機構基幹研究プロジェクト

ネットワーク型基幹研究プロジェクト:在外日本資料調査・活用による日本研究と日本文化理解の促進

(主導機関:国際日本文化研究センター)

北米における日本関連在外資料調査研究・活用-言語生活史研究に基づいた近現代の在外資料論の構築-

研究期間:2016年度 ~ 2021年度

  氏名(所属/専門分野/分担課題)
研究代表者 松田 睦彦(本館研究部/民俗学/全体総括)
研究組織 デニス オガワ(ハワイ大学/ アメリカ史/ハワイへの移民)
中田 英樹(明治学院大学/人類学/北米・中米間の日系人の移動)
原山 浩介(日本大学/近現代史/近現代史)
矢口 祐人(東京大学大学院/移民史/ハワイへの移民)
三木 美裕(本館客員教授/博物館学/アメリカ西海岸への移民)
川村 清志(本館研究部/民俗学/生活史の聞き取り調査)
樋浦 郷子(本館研究部/近現代史/在北米移民と日本の植民地との関わり)
吉井 文美(本館研究部/近現代史/東アジアとハワイの関係)

研究目的

本プロジェクトでは、主として北米に移住した日本人に注目し、言語史・社会史・生活史を基点としながら、新たな資料論の創出を含む資料調査、並びに研究を行う。

北米日系社会の移民資料を整備し活用する必要性は、現地の関連機関においても認識されている。しかしその整備の中心は、マスターナラティブとの関わりにおいて有用とされるものが多く、しかも画像資料や英語資料に傾斜しがちである。

この状況に対し、本研究では、(1)日系人に関わる音声・映像資料について,データ救出と資料の評価を行う。これら資料は、劣化や廃棄リスクが高まっており、ことに使用言語が日本語の場合は現地での評価が困難であるため、対応の緊急性が高い。これに対し、データ救出・媒体変換と内容分析を、音響学、図書館学の研究者とも連携しながら行う。

さらに、(2)日系社会の歴史のうち、これまでの十分に光が当たってこなかった領域の析出と、これに関わる資料調査・集積を行う。これは、(1)のインタビューやオーラルヒストリーの内容分析と連動しており、そこでの応答とマスターナラティブの間の緊張関係を踏まえながら、資料調査として補われるべき領域を析出するとともに、移民をめぐる新たな資料論へとつなげる。

なお、データベースを構築し、研究者コミュニティ、現地の日系社会等に提供する。同時に国際シンポジウムや講座,国立歴史民俗博物館等における展示を実施する。これらの活動を通して,日本研究及び日本文化理解の促進を図る。

※本共同研究は国立国語研究所との合同プロジェクトであり、国立歴史民俗博物館には原山を代表とするブランチを置き、研究活動を進めるものである。このブランチでは、主に(2)に軸足を置いて研究を進める。