第124号 2004年5月30日発行

題字解説


表紙解説

洛中洛外図屏風<歴博甲本>/永禄六年北国下り遣足張(本館蔵)博多遺跡群の白磁集積(福岡市教育委員会提供)

京都は中世における最大の消費地であり、店舗建築も発達した。16世紀前半のこの屏風は、「商店街」の最も古い絵と言える(後藤論文参照)。
帳簿は、京都から関東・東北地方への旅を行なった際の記録。中世末には、地方においてもお金を払って旅行するシステムが確立していた(小島論文参照)。
博多で出土した12世紀の大量の白磁片。貿易の門戸である博多では、消費のサイクルも速かった(鈴木論文参照)。

目次

[特集] 中世の消費

社会と消費 / 小島 道裕

歴史の証人 写真による収蔵品紹介

近世末期の都市鳥瞰図 / 大久保 純一

[特集] 中世の消費

  • それは何の価値か-差額の意味を探る- / 桜井 英治
  • 中世集落の消費と資料形成過程 / 鈴木 康之
  • 消費の場としての店舗建築 / 後藤 治
  • 旅の消費-『永禄六年北国下り遣足張』の世界- / 小島 道裕
  • [コラム] 江戸の消費-江戸勤番武士の買い物 / 岩淵 令治
  • [コラム] 国境のマーケット / 篠原 徹

歴博けんきゅう便 第18回

第45回 歴博フォーラム
「中世の湊町-行き交う人々と商品-」 / 小野 正敏

研究者紹介 〔その12〕

鏡にうつしたいこと / 上野 祥史

書評

青木隆浩著 『近代酒造業の地域的展開』 / 中西 僚太郎

自著紹介

林淳・小池淳一 編著 『陰陽道の講義』

春成秀爾 著 『考古学者はどう生きたか-考古学と社会-』

教室から博物館へ

植物苑の体験教室 / 辻 誠一郎

れ・き・は・く・井・戸・端・会・議

歴博かわら版