)と見られる。左の文書は、声阿弥(しょうあみ)が母親の冥福を祈るために、寂照庵(じゃくしょうあん)に田地を寄進したもの。こちらは文中に寄進先が記されている。

同阿弥庵敷地寄進状(どうあみいおりしきちきしんじょう)
写真 釈文(読み)
声阿弥田地寄進状(しょうあみでんちきしんじょう)
写真 釈文(読み)

平安時代~室町時代 1巻
豊後若林家文書(ぶんごわかばやしけもんじょ) 本館蔵

豊後臼杵藩(ぶんごうすきはん)(大分県)の藩士である若林家に伝来した文書群。中世の若林氏は、佐賀関(さがのせき)付近(大分市)を拠点とする「海の領主」であり、戦国大名大友氏を支える水軍としても活動した。

右の文書は、大友義鎮(よししげ)(宗麟(そうりん))が若林弾正忠(だんじょうのじょう)の「忠貞(ちゅうてい)」(忠節)を褒めたたえたもの。弾正忠は「賊船(ぞくせん)」(敵船)との合戦で負傷していた。

右の文書は、大友宗麟(そうりん)が若林中務少輔(なかつかさのしょう)鎮興(しげおき)の軍功を賞したもの。宗麟の花押の形状から、永禄12年(1569)~天正3年(1575)の発給とわかる。鎮興は常々「警固船(けいごぶね)」(兵船)を率いて合戦していたため、その恩賞として野津院(のつのいん)(大分県臼杵市)にある領地への「点役(てんやく)」(課税)を免除された。「船誘(ふなごしらえ)」(造船)を怠らないようにとの指示も受けている。

左の文書は、大友義統(よしむね)(宗麟子)が鎮興の軍功を賞したもの。天正7年(1579)、島津氏の兵船が豊後に襲来したため、鎮興は「警固船」を率いて応戦し、「分捕高名(ぶんどりこうみょう)」をあげた。前年(1578)に大友氏は島津氏に大敗を喫したばかりで(日向高城(たかじょう)・耳川(みみがわ)の戦い)、義統は島津勢を指して「賊船(ぞくせん)」「悪党(あくとう)」と呼んでいる。

大友宗麟感状(おおともそうりんかんじょう)
写真 釈文(読み)
大友義統感状(おおともよしむねかんじょう)
写真 釈文(読み)

室町時代~安土桃山時代 1巻

大航海時代のなかの日本 終了予定日:2019年12月1日(日)

名称・説明 時代 数量
花樹草花蒔絵螺鈿洋櫃(かじゅそうかまきえらでんようひつ) 本館蔵

ドーム形に湾曲した蓋をもつ櫃は、南蛮漆器の花形商品であった。宝石のほか小物入れとして用いられたもの。

16世紀~17世紀 1点
花樹鹿虎蒔絵螺鈿洋櫃(かじゅしかとらまきえらでんようひつ) 本館蔵 16世紀~17世紀 1点
花鳥蒔絵螺鈿抽斗付平櫃(かちょうまきえらでんひきだしつきひらびつ) 本館蔵

オランダ東インド会社の記録によれば、1635年から45年にかけて、輸出品の櫃の形式が、従来のドーム形の蓋をもつ櫃から、平らな蓋をもつ櫃へと徐々に変化していったことがわかる。南蛮様式の輸出漆器の最末期にあたるもの。

17世紀 1点
藤秋草鳥蒔絵螺鈿箪笥(ふじあきくさとりまきえらでんたんす) 本館蔵

通常の書箪笥より、やや小ぶりの箪笥。東インド会社の記録によれば、1635年から45年の時期を境に、前蓋のかわりに観音開きの扉をもつ箪笥の輸出量が増えている。ただし、本資料は、新しい需要にあわせてヨーロッパで改装されたものであろう。

16世紀~17世紀 1点

大航海時代のなかの日本 終了予定日:2019年2月2日(日)

名称・説明 時代 数量
錆地五枚胴具足(さびじごまいどうぐそく) 本館蔵 1594年 1領

第3展示室

国際社会の中の近世日本 終了予定日:2019年12月15(日)

名称・説明 時代 数量
マキリ(小刀) 本館蔵

男女ともに常に携帯する利器。調理の際の包丁や彫刻刀などとして用いられるほか、生活すべての場で使われている。古くはアイヌ自製の鋼であったが、日本との交易が盛んになると日本製の刃物にかわった。拵えには美しい彫刻を施すが、これは男の手仕事である。

