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開催概要関連の催し物その他の催し物広報用素材の提供について問い合わせ先

謹啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。平素より、本館の運営等につきましては、格別のご配慮を賜り、厚くお礼申し上げます。

朝顔は、奈良時代に中国大陸より薬として日本列島に伝えられました。やがて、江戸時代になると、都市の園芸文化の隆盛のなかで、人々に親しまれる花の一つとなりました。さらに朝顔が突然変異を起こしやすいことから、葉と花の多様な変化や組み合わせを楽しむ変化朝顔が作り出され、富裕層の間でもてはやされるようになります。

当館では、この変化朝顔をくらしの植物苑で1999年より展示してきました。また今回は、「朝顔の仲間たち」としてマルバアサガオなどの類縁種を演示し、あわせてこのテーマでパネル展示もおこないます。つきましては、この展示開催を貴媒体にてぜひ多くの方々にご紹介くださいますようお願い申し上げます。

謹白

開催概要

くらしの植物苑特別企画「伝統の朝顔」
開催期間2012年7月31日(火)~9月2日(日)
開催期間 2012年7月31日(火)~9月2日(日)
会場 国立歴史民俗博物館 くらしの植物苑
料金 個人(高校生以上) 100円 
団体(20名以上) 50円 
※小中学生は入苑無料です。 
※毎週土曜日は高校生は入苑無料です。
開苑時間 9時30分~16時30分 (入苑は16時00分まで) 
※ただし、8月13日(月)~19日(日)は8時30分から開苑いたします。
※開花の特性上、午前中の早い時間が見ごろです。
休苑日 8月6日(月)、20日(月)、27日(月) 
※8月13日(月)は開苑いたします。
主催 国立歴史民俗博物館

関連の催し物

展示解説会のご案内

日時 7月31日(火) 11:00から
会場 くらしの植物苑

当展示プロジェクト委員による展示解説を行います。事前予約等は必要ございません。 詳細につきましては下記「このリリースに関するお問い合わせ」までお問合せください。

有償頒布のご案内

日時 6月23日(土)・7月28日(土)は9:30 ~13:30
7月31日(火)の展示解説会当日は9:30 ~10:30に行います。
場所 くらしの植物苑
価格

1ポット300円~(税込)  ※価格変更しました。 
*お一人様あたりの苗の数を制限させていただく場合があります。 
* 数量に限りがあります。品切れの節はご容赦ください。
* 別途、入苑料が必要となります。

くらしの植物苑観察会

第161回 「朝顔の仲間たち」

講師 仁田坂 英二(九州大学大学院)
日時 8月25日(土) 10時00分~
会場 くらしの植物苑

※事前申込み不要、要入苑料

出版物

解説シート(名前の読みかた、花の成り立ち)のほか、広報用チラシとポスターを予定しています。

その他の催し物

企画展示

「楽器は語る-紀州藩主徳川治宝と君子の楽-」

7月2日(火)~ 9月2日(日)本館企画展示室にて開催

第3展示室特集展示

「雅楽を伝える-南都楽人辻家資料-」

7月2日(火)~9月2日(日)本館第3展示室副室にて開催

くらしの植物苑観察会

くらしの植物苑にて開催、13:30から、事前申し込み不要、要入苑料

第160回「縄文時代の栽培植物と農耕」

7月28日(土) 山田 康弘(本館考古研究系)

歴博講演会

歴博講堂にて開催、13:00 ~15:00、入場無料、当日先着順に受付、定員260名

第344回「徳川治宝の楽器収集とその時代」

8月11日(土)  遠藤 徹(東京学芸大学准教授)

第345回「考古学・人類学からみた縄文人の生と死」

9月8日(土)  山田 康弘(本館考古研究系)

広報用素材の提供について

ご希望の写真(データ)を送付いたしますので、各プレスリリースの写真番号をご連絡ください。e-mailでも結構です。問い合わせ先は下記の「このリリースに関するお問い合わせ」をご覧ください。

ご注意

  • 本図版の使用は、「平成24年度くらしの植物苑特別企画『伝統の朝顔』」広報に関するものに限ります。
  • 掲載に際しては、最小限でも「催事名」「会場」「会期」「掲載図版のキャプション」を明記していただくようお願いします。
  • 情報確認のため、校正紙(ウェブ上の場合は掲載URL)をお送り下さい。ウェブ上での掲載の場合は、画像サイズを200ピクセル以下・72dpi以下のサイズにしてください。
  • ご掲載いただいた場合は、お手数ですが掲載物をご送付ください。

