第436回「石井進『中世武士団』と企画展示「中世武士団」―武士団研究の半世紀―」

歴博講演会

開催要項

日程

2022年4月9日(土)

講師

田中 大喜(当館歴史研究系)

講演趣旨

1974年に刊行された石井進『中世武士団』は、戦後歴史学の成果をベースとしながらも、社会史的視点を導入して、系図・説話集・板碑・出土遺物といった古文書以外の歴史資料と現地調査の成果を駆使することで、土地に根ざした中世武士団の姿を生き生きと描き出した名著として知られています。本書が提示した成果・研究手法は、その後の武士団研究に大きな影響を与え、企画展示「中世武士団」のベースとなった共同研究もこれを意識して進めました。

しかし、本企画展示では、本書とは異なる中世武士団のイメージ・理解を提示した部分もあります。それは、本書の刊行から本企画展示の開催までのおよそ半世紀の間の武士団研究の深化を反映しているといえますが、それはいったいどのようなものでしょうか。この講演では、双方の成果を比較することでこれを具体的に示し、中世武士団研究の到達点についてご紹介します。