  2点
ニンカリ(耳環) 本館蔵

アイヌの耳環は耳たぶに穴を開けて装着するピアスタイプのものを用いている。銀製のものや、錫、鉛などの金属を主として、下辺部にガラス玉や金属、絹片などの装飾をつける。金属部分は日本製のものが多い。

 

1点
トゥキ(杯・脚)・イクパスイ 本館蔵

アイヌの祭具のうち、酒に関わるものは漆器が多い。特に漆椀(トゥキ)を天目台に載せて用いる方式はアイヌ独特のものである。儀礼のときはトゥキに酒を注ぎ、その口縁に横たえた酒へら(イクパスイ)を手に取り、その先端を酒に浸して、神に酒を捧げる。

 

1点
鉢 本館蔵 本館蔵

日本製の漆器。アイヌ語でシントコといい、酒つくりや儀礼用の酒器として利用する。イオマンテ(熊送り)などの宗教儀礼のときはこれにイナウキケ(削りかけ)を巻きつけて、荘重に飾った祭具とする。

 

1点

国際社会の中の近世日本 終了予定日:2019年11月4日(日)

名称・説明 時代 数量
チカルカルペ(黒裂置文木綿衣) 本館蔵

オヒョウなどの樹皮繊維でつくられた織物および服飾のこと。アイヌの人びとの自家用のほか、和人との交易品としても生産された。和人社会では、漁場労働や海上運輸の作業着として好まれた。また、歌舞伎衣裳として錦絵に描かれ、広く珍重されていた様子がうかがえる。

19世紀~20世紀 1点

国際社会の中の近世日本 終了予定日:2019年11月17日(日)

名称・説明 時代 数量
御免朝鮮人大行列記(ごめんちょうせんじんだいぎょうれつき) 本館蔵

通信使来日のたびに製作されたガイドブックの一つ。沿道で見物する人びとは、これを参考にして江戸城に登城する行列の構成や旗印などを楽しんだ。この本は、翌年に来日予定の通信使を見込んで、江戸で印刷・販売されたもので、挿絵は前回の行列図をほぼ踏襲している。

宝暦13(1763)年 1点

国際社会の中の近世日本 終了予定日:2019年12月2日(日)

名称・説明 時代 数量
フランソワⅠ世肖像図蒔絵プラケット 本館蔵
肖像図蒔絵プラケット
王侯など著名人の肖像を蒔絵で表したプラケットは、壁に掛けて装飾とするもので、1780年から1800年前後にかけての比較的短い期間に、オランダ人の注文を受けて輸出された。銅板に漆を焼き付け、精巧な蒔絵や螺鈿の漆工技術で西洋の銅版画の図柄を写しとっている。
18世紀~19世紀 1点

国際社会の中の近世日本 終了予定日:2019年12月15日(日)

名称・説明 時代 数量
三線(さんしん)(久場春殿型(くばしゅんでんがた)) 本館蔵

琉球で三線が演奏されるようになったのは16世紀のことと考えられている。私的な場だけでなく、冊封使の歓待や江戸参府のときの芸能として公式の場で演奏された。演奏するのは士族の男性。琉球にはいないインドニシキヘビの皮が胴に張られる。

現代 1点

都市の時代 終了予定日:2019年11月4日(日)