以上の点に留意いただけない場合に発生したトラブルについて、本展主催者として一切の責任を負いかねますのでご注意ください。

1)黄蝉葉栗皮茶丸咲大輪(団十郎)
葉は黄色の蝉葉で、花は柿ともいう茶系統の花色で、市川団十郎好みの色にちなんで団十郎と命名された。
2)黄斑入蝉葉浅葱縞丸咲大輪(清滝川)
大輪は「州浜(すはま)」変異と「蜻蛉(とんぼ)葉」変異、及び葉柄に近い葉脈が裸状になる「肌脱ぎ」と呼ばれる変異を持っていて、葉は蝉葉(せみば)となる。花は曜(よう)数も多くなり、花弁が大きくなる。縞模様が入る系統。
3) 黄斑入蝉葉青軸白地紅時雨絞咲分丸咲大輪(源平)
花模様が白地に有色の扇形部(セクター)、条班、斑点が生じる。有色部のあらわれかたによって、時雨絞、染分け、咲分けとなる大輪系統。
4)松島鍬形葉白地紫時雨絞咲分丸咲
葉模様が黄葉に緑色の斑点が生じる松島葉と言い、花模様は時雨絞、染分け、咲分けとなる系統。
5) 青握爪龍葉瑠璃総風鈴獅子咲牡丹
株全体がうねり、葉は表面が見えなくなるほど強く内側に抱え込み、爪龍葉、掬水葉などと呼ばれる。花弁の先端は折り返して筒状になり、形が似ていることから風鈴に形容される。
6)青渦顰葉渦小人紅筒白丸咲
葉は非常に硬く濃い緑色をしておりサボテンのようである。成長が非常に遅く伸びても20㎝前後にしかならない系統。
7) 青笹葉黒鳩切石畳咲
曜の間が深く切れ込んで、開化後時間がたつとそれぞれの花弁が内側に折り畳まれる。ただしきれいに折り畳まれることは少なく、内側に巻き込まれるようになるのが普通である。
8)青水晶斑入弱渦柳葉淡藤爪覆輪采咲牡丹
葉は柳の葉のように細くなり、「渦」が入ることによって肉厚で硬くなる。花弁はナデシコの花のように細く、先が細かくなる。武将が持つ采配に似た咲き方になるので、采咲と呼ぶ。
9)青蜻蛉丸笹葉無弁花牡丹
2005年に当館くらしの植物苑で発見された変異体で、花弁、雄しべ、雌しべを作る遺伝子の働きを失い、がくを作る遺伝子だけが働き、がくだけの花となったもの。
10)ミルキーウェイ
マルバアサガオで曜部の色だけが目立つものを曜斑点と呼び、この模様が特徴的である。ミルキーウェイは種苗会社で販売普及されている系統。
11) フライングソーサー
ソライロアサガオは、ヒルガオ科の一年草で、メキシコ原産である。主な園芸品に青色無地のヘブンリーブルー、白色のパーリーゲートなどがある。フライングソーサーは絞り模様が特徴。
12)ケニア産黄色(イポメア)
アサガオの近縁種(ヒルガオ科サツマイモ属)で、花色が黄色である。江戸時代の文献にかなり黄色いアサガオの記録があるが、現在アサガオには、はっきり黄色とよべる系統はない。

変化朝顔の名称

江戸時代に育まれた園芸植物の中で、変化朝顔には特異な名称がつけられています。第一次ブーム(文化・文政期)の番付表にはその走りが見られますが、第二次ブーム(嘉永・安政期)に基本ができあがります。それは葉の色、模様・質・形、茎の形、花の色・模様・花弁・咲き方・花弁の重ねを順番に記述し、必要に応じて付加してゆく命名法で、現在の遺伝学から見ても非常に理にかなったものです。

たとえば「青水晶斑入弱渦柳葉淡藤爪覆輪采咲牡丹」を見てみましょう。まず始めに、葉についての記述です。青(葉の色)・水晶斑入(模様)・弱渦(質)・柳葉(形)に分解できますが、これは青葉の水晶斑入で、「渦」と「柳」の突然変異が入った葉であることを示しています。次に、花についての記述です。葉の記述と同様に、淡藤(花の色)・爪覆輪(模様)・采咲牡丹(咲き方)に分解できますが、淡藤の地に覆輪が入った花色で、撫子のような花弁で、采咲という細かく切れた咲き方であることを示しています。

このリリースに関するお問い合わせ

人間文化研究機構 国立歴史民俗博物館 博物館事業課
広報サービス室広報係 横尾・宮下・岩井

〒285-8502千葉県佐倉市城内町117番地 
TEL 043-486-0123(代)  FAX 043-486-4482
E-mail:koho@ml.rekihaku.ac.jp