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世界の眼(め)でみる古墳(こふん)文化

2018年3月6日[火]~2018年5月6日[日]

世界の眼(め)でみる古墳(こふん)文化

日本列島には、3世紀中ごろから6世紀までの約350年間、世界史的に見てもまれなスケールをもった先史モニュメントー古墳―が築かれました。

本展は、日本の歴史と文化の最大のシンボルともいえる古墳を、世界の先史モニュメントと比べて特質を探し出し、その主人公として墓に埋(う)められた王の姿を出土品などから復元します。さらに、そのような王や古墳の姿を、これまでの世界の考古学者や日本社会がそれぞれどんなまなざしで見つめ、そこに何を求め、未来にどう伝えようとしているのか、明らかにします。

※先史モニュメント…文字を使用する前の時代の、神の偉大(いだい)さや王の偉(えら)さを人びとの素朴(そぼく)な感覚に訴(うった)えて表現する記念碑(ひ)や建造物

百舌鳥(もず)古墳群空撮(くうさつ)写真
(堺市提供)

 

古墳とは・・
西暦(せいれき)250年ごろから約350年間、九州から東北までの日本列島各地に築かれた、土を盛った墓である。

 

先史モニュメントは、神のすまい(しんでん)、王の墓(ふんぼ)、行為(こうい)の場(広場やサークルなど)さまざまな形をとり、それがその社会の特質を反映していることを、パネルで解説します。

倭(わ)の代名詞的モニュメント・前方後円墳
<群馬県保渡田八幡塚(ほどたはちまんづか)古墳>

 

中南米(マヤ/モチェ)、北米(カホキア/マウンドヴィル)、ヨーロッパ(ケルト)、韓国(高句麗/百済/新羅/加耶)、中国(秦シン/漢カン)という5地域の先史モニュメントを、それぞれパネル・映像および出土品(レプリカ)により、その特質を浮(う)かび上がらせます。

マヤの王が眠(ねむ)る神殿(しんでん)
(16号神殿)

 

古墳の王や神に添(そ)えられた品々、すなわち武具、鏡、手工業品、祭祀(さいし)遺物などの陳列(ちんれつ)、および埴輪(はにわ)、須恵器(すえき)などの展示によって、英雄(えいゆう)、呪術(じゅじゅつ)者、司祭者、手工業の元締(もとじ)めなど、さまざまな顔をもって人々におそれられ尊敬された王の実像を再現します。

 
武装男子立像埴輪<伝群馬県出土>
本館蔵
鉄製短甲(たんこう)
<上半身のよろい、熊本県マロ塚古墳出土>
重要文化財 本館蔵

 

英国・ドイツという、日本の考古学に大きな影響(えいきょう)を与(あた)えてきた国の考古学者に、それぞれの国で日本の古墳がどのように知られ、社会に提示されているかを紹介(しょうかい)します。

英国の墳丘墓(ふんきゅうぼ)の調査風景

 

百舌鳥(もず)・古市(ふるいち)古墳群の世界遺産登録を目指す取り組みを紹介します。巨大(きょだい)古墳の大多数を占(し)める陵墓(りょうぼ)の保全と調査の取り組みも、陵墓の調査で得られた実物資料(埴輪片)およびパネルで展示します。

 
装飾古墳石室の実大模型<熊本県千金甲(せごんこう)古墳>
実物大のレプリカの展示
装飾(そうしょく)古墳壁画(へきが)の復元模写
<熊本県釜尾(かまお)古墳>本館蔵

 

※百舌鳥・古市古墳群・・・大阪の南部、堺(さかい)市、羽曳野(はびきの)市、藤井寺(ふじいでら)市の3市にまたがる巨大 古墳群

 


名 称
「世界の眼(め)でみる古墳(こふん)文化」
会 期
2018年3月6日[火]~2018年5月6日[日]
開館時間
9時30分~17時00分 (入館は16時30分まで)
休館日
毎週月曜日(ただし月曜日が休日の場合は次の日)
主 催
国立歴史民俗博物館
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