期間限定の展示資料:第2展示室

王朝文化

終了予定日:2025年5月6日(火・休)

花厳宗種性義抄 本館蔵

僧観円が寛仁3(1019)年に東大寺(奈良市)で著した書。寛治4年7月25日に僧定深が高野山如法房(和歌山県)で書写し、同年8月17日に仮名・乎己止点(東大寺三論宗点)を移点した旨の奥書がある。「高山寺」の朱印があり、もと同寺(京都市)に伝来したことが知られる。

時代:寛治4(1090)年|数量:1帖

七支念誦随行法 本館蔵

保延3年9月11日に、奈良の中川成身院において書写されたもの。朱書の仮名と乎己止点(喜多院点。保延3年)が加えられている。また青書の校合および仮名もあり、これは治承2(1178)年に学僧玄証が付したものである。

時代:保延3(1137)年|数量:1帖

【重要文化財】伏見天皇宸翰後撰(和歌)集 巻第四断簡(筑後切) 本館蔵

10世紀中頃に成立した勅撰和歌集『後撰和歌集』の古写本の一つ。紫染の紙の繊維を漉き込んで雲を表現した打曇紙を用いる。能書家としても知られる伏見天皇(1265~1317)宸翰(直筆)の代表的遺品である。

永年2(1294)年|数量:1巻

類聚雑要抄 巻第一下 複製 本館蔵

貴族階級に必要な有職(宮廷の儀礼等に関する知識)についてまとめた書。12世紀末頃に成立。饗宴の際の饗鐉(もてなしの膳)や寝殿の内部とその調度などを、彩色によって詳細に描いている。平安時代末期の有職故実研究の重要な資料。

時代:18世紀|数量:1巻

愚昧記 複製 原品:本館蔵

左大臣藤原実房(1225年没)の26歳の日記で、『愚昧記』とよばれる。前年の暦の裏や、自分の手紙の控えなどの裏を再利用し、正月から3月までの日記をつけている。四季それぞれを一巻とする体裁。平安時代の日記の中の数少ない原本のひとつ。

時代:1172年|数量:1巻

終了予定日:2025年7月6日(日)

金光明最勝王経 巻第七 複製 原品:奈良県西大寺蔵

天平宝字6年2月8日、百済豊虫が両親の追善のために発願した供養経。全巻にわたって白点(第二群点)と白書の注記があり、さらに朱点が加筆されている。白点は天長7年(830)頃と推定されている。また朱点は喜多院点で、承徳元年(1097)に加えられた。

時代:天平宝字6(762)年|数量:1巻

京程並宮城内裏諸図 複製 原品:東京国立博物館蔵

『延喜式』(九条家本)に付属する図画。平安京内の条坊寸法や、左京・右京図、大内裏・内裏・八省院・豊楽院図が収められている。右京図の末尾は後世に補写したもの。平安京に関する古図としてはもっとも古いものの一つである。

時代:14世紀|数量:1巻

印刷文化

終了予定日:2025年5月6日(火・休)

【国宝】宋版漢書(慶元刊本) 巻三十七 本館蔵

南宋慶元刊本として完存。「建安劉元起刊/丁家塾之敬室」「建安黄善夫刊/丁家塾之敬室」の刊記ならびに慶元年間の建安劉之問識語がある。刊年・出版地・伝来は『史記』に同じ。

時代:南宋慶元年間(1195~1201)刊|数量:1冊

【重要文化財】宋版備急千金要方(びきゅうせんきんようほう) (金沢文庫本) 巻第二十八 本館蔵

唐代に成立した医書。本書の開版は南宋の孝宗〈1163~1190〉頃のことと推定される。本文中には補刻の部分も多いが、13世紀初期のものと考えられる。金沢文庫の黒印が押されている。

