古代東アジアの金石文にみる宗教文化の展開と地域社会
基盤研究(B) 一般
古代東アジアの金石文にみる宗教文化の展開と地域社会
研究期間:2024年度~2027年度
研究代表者 | 三上 喜孝(本館・研究部) |
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研究分担者 | 石野 智大(明治大学) 堀 裕(東北大学) 植田 喜兵成智(早稲田大学) 稲田 奈津子(東京大学) 赤羽目 匡由(東京都立大学) 畑中 彩子(東海大学) |
研究目的
本研究課題は、日本列島、朝鮮半島、中国大陸のいわゆる「東アジア文化圏」における漢字文化の広まりと宗教文化の展開との関係を、金石文を中心とした「同時代に書かれた文字資料」を素材に解明することを目的とする。漢字文化は、官僚や貴族による行政文書の作成という政治利用だけではなく、仏教・儒教・道教などの宗教文化の広まりにも大きな役割をはたした。もちろんそれは、漢訳経典の諸地域への広まりにより知ることができるが、たんに経典の広まりを確認するだけでは不十分である。その教義が具体的に東アジアの地域社会にどのような形で受容され実践されたかについては、各地に残る金石文の検討なくしては解明できない。そこで本研究課題では、日・中・韓の古代金石文の比較検討を通じて、東アジアに展開する宗教文化の影響関係や地域的変容、それを支えた社会集団の実態を解明することを主眼とする。