「新出の野村コレクション」

特集展示

新出の野村コレクション

開催概要

開催期間

2024年1月5日(金)~ 2024年2月4日(日)

会場

国立歴史民俗博物館 第3展示室 特集展示室

料金

一般600円/大学生250円
高校生以下無料
※総合展示もあわせてご覧になれます。
※障がい者手帳等保持者は手帳等の提示により、介助者と共に入館無料です。
※高校生及び大学生の方は、学生証等を提示してください。
※博物館の半券の提示で、当日に限りくらしの植物苑(入苑は16:00まで)にご入場できます。 また、植物苑の半券の提示で、当日に限り博物館の入館料が割引になります。

開館時間

9:30~16:30(入館は16:00まで)

休館日

2024年1月9日(火)、15日(月)、22日(月)、29日(月)

主催

大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 国立歴史民俗博物館

趣旨

野村コレクションとは、京都の美術商であり小袖を中心とする近世日本の衣裳の蒐集家でもあった野村正治郎(1880-1943)が築きあげた服飾品・装身具の一大コレクションです。小袖、衣桁にかかった小袖をかたどって貼装した「小袖雛形屛風」、袖形に装幀した小袖裂、櫛・簪などの髪飾り、筥迫・煙草入れなどの袋物等、その数は1000点を優に越えています。コレクションの大部分は本館に収蔵されていますが、いくつかは国内外の各地に分蔵されており、また、散逸し行方知らずとなったものもあります。

今回展示する小袖裂を貼装した3点の2曲1隻屛風は、野村コレクションのうちに含まれ、近年新たに発見された資料です。2021年度に寄贈を受け、一般に公開するのは初めての機会となります。いずれにも裏面に野村賤男の印章があり、賤男が制作に関与したとわかります。賤男は旧姓を森下、ミドルネームをモリスといい、日系2世のアメリカ移民でしたが、1930年に正治郎の一人娘の政子と結婚し、野村家に婿入りしました。

本特集展示では、新出の3点の小袖裂貼装屛風を紹介するとともに、賤男の足跡をたどり、第二次世界大戦を挟む時期の日系アメリカ移民の活動についても見ていきます。

マイアミ市長の画像

オーキッドツリーを植樹する野村賤男とマイアミ市長

個人蔵

本展のみどころ

  •  新発見資料を初めて一般に公開します。
  •  江戸時代の染織工芸の美をご覧いただけます。
  •  小片すらも大切にしたコレクターの情熱が看取できます。

主な展示資料

  • 小袖裂貼装屛風(6点貼装)
  • 小袖裂貼装屛風(8点貼装)
  • 小袖裂貼装屛風(7点貼装)  他

約 20 点(一部個人蔵、その他全て本館蔵)

展示資料一覧はこちら

小袖裂貼装屛風(6点貼装)国立歴史民俗博物館蔵

1) 小袖裂貼装屛風(6点貼装)

国立歴史民俗博物館蔵

新出資料。貼装されている裂は、みな野村コレクションの「小袖雛形屛風」(全100点、本館蔵)と一連のものであり、江戸時代前期から中期の作。

小袖裂貼装屛風(8点貼装) 国立歴史民俗博物館蔵

2) 小袖裂貼装屛風(8点貼装)

国立歴史民俗博物館蔵

新出資料。貼装されている裂は、野村コレクションの「小袖雛形屛風」(全100点、本館蔵)や袖形装幀裂(全100点、本館蔵)と一連のものや、コレクション図録『続誰が袖百種』(芸艸堂、1930年)掲載資料と同一ないし一連のものを含み、江戸時代前期から中期の作。

小袖裂貼装屛風(7点貼装)国立歴史民俗博物館蔵

3) 小袖裂貼装屛風(7点貼装)

国立歴史民俗博物館蔵

新出資料。貼装されている裂は、野村コレクションの袖形装幀裂(全100点、本館蔵)と一連のものや、コレクション図録『続誰が袖百種』(芸艸堂、1930年)掲載資料と同一ないし一連のものであり、江戸時代前期から中期の作。

展示代表

展示代表の画像

澤田 和人

SAWADA Kazuto

准教授
研究部情報資料研究系
文学修士(大阪大学)(1998年取得)

専門分野:染織史,服飾史,絵画史(絵巻)
主要研究課題:中世を中心とする染織および服飾・衣装風俗に関する研究,野村正治郎に関する研究
所属学会:美術史学会

学歴:大阪大学文学部美学科(1996年卒業)
大阪大学大学院文学研究科芸術史学専攻博士前期課程(1998年修了)