時代:南宋・12世紀後期刊|数量:1冊

新刊五百家嘉慶註音弁唐柳先生文集 五山版 巻第七 本館蔵

刊記に見える兪良甫は、明国福建仁徳里台諫坊の住人であったが、わが国に渡来し、京都に住んで、五山版の刊行に携わった。彼の他にも明の刻工が来朝しているが、その活躍を示すものである。

時代:嘉慶元年(1387)刊|数量:1冊

版本法華疏記 巻第八本 本館蔵

13世紀末刊 本館蔵 H-233-13
本書は法印権大僧都承詮が願主となり、弘安5年(1282)から永仁4年(1296)頃にかけて開版したもの。叡山版は南都版や高野版に比して遺品が少なく貴重。版下筆者に宋人了一の名が見える。

時代:13世紀末刊|数量:1冊

版本群書治要 古活字版(銅活字)駿河版 巻四十八

徳川家康は駿府(静岡市)に隠棲後、銅活字を鋳造して印刷を行わせたが(いわゆる駿河版)、本書はその一つである。そのときの銅活字は現存し、重要文化財に指定されている。

時代:元和2(1616)年刊|数量:1冊

版本大学衍義 巻第一 本館蔵

本書は朝鮮で宣徳9年(1434・甲寅年)に鋳造された銅活字「甲寅字」によって印刷されている。その文字・印刷は美しく、朝鮮における銅活字印刷技術の水準の高さをよく示している。

時代:16世紀|数量:1冊

版本貞観政要 巻第六 本館蔵

関ヶ原合戦直前の慶長5年2月、西笑承兌が徳川家康の命により刊行した旨の刊記がある。ここには家康が、秀吉の遺命により秀頼をよく輔佐していることを讃えているのが注目される。

時代:慶長5(1600)年刊|数量:1冊

版本源氏物語 古活字版 手習 本館蔵

源氏物語の最古の版本として著名。標題は光悦風の書で、いわゆる嵯峨本の一つとされている。刊記はないが、慶長年間(1596~1614年)頃に木活字をもって印刷されたものである。

時代:17世紀初期|数量:1冊

版本謡曲 鵺 本館蔵

観世流謡本百番のうち、表紙には雲母刷模様を施した色紙を用いる。本文料紙には一面に雲母を引きその上に雲母刷模様を施したもの(第1種)と、模様を省略したもの(第2種)等がある。

時代:17世紀初期|数量:1冊

東国と西国

終了予定日:2025年7月6日(日)

山城国神護寺(与)小野山堺絵図 複製 原品:神護寺蔵

現京都市右京区高雄に所在する神護寺の寺領と、隣接する主殿寮領小野山との堺相論に際して作成された絵図。朱で境界線が引かれ、神護寺と高山寺の伽藍も見える。裏面には年紀と当事者らの署判がある。

時代:寛喜2(1230)年|数量:1幅

薩摩国伊作庄内日置北郷下地中分絵図 複製 原品:東京大学史料編纂所蔵

伊作庄は現鹿児島県日置郡日吉町付近。荘園領主は本所が近衛家、領家が興福寺一乗院で、鎌倉末期の元亨4(1324)年に地頭大隈氏との間で下地中分が行われ、中分線を明確にするために本図が作成された。

時代:元亨4(1324)年|数量:1幅

伊予国弓削島庄下地相分差図 複製 原品:京都府立総合資料館蔵

弓削島庄は現愛媛県越智郡弓削町に所在する東寺領荘園。塩の産地として知られ、『兵庫北関入船納帳』にも港名として頻出する。地頭小宮氏と相論が繰返され、領家方三分二、地頭方三分一の下地分割が行われた。

時代:嘉元4(1306)年頃|数量:1幅

越後国荒河保(与)奥山荘絵図 複製 原品:新潟県立歴史博物館蔵

荒河保の地頭河村秀通と奥山庄の地頭和田茂長の間で堺相論が起こり、これを鎌倉幕府が裁許した際に作成された絵図。和与堺が朱線で描かれ、その両側に執権北条貞時と連署北条宣時の花押が据えられている。

