日中戦争・太平洋戦争期華南における中国占領地支配の進展と国際環境の変容
基盤研究(C)一般
日中戦争・太平洋戦争期華南における中国占領地支配の進展と国際環境の変容
研究代表者 | 竹ノ内 文美(吉井 文美)(本館・研究部) |
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研究目的
本研究の目的は、①日中戦争・太平洋戦争期の日本による華南支配の実態を明らかにすることと、②日本の華南支配が、日本を取り巻く国際環境にいかなる影響を及ぼしたのかを解明することにある。
①について、申請者はすでに満洲・華北・華中の事例について検討しており、それらの地域との関係性を念頭におきながら華南の特質を明らかにする。②について、華南はイギリスと深い関わりを持ち、アメリカが大きな関心を寄せる地域であったため、日本による華南支配の深化は日英・日米関係に影響を及ぼした。中国で活動する外国人と彼らの本国の政府機関との間でしばしば認識の相違が生まれていたことにも注意しながら、現地レベルと国家レベルで生じていた国際関係の変化を多元的に明らかにする。