名称・説明 時代 数量
紫縮緬地矢絣菊楓躑躅模様縫小袖(むらさきちりめんじやがすりきくかえでつつじもようぬいこそ) 本館蔵 19~20世紀 1領
水浅葱縮緬地花筏模様染縫小袖(みずあさぎちりめんじはないかだもようそめぬいこそで) 本館蔵 19世紀
1領
憲房色平絹地小紋小袖(けんぼういろへいけんじこもんこそで) 本館蔵 19世紀 1領
唐松(からまつ)に尾長鳥蒔絵印籠(おながどりまきえいんろう) 本館蔵 17世紀~19世紀 1点
松竹梅螺鈿蒔絵印籠(しょうちくばいらでんまきえいんろう) 本館蔵 17世紀~19世紀 1点
桜樹(おうじゅ)に馬蒔絵印籠(うままきえいんろう) 本館蔵 17世紀~19世紀 1点
ウンスンカルタ蒔絵印籠(まきえいんろう) 本館蔵 19世紀 1点
織姫蒔絵印籠(おりひめまきえいんろう) 本館蔵 17世紀~19世紀 1点
花鳥蒔絵印籠(かちょうまきえいんろう) 本館蔵 17世紀~19世紀 1点
七宝繋松竹梅蒔絵印籠(しっぽうつなぎしょうちくばいまきえいんろう) 本館蔵 17世紀 1点
梅蒔絵印籠(うめまきえいんろう) 本館蔵 19世紀 1点
梅蒔絵印籠(うめまきえいんろう) 本館蔵 19世紀 1点
月(つき)に虎蒔絵印籠(とらまきえいんろう) 本館蔵 17世紀~19世紀 1点
雷文繋螺鈿印籠(らいもんつなぎらでんいんろう) 本館蔵 17世紀~19世紀 1点
古銭散蒔絵印籠(こせんちらしまきえいんろう) 本館蔵 17世紀~19世紀 1点

ひとともののながれ 終了予定日:2019年11月17日(日)

名称・説明 時代 数量
虎勢道中記 参 本館蔵 19世紀 1冊

ひとともののながれ 終了予定日:2019年12月15日(日)

名称・説明 時代 数量
東海道五十三次勝景 前編上 本館蔵 明治2(1869)年 1巻

村から見える近代 終了予定日:2019年10月27日(日)

名称・説明 時代 数量
聆濤閣集古帖(れいとうかくしゅうこちょう) 鈴鐸 本館蔵 18~19世紀 1冊
紅毛雑話(こうもうざつわ) 伍 本館蔵 1796年 1冊
虫譜図説(ちゅうふずせつ) 巻之五 本館蔵

飯室庄左衛門(楽圃) 著
『栗氏千虫譜』とならぶ虫図譜の大著。飯室は幕臣の本草家。各地採集観察の虫の図と先行図譜による図とがまじる。本書も多くの写本を生み、展示本は近代の写しである

安政3(1856)年 1冊
彦蔵自伝挿絵原画(ひこぞうじでんさしえげんが) 下関海峡(しものせきかいきょう) 本館蔵 19世紀 1点
平田篤胤自筆等身面部図(B) 本館蔵

篤胤の自画像。寸法を測ったうえで、等身大に描いている。月代を剃らず総髪にしていたことがわかる。当時、篤胤は65歳。亡くなる3年前である。

天保11(1840)年 1点
稿本 千島の白波 本館蔵

平田篤胤 編著
1806(文化3)年・1807年のロシアによる蝦夷地侵入や1808年のイギリス艦フェートン号の長崎侵入などの情報を詳細に収集、編纂したもの。資料集めには幕府の祐筆屋代弘賢が、関東地図の収集には近藤重蔵・最上徳内が協力した。

文化10(1813)年 1点
ロシア文字練習帳 本館蔵

篤胤のロシアに対する危機感は強く、自ら語学学習も含めてロシア研究を徹底的に行っている。このロシア文字の練習も篤胤自筆のもの。数字についてはロシア語の発音もつけられている。音韻に関する関心も深い

1804~1818年
(文化年間)
1点

絵図・地図にみる近世 終了予定日:2019年11月10日(日)

名称・説明 時代 数量
日本名所の絵 本館蔵

北海道、本州、そして四国、九州までの日本列島を弓なりに描き、壱岐、対馬の先には、朝鮮半島も見える。日本図そのものは古くからあるが、本図は透視図法(線遠近法)的な視覚を導入し、水平線を設定して遠景ほど小さくなるなど、奥行き豊かに描き出した点に目新しさがある。評判作となった「江戸名所之絵」と同じ頃の制作であろう。

19世紀 1点
江戸名所之絵 本館蔵

江戸城を中心にした市街地を隅田川の東から望む視点は、江戸の町全体を描く際の定型である。蕙斎はこの視点に透視図法的な空間理解を重ねて奥行き豊かな鳥瞰図とした。この版画は人気を得、類作も生まれている。蕙斎は、津山藩松平家のために描いた「江戸一目図屏風」(津山市郷土博物館蔵、写真パネルは第3展示室「都市の時代」に掲出)の他、掛幅形式の江戸図も残している。

