第1展示室特集展示「北の大地が育んだ古代-オホーツク文化と擦文文化-」

プレスリリース

2023.09.25

謹啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は、当館の運営等につきまして、格別のご配慮を賜り、厚くお礼申し上げます。

このたび当館では、2023年11月14日(火)~2024年2月12日(月・休)の期間、総合展示 第1展示室 特集展示室において、特集展示「北の大地が育んだ古代-オホーツク文化と擦文文化-」を開催します。

日本史の古代(飛鳥・奈良・平安時代)、北の大地・北海道ではオホーツク文化、擦文文化が展開していました。オホーツク文化は5世紀にサハリンから南下した外来の文化で、海獣狩猟や動物祭祀などに特徴があります。擦文文化は本州の古代国家の影響のもと、7世紀後半に成立したもので、漁撈・狩猟・採集を中心に雑穀を利用し、アイヌの文化の母胎となりました。しかし、この2つの文化は同じ古代であるにもかかわらず、本州においては馴染みが薄いのが現状です。そこで今回の特集展示では、北海道東部の北見市常呂町に拠点をおき長年にわたって調査・研究を進めてきた東京大学常呂実習施設と、大学共同利用機関である当館が連携して、2つの文化を紹介します。日本列島には多様な文化が展開していたこと、「あなたの知らない古代」に関心をもっていただけたら幸いです。

つきましては、この展示開催を貴媒体にてぜひ多くの方々にご紹介くださいますようお願い申し上げます。

謹白

※新型コロナウイルス感染症拡大の状況により、関連イベントが変更・中止される場合があります。 最新の情報は、ホームページ等でご確認ください。

開催概要

第1展示室 特集展示 『北の大地が育んだ古代-オホーツク文化と擦文文化-』 開催期間2023年11月14日(火) ~2024年2月12日(月・休)

開催期間 2023年11月14日(火)~2024年2月12日(月・休)
会場 国立歴史民俗博物館 第1展示室 特集展示室
料金

一般600円/大学生250円
高校生以下無料

※総合展示もあわせてご覧になれます。
※障がい者手帳等保持者は手帳等提示により、介助者と共に入館無料です。
※高校生及び大学生の方は、学生証等を提示してください。
※博物館の半券の提示で、当日に限りくらしの植物苑にご入場できます。また、植物苑の半券の提示で、当日に限り博物館の入館料が割引になります。

開館時間 9:30~16:30(入館は16:00まで)
休館日 月曜日(月曜日が休日の場合は開館し、翌日休館)、
年末年始(12月27日~1月4日)
主催 東京大学大学院人文社会系研究科・同附属北海文化研究常呂実習施設、大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 国立歴史民俗博物館

北の大地が育んだ古代の画像1

みどころ

  • 日本列島の文化の多様性 「あなたの知らない古代」
  • 本州では馴染みが薄い北海道の古代、オホーツク文化、擦文文化を紹介します。
  • 東京大学による北海道東部の北見市常呂町での長年の調査と地域への貢献

趣旨

日本史で古代(飛鳥・奈良・平安時代)と呼ばれた時代、北海道ではオホーツク文化と擦文文化が展開していました。オホーツク文化は、5世紀から9世紀頃にサハリン南部から北海道の東北部、千島列島にかけて広がった文化です。北方から南下した外来の文化と考えられており、海獣狩猟と漁撈を生活の基盤とし、クマを中心とする動物儀礼に特徴があります。擦文文化は7世紀後半から12世紀にかけて北海道の全域に広がった文化で、本州の古代国家の影響のもとに成立しました。漁撈・狩猟・採集を中心に雑穀を利用し、アイヌの文化の直接的な母胎になったと考えられています。しかしながら、ともに本州の古代と同じ時代の文化であるにもかかわらず、本州においては馴染みが薄いのが現状ではないでしょうか。

今回の特集展示では、北海道東部の北見市常呂町に拠点をおき長年にわたって調査・研究を進めてきた東京大学常呂実習施設と、大学共同利用機関である当館が連携して、この2つの文化をわかりやすく紹介します。日本列島には多様な文化が展開していたこと、「あなたの知らない古代」に関心をもっていただけたら幸いです。

なお本特集展示は、東京大学文学部「人文学における国際的地域・社会連携の推進」プログラム関連事業として実施します。

常呂川河口からサロマ湖を望む

常呂川河口からサロマ湖を望む

窪みで残る竪穴住居跡

窪みで残る竪穴住居跡

北海道東部には、古代の竪穴住居の跡が埋まらずに窪みで残る遺跡が多数存在する。東京大学は、常呂町に残るこのような遺跡を1957年から継続して発掘してきた。

駒井和愛

駒井和愛(1906-1971)

