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伝統(でんとう)の朝顔(あさがお)

2019年7月30日[火]~2019年9月8日[日]

どんな花が ありますか?

朝顔花鳥螺鈿(らでん)ゲーム箱
江戸時代後期~明治時代初期 本館蔵

キラキラ光る美しい箱ですね。どんな花の模様がありますか。

中央にいくつかあるのは夏の花、朝顔ですね。朝顔は江戸時代にも親しまれ、身の回りの道具や錦絵(にしきえ)などに取り入れられてきました。上の写真は江戸時代の人が使っていたゲーム箱で、中にはカードゲームで用いる貝製のチップ(中国製)が入っています。

キラキラ光る装飾(そうしょく)は螺鈿といって、昔の高級品にこの技術が取り入れられています。これは、青貝の殻(から)の内側の、真珠(しんじゅ)色の光を放つ部分を薄く切って、表面にはめこむ手法です。朝顔は江戸時代の人に親しまれたことから、このような高級品にも取り入れられたのでしょうか。

今回の展示では、歴博くらしの植物苑(しょくぶつえん)の特別企画(きかく)が20周年をむかえたことを記念して、本館所蔵の朝顔に関する図譜(ずふ)や園芸書、美術工芸品を選んで展示し、近世・近代における朝顔にまつわる文化を紹介します。

 

1) あさがほ叢(そう) 
1817(文化14)年刊 本館蔵

朝顔の作り方や種類を、詳しく絵や文章にまとめていたことに注目

変化朝顔の第一次ブーム(文化・文政期)に江戸で最初に刊行された朝顔図譜。
朝顔流行の経緯と作り方のマニュアルや
100図の美しい彩色図が収録されています。

2) 朝顔花鳥螺鈿ゲーム箱 
江戸時代後期~明治時代初期 本館蔵

オランダ人にも親しまれた朝顔模様の小箱

19世紀にオランダ人の注文によってヨーロッパ向けに輸出された漆器。内部に小箱4合を収め、小箱の中にはカードゲームで用いる貝製のチップ(中国製)が入っています。

 

3) 三代歌川豊国画 今様三十二相・よねんなさ相 
1859(安政6)年 本館蔵

江戸時代の人の朝顔の楽しみ方に注目

つみ取った朝顔の花を重ねることに「余念無さそう」な美人を描いています。このような楽しみ方は当時よく行われたようです。

4) 高橋其堂画 変化朝顔図 
1914(大正3)年 本館蔵

会の品評会で評価された優秀作品

変化朝顔の第三次ブーム(明治20年代から大正期)に活動した最大の団体東京朝顔研究会の会誌の口絵を飾った原画です。


名 称
伝統(でんとう)の朝顔(あさがお)
会 場
第3展示室(近世)副室
会 期
2019年7月30日[火]~2019年9月8日[日]
開館時間
9時30分~17時00分 (入館は16時30分まで)
休館日
毎週月曜日(休日の場合は次の日)※8月13日は開館
主 催
国立歴史民俗博物館

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