特集展示(第4展示室)

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夷酋列像(いしゅうれつぞう)
―蝦夷地(えぞち)イメージをめぐる人・物・世界―

2015年12月15日[火]~2016年2月7日[日]

みなさんは北海道や千島列島、樺太(からふと)で昔からくらしていたアイヌの人びとを知っていますか。江戸時代、アイヌの人びとは狩りや漁で得たものを、日本や中国の商人と取り引きしてくらしていました。ここに描かれている12人のアイヌの人びとは、蝦夷錦(えぞにしき)とよばれる色あざやかな着物を身につけています。描かれている人や物から、北東アジア(中国、朝鮮、ロシアなど)の交流を考えてみましょう。

会場では、アイヌの人びとを描いた絵を、タッチパネルで拡大してじっくり見ることもできます。

※蝦夷錦…江戸時代、アイヌの人々が北方の民族との交易で手に入れた中国産の絹織物(きぬおりもの)です。

 

ツキノエ

クナシリ(現在の国後島)の地域の有力者です。赤い蝦夷錦の上にロシアのコートと考えられる黒い服、赤いブーツを身につけ、堂々といすにこしかけています。

シモチ

アッケシ(現在の厚岸町)の地域の有力者です。弓で矢を射ることが得意な人です。蝦夷錦、鹿皮(しかがわ)のベスト、足にはアイヌ文様の刺繍(ししゅう)が入った脚絆(きゃはん)を身につけています。

※ツキノエ、シモチのほか、フランスの博物館(ブザンソン美術考古博物館)にあるアイヌの有力者の絵をごしょうかいしています。
 

 

ジットク

 

蝦夷錦の幕(まく)

蝦夷錦で作られた中国の役人の衣服は、日本では「ジットク」とよばれました。蝦夷錦は、たいへん豪華(ごうか)な布で、本州の日本人が、幕などに仕立てることもありました。
(国立歴史民俗博物館所蔵)

 

アザラシ皮の靴

足を入れるところは皮を折り返し、木綿(もめん)布に刺繍をしています。
(国立民族学博物館所蔵)

首飾り

アイヌの女性が身につけた大切なアクセサリーの一つです。
(市立函館博物館所蔵)

 

木綿衣(もめんい)

儀礼(ぎれい)に参加するときに着る晴れ着です。アイヌ独特の文様がほどこされています。
(北海道博物館所蔵)

ラッコ皮

クナシリ・メナシ地方に住んでいたアイヌの人びとは、千島列島でラッコなどをとり、その毛皮を和人(日本人)やロシア人と取り引きし、交易をしました。ラッコの毛皮は、たいへん高価で、中国やヨーロッパで人気がありました。
(東京大学総合研究博物館)


名 称
夷酋列像(いしゅうれつぞう)
―蝦夷地(えぞち)イメージをめぐる人・物・世界―
会 場
第3・4展示室副室
会 期
2015年12月15日[火]~2016年2月7日[日]
開館時間
9時30分~16時30分 (入館は16時00分まで)
休館日
月曜 (休日の場合は次の日)
主 催
国立歴史民俗博物館
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