東京大学文学部教授。地元住民からの求めに応じて、1957年から常呂町で発掘調査を開始する。地域の協力を得て今日の常呂実習施設設立の基礎を築いた。

主な展示資料

  • 北見市内各遺跡(トコロチャシ跡、トコロチャシ南尾根、トコロ貝塚、栄浦第二、岐阜第二、大島2)出土資料(東京大学常呂実習施設蔵)
  • 北見市常呂川河口遺跡出土資料(北見市ところ遺跡の森蔵)
  • 根室市弁天島遺跡出土資料(根室市歴史と自然の資料館蔵)

など約40点

【展示代表】

展示代表

林部 均

HAYASHIBE Hitoshi

教授
国立歴史民俗博物館 考古研究系

専門分野:日本考古学
主要研究課題:東アジアの王宮・王都の研究,考古学からみた古代地域社会の研究
主要な業績:主な著書,『古代宮都形成過程の研究』(青木書店,2001年),『飛鳥の宮と藤原京-よみがえる古代王宮-』(吉川弘文館,2008年),『平城京100の疑問』(編著学生社,2010年)など

関連イベントのご案内

歴博講演会

第448回「オホーツク文化とは何か-東京大学文学部と北海文化研究-」
講師:熊木 俊朗(東京大学大学院人文社会系研究科・教授)
日時:12月9日(土)13:00~15:00
場所:歴博講堂 ※事前申込制、詳細は約1ヶ月前にホームページにて公開

展示についてのお問い合わせ電話番号

ハローダイヤル:050-5541-8600

広報用素材の提供について

ご希望の写真を送付いたしますので、プレスリリースの画像番号をご連絡ください。画像(JPEG)はメールで送信いたします。問い合わせ先は下記の「このリリースに関するお問い合わせ」をご覧ください。

ご注意

  • 本展広報目的でのご使用に限ります。(展示期間終了まで)
  • 展覧会名、会期、会場名、掲載図版のキャプションを必ず掲載してください。
  • 資料画像は全図で使用してください。文字を重ねるなど画像の加工・改変はできません。部分使用については事前申請・許諾が必要です。
  • Web上に掲載する場合は、72dpi以下のサイズにしてください。
  • 転載、再放送など2次使用をされる場合には、別途申請いただきますようお願いいたします。
  • 基本情報、図版使用の確認のため、校正紙(Web上の場合は掲載URL)をお送りください。
  • 掲載、放送後は必ず、掲載誌(掲載面PDF)、同録テープを、1部お送り願います。

オホーツク土器

1) オホーツク土器(貼付文系)栄浦第二遺跡

8~9世紀 東京大学常呂実習施設蔵

「ソーメン文」とも呼ばれる、粘土紐を密に貼り付けた文様が特徴的な土器。オホーツク文化後期の道東部にみられる。

銛頭

2) 銛頭 トコロチャシ跡遺跡・栄浦第二遺跡

8~9世紀 東京大学常呂実習施設蔵

オホーツク文化では海獣狩猟や漁労の道具が発達した。海獣や大型魚を獲るための銛頭にも様々なタイプがある。

骨製クマ像

3) 骨製クマ像 トコロチャシ跡遺跡

8~9世紀 東京大学常呂実習施設蔵

オホーツク文化には動物儀礼の痕跡が多くみられる。特にクマは特別視され、多くの像がつくられた。

青銅製帯飾

4) 青銅製帯飾 栄浦第二遺跡

8世紀 東京大学常呂実習施設蔵

オホーツク文化には、中国東北部・ロシア極東に展開していた靺鞨系の文化から、青銅製品などのモノがもたらされた。

紡錘車

5) 紡錘車 トコロ貝塚

12世紀 東京大学常呂実習施設蔵

擦文文化には、糸を作るための道具である紡錘車など、本州の農耕文化に由来するモノが多くみられる。

擦文土器

6) 擦文土器 甕 栄浦第二遺跡

11世紀後半 東京大学常呂実習施設蔵

本州の土師器に由来するが、複雑な文様は北海道独自の特徴である。

トビニタイ土器

7) トビニタイ土器 常呂川河口遺跡

11~12世紀 北見市ところ遺跡の森蔵

器形と文様意匠は擦文、文様要素(貼付文)はオホーツクと、二つの文化の融合が表れている。

このリリースに関するお問い合わせ
人間文化研究機構 国立歴史民俗博物館
広報サービス室広報・普及係 横尾・寺村・高木
〒285-8502千葉県佐倉市城内町117
TEL 043-486-0123(代)  FAX 043-486-4482
E-mail:koho@ml.rekihaku.ac.jp