時代:正応5(1292)年頃|数量:1幅

民衆の生活と文化

終了予定日:2025年7月6日(日)

年中行事絵巻 複製 巻第十二 原品:京都芸術大学蔵

原本は後白河法皇が作らせた60余巻の絵巻。近世の模写で一部が伝存する。展示しているのは、「祇園御霊会」や「稲荷御霊会」などの祭礼の様子を描いた部分。「御霊会」は、病気をはやらせる貴族や天皇の怨霊をなぐさめて病魔を退散させようとした祭礼で、都の祭りはこれから始まった。

時代:12世紀|数量:1幅

大名と一揆

終了予定日:2025年5月6日(火・休)

【重要文化財】色々威腹巻大袖付 本館蔵

時代:16世紀|数量:1領

「宇治堀家文書(うじほりけもんじょ)」第一巻 本館蔵

京都宇治茶師の堀家が所有した、平安時代~室町時代の古文書146通3巻のうち。

右の文書は茶園(ちゃえん)の売券。『宇治堀家文書』のなかで茶園売買を示す初見のものとなる。十五世紀後半には茶園が売買されており、茶の価値の高さを表している。

左の文書は、田地の売券。「一ノサカ」(一の坂)とは古代以来の地名としてみられる宇治丘陵(きゅうりょう)にかかる坂で、近世には宇治茶師が軒を連(つら)ねていた場所。本文書から一五世紀段階で人が住んでいたことがわかる。

●茶園売券(ちゃえんうりけん)
写真釈文

●田地売券案(でんちうりけんあん)
写真釈文

数量:室町時代|1巻

「越前島津家文書(えちぜんしまづけもんじょ)」 本館蔵

薩摩国(さつまのくに)藩主(はんしゅ)島津家(しまづけ)の一門、重富島津家(しげとみしまづけ)に伝えられた文書。播磨国(はりまのくに)を中心に勢力を広げた越前島津家は、元文二年(一七三七)に再興され重富島津家を名乗ることになる。再興の途上にて「越前島津家文書」は島津本家が管理するところになり、今に九巻六十通が伝わっている。

今月は足利高(尊)氏関係文書を並べる。一番右の文書は京都における鎌倉幕府の拠点であった六波羅探題(ろくはらたんだい)が滅亡した直後のもの。真ん中の文書は伯耆国(ほうきのくに)船上山(せんじょうさん)に籠城(ろうじょう)していた後醍醐天皇(ごだいごてんのう)からの倒幕勅命(とうばくちょくめい)をうけ、その意を高氏が固めたことがわかるもの。一番左は北畠顕家(きたばたけあきいえ)や楠木正成(くすのきまさしげ)らとの決戦のため、軍勢を招集(しょうしゅう)するよう命じたものになる。

●足利高氏御判御教書(竪紙)
写真釈文(読み)

●足利高氏書状(竪紙)
写真釈文(読み)

●足利尊氏袖判御教書案(小切紙)
写真釈文(読み)

数量:戦国時代|1冊

大航海時代のなかの日本

終了予定日:2025年5月6日(火・休)

錆地五枚胴具足 本館蔵

時代:文禄3(1594)年5月|数量:1点

日本イエズズ会士年報(パシオ) 本館蔵

パシオ「1598年、日本イエズス会年報」。1601年、ベネチア刊。パシオはイタリア人のイエズス会宣教師で、天正13年(1585)来日。1611年巡検使に任命された。

時代:1598年|数量:1冊

日本殉教報告(ガルシア) 本館蔵

ガルシア「日本殉教報告」。1625年、マドリード刊。ガルシアはスペインのフランシスコ会宣教師で、文禄2年(1593)来日。日本最初の殉教者として聖人に列せられた。

時代:17世紀|数量:1冊

南蛮屏風 復元模写

時代:17世紀|数量:1隻