展示室案内

  • これまでの企画展示
  • これからの展示

身体(しんたい)をめぐる商品史(しょうひんし)

2016年10月18日[火]~2016年12月18日[日]

大久保利通とその時代


クラブ歯磨(はみがき) 1910(明治43)~1914(大正3)年 館蔵

 

これは明治になって初めて登場した粉の歯磨きです。

みなさんは、お風呂(ふろ)に入ってシャンプーで髪(かみ)を洗ったり、朝晩歯をみがいたりと、ふつうに暮らしていますが、少し前の時代それは当たり前のことだったのでしょうか。今回の企画展示は、およそ大正時代から始まった工業化によって、おもに身体と関連する生活のすごし方が、少しずつ変わってきた様子を商品や広告・雑誌などで紹介(しょうかい)します。

 


男児用三つ揃え(ぞろえ)上着 1940年代 館蔵

(1)百貨店(デパート)の誕生と身体の商品化

このコーナーでは、百貨店が誕生した明治後期以降の、三越(みつこし)関連のポスターやファッションショーの写真、企業(きぎょう)の宣伝本などを展示します。次に、それまで着物中心だった売り場が、大正末期ころから子どもの洋服や紳士服(しんしふく)などに広がっていった様子を実物やショーウィンドウの写真を用いて紹介します。

舫舟(ほうしゅう)水草模様小袖(こそで) 江戸時代中期 館蔵

 

(2)流行の創出と『伝統』の発見

水草で船をつなぎ合わせてある模様の着物です。これは江戸時代のものですが、明治になってからも、あえて江戸らしさを取りこむことで新たなデザインをうみだしていきます。一方で、西洋から入ってきたものを着物のモチーフとしたものも登場します。

ラジオ体操五周年 1933(昭和8)年 館蔵

(3)健康観のうつりかわり
明治・大正時代、体操は先生のかけ声にしたがって生徒がいっせいに動く集団行動だったため、あまり人気がありませんでした。昭和初期から始まったラジオ体操によって、ようやく体操がふつうの人たちに広くいきわたりました。


カネボウ絹石鹸(きぬせっけん) 昭和20年代 館蔵

(4)衛生観の芽生え
もともと、日本ではあまりお風呂に入る習慣がありませんでした。明治20年代から顔を洗える高級な化粧(けしょう)せっけんが開発され、昭和初期には髪専用のシャンプーが発売されます。1960年代後半には水道やガスが整備され、家の中に風呂が普及(ふきゅう)しました。それによってくらしやそれまで使っていた商品も変化しました。


女性美手帖(てちょう) 1937(昭和12)年 個人蔵

(5)美容観の変遷(へんせん)
化粧品のパンフレットです昭和に入ると、アメリカ映画の影響(えいきょう)や洋服を着る人が増えたことで、口紅やほほ紅を使ったメイクをする女性が現れました。化粧品会社は、モデルに当時の人気女優を使って、はなやかな宣伝活動を行っていました。


名 称
「身体(しんたい)をめぐる商品史(しょうひんし)」
会 期
2016年10月18日[火]~2016年12月18日[日]
開館時間
9時30分~16時30分 (入館は16時00分まで)
休館日
毎週月曜日(ただし月曜日が休日の場合は次の日)
主 催
国立歴史民俗博物館
このページのトップへ

「スケジュール」へ戻る