気候変動や自然災害に基づく中世民衆生活史像の再構築
基盤研究(B) 一般
気候変動や自然災害に基づく中世民衆生活史像の再構築
気候変動や自然災害に基づく中世民衆生活史像の再構築
研究代表者 | 土山 祐之(本館・研究部) |
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研究分担者 | 藤井 雅子(日本女子大学) 箱崎 真隆(本館・研究部) 赤松 秀亮(別府大学) 藤原 重雄(東京大学) 松田 睦彦(本館・研究部) 篠崎 鉄哉(東京大学) 村木 二郎(本館・研究部) 佐野 雅規(本館・研究部) 田中 大喜(日本大学) 長谷川 裕子(跡見学園女子大学) |
研究目的
日本の中世社会において、生活にかかわる生業や産業、経済、文化を担ってきたのは常に民衆であった。従来の民衆生活史研究は、人の主体的な行動を中心に研究が進められ、豊かな研究成果を挙げてきた。一方で、自然災害や気候変動といった環境的要因と人々の生活との関連性については言及がなく、生活「叙述」において環境的要因を組み込めていないという問題を抱えている。
本研究はこの問題に対し、近年飛躍的に進展した高分解能古気候データや堆積物マーカーといった自然科学的解析結果を歴史資料の一部として採用して新たな民衆生活史像を構築する。具体的には、福井県九頭竜川河口域一帯を対象にフィールドワークを展開し、文献・考古・民俗・歴史地理学の分析結果と古気候・地質学の分析結果とを突き合わせ、相互検証して環境的要因に応答する地域社会の実態を明らかにすることを目的とする。