第41回「カミが去来する〜バリ島・八重山〜」

歴博映画の会

開催要項

日程

2023年9月30日(土) 13:30~15:30

場所

国立歴史民俗博物館 講堂

定員

定員240名

参加費

無料

主催

国立歴史民俗博物館

協力

国立歴史民俗博物館友の会

上映作品

『サンギャン ―バリ島のトランス儀礼―vol.01<予祝(よしゅく)と浄化>』(2017年、制作:春日聡、48分)
『八重山のアンガマー』(2017年、撮影・監修:坂本要 編集・整音:春日聡、33分)

内容

民俗学では、神について、「去来する神」(来訪神や招来神)、「常在する神」(沖縄の御嶽(うたき)の神のように、いつもそこにいるとされる神)、「巡行する神」(御輿や山車に乗って村々や家々を巡る神)の3種類に分けて考えます。

今回は、これらの分類の中から、来訪神の要素が強い八重山地方の祭儀「アンガマー」を取り上げ、調査映像を編集した記録映像を紹介します。

さらに、インドネシアのバリ島における祭儀「サンギャン」の記録映像を紹介します。サンギャンとは、(1)祭儀それ自体、(2)その際に奉じられるダンス、(3)採り物(祭儀に用いられる場合のみ)、これらの総称です。目的としては主に、非常時におこなう「悪魔祓い」、年中行事としておこなう「予祝」、随時おこなう「祈願」の3つがあり、いずれの場合も人間、村落、世界の浄化が希求されます。

バリ島の神概念についても、日本民俗学における神に関する3種類の分類を当てはめることができる部分がありますが、おしなべて同じではありません。「去来する神」ということに焦点を当て、日本の南西諸島とインドネシアのバリ島の祭儀を比較参照し、相似点と相違点を解説します。

解説

春日 聡(本館客員准教授)