享和(1803)3年 1点
東海道名所一覧 本館蔵

画面右下に江戸の日本橋、右上に京都を配し、その間をつなぐ東海道を鳥瞰しているが、地形は自由自在に変形させられている。画面中央の大きな入り江のように見えるのは、駿河湾から遠州灘、伊勢湾へと続く海。この海の上に引かれた点線は、志摩と伊豆の下田を結ぶ航路である。

文政(1818)元年 1点
木曽路名所一覧(きそじめいしょいちらん) 本館蔵

「東海道名所一覧」と対をなす一覧図。左下の江戸から上辺中央の京都まで、木曾街道(中山道)を鳥瞰するが、この図でも地形の正確さにはほとんど意が払われていない。画面右方の妙義山や浅間山など街道に近い名所だけでなく、画面右下の日光、右上の善光寺や戸隠山など、広い範囲が描き収められている。

文政(1819)2年 1点
総房海陸勝景奇覧(そうぼうかいりくしょうけいきらん) 本館蔵

江戸湾(現在の東京湾)を取り囲むなどが鳥瞰されている。画面中央の大きな陸地は三浦半島、右手が房総半島である。視野の最遠景は筑波山(左上)や霞ヶ浦(右上隅)で、印旛沼や佐倉城も画面右上の方に描かれている。湾内に航路が点線で示されているのは、江戸の町に関わる物流への関心を反映したものであろう。

19世紀 1点
再改横浜風景 本館蔵

欧米諸国との通商条約の締結により開港した横浜は、貿易都市として急速に発展する様子や目新しい外国人風俗が江戸の人々の関心を集め、「横浜絵」と呼ばれる錦絵が大量に出版された。貞秀はその代表的な絵師のひとりで、とくに鳥瞰図で人気があった。

この図でも大判錦絵6枚続という長大な画面の中に、外国人居留地を中心に横浜市街を俯瞰している。扇状に弧を描く形状に市街地を収め込む大胆な地形表現に貞秀の力量が示されている。

文久(1861)元年 1点

絵図・地図にみる近世 終了予定日:未定

名称・説明 時代 数量
量地伝習録 (写本) 本館蔵

伊能忠敬(いのうただたか)の弟子の渡邊慎(わたなべしん)が、遺命をうけて測量法や製図法などを文政7年(1824)に記した書。忠敬が改良した小方儀(しょうほうぎ)(小方位盤(しょうほういばん))の図もある。展示品は、天保2年(1831)に三之分目(さんのわけめ)村(現香取市)で渡邊から借り受けて写した写本。

天保2(1831)年写 1点
小方儀および「覚」 本館蔵

伊能忠敬が方位計測に用いたものと同型の真鍮製小方儀。これを杖先に差し込んで使用した。方位の目盛は反時計回りの逆針。これと一緒に伝来した領収書(『覚』)によれば、大隈屋源助から二両で買ったことがわかる。大隈屋は江戸浅草で測量器などを販売した。

19世紀中頃 2点
算法地方大成 本館蔵

長谷川寛校閲・秋田義一編の農政全般の解説書。第五巻は真鍮製測量器の製作法や使用法の解説。測器師として本書にかかわった大野規行は、父規貞とともに伊能忠敬の測量器も作り、『量地伝習録』では測器師として推薦されている。

天保8(1837)年 1点
大野規周の引札 本館蔵

江戸浅草の大野規周は、祖父規貞・父規行と三代続く測器師。この引札は、その天文測量器・地方測量器の広告用ちらし。この頃には測量器を扱う専門店も現れ、真鍮製の精巧な測量器に対する需要も高まっていた。

嘉永2年(1849)年 1点
象限儀 本館蔵

象限儀は上下の角度を測る器具。目標物を見通す線に象限儀の一辺をあわせ、振り子針の指し示す角度を読み取る。展示品は真鍮製の小型象限儀で携帯に便利。背面に「法眼規周」の刻印があり、大野規周の作であることがわかる。

19世紀 1点
経緯儀 本館蔵

大方儀は、水平の方位だけでなく上下の角度も計測することができる。山の高さや谷の深さなどを測るのに使用する。真鍮製で、大野規周の引札にみえる大方儀とほぼ同型のもの。

19世紀 1点

第4展示室

「民俗」へのまなざし 終了予定日:2019年12月8日(日)

 
名称・説明 時代 数量
クエアシカイペネプタアン(版画) 本館蔵 平成(2009)21年 8点