- このページの目次
- 治す 染める 織る・すく 食べる 道具をつくる 塗る・燃やす
- 苑内案内図

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- 周辺地図

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治す
- 薬として利用する植物
- 薬として利用するナンテンなどの常緑樹(じょうりょくじゅ:一年中、らくようしないで緑であるもの)、イチョウなどの落葉樹(らくようじゅ:秋になると葉が落ちて春になるとまた葉がはえるもの)、ドクダミなどの草本類(そうほんるい:地上に出てる部分が木でないもの)があります。「出雲国風土記」(天平5年・733年)の中には、商陸(しゃうりく:ヤマゴボウのこと)、苦参(クララ)、芍薬(しゃくやく)など多数の薬草(やくそう)が出てきます。
染める
- 染料として利用する植物
- 染料として利用するクチナシなどの常緑樹(じょうりょくじゅ)、クワなどの落葉樹(らくようじゅ)、ベニバナなどの草本類(そうほんるい)があります。合成染料(ごうせいせんりょう)が現れる前、染料には植物の樹皮(じゅひ)や実・茎などに含まれる色素を用いてました。平安時代の十二単(じゅうにひとえ)には「襲(かさね)の色目」という配色の妙が見られます。
織る・すく
- 糸や布、紙をつくるために利用する植物
- 布を織る(おる)ため、あるいは紙を漉く(すく)ために利用するシナノキやフジなどの落葉樹(らくようじゅ)、ワタなどの草本類(そうほんるい)があります。バショウの葉から芭蕉(ばしょう)布、カラムシの茎から苧麻(ちょま)布などを作ります。江戸時代には木綿(もめん)布の古着は裂織(さきおり)に仕立てなおし、再び各地で利用しました。
食べる
- 食料として利用する植物
- 食料として利用するビワなどの常緑樹(じょうりょくじゅ:一年中、らくようしないで緑であるもの)、トチノキなどの落葉樹(らくようじゅ:秋になると葉が落ちて春になるとまた葉がはえるもの)、ウドなどの草本類(そうほんるい:地上に出てる部分が木でないもの)があります。トチノキ、クルミ、カシ類などの実は縄文人にとって大切な食料でした。稲作を始めてからも、山間部では常食にしており稲作民は救荒用(きゅうこうよう:他の作物が不作の時にもしゅうかくできる作物)として摂取し、保存していました。
- 道具を作るために利用する植物
- 器(うつわ)や道具の材料として用いるシラカシなどの常緑樹(じょうりょくじゅ)、ヘチマなどの草本類があります。ブナなどに代表される落葉広葉樹林(らくようこうようじゅりん)では、特に多くの木を利用しています。家具はケヤキ、トチノキなど、かごはシナノキ、ヤマブドウなどが使われました。
塗る・燃やす
- 塗料や燃料として利用する植物
- 塗料や燃料の材料として利用するマツなどの常緑樹(じょうりょくじゅ)、ハゼノキなどの落葉樹(らくようじゅ)、エゴマなどの草本類(そうほんるい)があります。樹液(じゅえき)や種子に油脂分(ゆしぶん)を含む植物を塗料(とりょう:ぬるもの)などに利用します。漆(うるし)を用いた漆工芸は縄文時代にはすでに高度になり、接着剤(せっちゃくざい)や塗料(とりょう)にも用いられてきました。