特集展示(第3展示室)

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正倉院文書(しょうそういんもんじょ)複製の特別公開-クラウドファンディングによる製作と展示-

2019年3月19日[火]~5月12日[日]

奈良(なら)の東大寺には、校倉造(あぜくらづくり)の高床式倉庫(たかゆかしきそうこ)としても有名な正倉院(しょうそういん)があります。正倉院は、天皇の勅封(ちょくふう)により厳重に管理(かんり)されたことから、奈良時代の多くの貴重(きちょう)な資料が保管されていました。今回の展示で紹介(しょうかい)されている「正倉院文書」もその一つです。

「正倉院文書」とは、主(おも)に奈良の東大寺写経所(とうだいじしゃきょうじょ)が作成(さくせい)した帳簿(ちょうぼ)のことです。

「正倉院文書」は紙資料のため、歴博では、長期間の展示にたえられる複製を、約40年間にわたり製作してきました。今後も確実に、この活動を継続(けいぞく)していくために、一般社会(いっぱんしゃかい)から資金の支援(しえん)をつのることを目的に「クラウドファンディングサービス」という制度をとりいれています。今回の展示では、クラウドファンディングで複製製作された経典目録(きょうてんもくろく)の資料が紹介されます。この経典目録は、奈良時代の仏教を理解するための貴重な資料です。この機会に、ぜひふれてみてください。

 

続々修第12帙第8巻(ぞくぞくしゅうだい12ちつ8かん)(冒頭部分)複製
(原品 正倉院宝物)

大乗・小乗経典(だいじょう・しょうじょうきょうてん)235部403巻をのせた「雑経目録(ざっけいもくろく)」です。仏教には、小乗仏教(しょうじょうぶっきょう)と、大乗仏教(だいじょうぶっきょう)の二つがあります。これは、それぞれの仏教の経典(きょうてん)の内容(ないよう)をしるしたものです。

 

 

続々修第12帙第9巻(ぞくぞくしゅうだい12ちつ9かん)(冒頭部分)複製
(原品 正倉院宝物)

東大寺には、写経生といって、お経を書き写す仕事をしている人がたくさんいました。これは、写経生の写したお経の借用先ごとの経典の注釈書(ちゅうしゃくしょ)のリストです。奈良の平城京(へいじょうきょう)にあった薬師寺や大安寺(だいあんじ)、元興寺(がんごうじ)などにいた僧侶(そうりょ)の名前がしるされています。

 

 

続々修第12帙第8巻・9巻の巻姿(ぞくぞくしゅうだい12ちつだい8かん・9巻のまきすがた) 複製
(原品 正倉院宝物)
「正倉院文書」が保管されているときの状態です。

 


名 称
正倉院文書(しょうそういんもんじょ)複製の特別公開-クラウドファンディングによる製作と展示-
会 場
第1展示室特集展示室
会 期
2019年3月19日[火]~5月12日[日]
開館時間
9時30分~17時00分 (入館は16時30分まで)
休館日
3月25日[月]・4月8日[月]・15日[月]・22日[月]
主 催
国立歴史民俗博物館

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