共同研究:「広橋家旧蔵記録文書典籍類」の分析による戦国期朝廷と地域権力との関係―広橋兼秀関係史料を中心に―
共同利用型共同研究
「広橋家旧蔵記録文書典籍類」の分析による戦国期朝廷と地域権力との関係―広橋兼秀関係史料を中心に―
研究代表者 | 藤立 紘輝(九州大学大学院人文科学府歴史空間論専攻博士後期課程1年/日本中世史) |
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館内担当教員 | 三上 喜孝(本館研究部) |
研究目的
本研究は、国立歴史民俗博物館に所蔵される「広橋家旧蔵記録文書典籍類」(H-63。以下、「広橋家文書」)のうち、広橋兼秀関係史料の分析と関連史料の収集を通して、戦国期の朝廷と地域権力との関係を解明するものである。広橋兼秀は戦国期の当主であり、朝廷と室町幕府との意思の取次を担う武家伝奏として活躍した人物である。その一方で、地域権力からの官位申請を受け付け、また、自身も地域権力の領国に下向して交渉を担うなど、地方にも活動の場を広げた。周防国を本拠地に西国社会に大きな勢力を展開した大内氏とは、兼秀の娘が大内義隆に嫁したこともあり、頻繁な交流があった。兼秀と大内氏との交流を基軸に、朝廷と地域権力との関係について追究する。