幕末明治初期「不平等条約」形成過程の多国籍史料に基づく再検討
基盤研究(C) 一般
幕末明治初期「不平等条約」形成過程の多国籍史料に基づく再検討
研究期間:2024年度~2028年度
研究代表者 | 福岡 万里子(本館・研究部) |
---|
日米修好通商条約を皮切りとして幕末に西洋列強諸国と結ばれた一連の条約は「不平等条約」と呼ばれ、近代日本の政治外交を大きく規定するものとなり、明治期の日本はその改正を国家的目標とした。しかしながら近年、幕末の諸条約は本当に「不平等条約」であったのかという問題提起が頻繁に提示されている。そうした指摘は、近代日本の外交をめぐる基本的な理解に、修正ないし対応を迫る本質的論点を含意していると考えられる。
本研究は、そうした見直し論を踏まえた上で、幕末明治初期の修好通商条約群とそれをめぐる認識の形成と変遷の過程を、関係諸国の史料に基づき実証的に再検討するべく図る。