若手研究(B)

北日本縄文時代の植物食文化に関する分析学的研究

研究期間:2014年度~2016年度

研究代表者 渋谷 綾子(本館・研究部)

研究目的

本研究の目的は,北日本の縄文時代遺跡から出土した石器や土器の付着物に含まれる残存デンプン粒を分析することによって,野生植物食料の加工技術を復元し,当時の植物食の実態を明らかにすることである。

具体的には,植物の加工具とされる石皿や磨石類,および土器の付着物について残存デンプン粒の検出を試み,石器や土器の加工対象となった植物を検討する。特に,大型植物遺体の出土が極めて少ない遺跡を調査の対象とし,残存デンプン粒の検出結果から高い頻度で加工された植物の手がかりを得ることによって,石器や土器を用いた野生植物食料の加工・利用技術を復元し,北日本縄文時代の植物食文化を解明することに主眼を置く。