歴博が所蔵する紀州徳川家伝来楽器コレクションは、主として紀州藩(和歌山県)の第10代藩主徳川治宝(はるとみ)(1771~1853年)によって収集されたものと伝えられています。
今回の特集展示では、「こと」すなわち琴(きん)や筝(そう)の仲間の楽器を取り上げ、楽譜や付属品と一緒に展示します。
見どころは、筝や和琴(わごん)、七絃琴(しちげんきん)など種類の異なるさまざまな「こと」の違いが分かります。
また、一絃の琴や、中国の瑟(しつ)(二十五絃琴)など珍しい「こと」が展示されます。
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鼓瑟(こしつ) 江戸時代 桐谷丹後作 瑟(しつ)は、「琴瑟(きんしつ)相和(あいわ)す」のことば通り中国では琴と調和する楽器とされていました。徳川治宝の中国古来の琴学への関心をうかがわせる資料です。 |
2) 筝(銘「武蔵野」) 雅楽で用いられる楽筝(がくそう)。表面全体に金銀の蒔絵(まきえ)装飾で、秋草の咲く武蔵野の様子を表したものです。 |