くらしの植物苑特別企画

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伝統(でんとう)の古典菊(こてんぎく)

2018年10月30日[火]~2018年11月25日[日]

伝統の古典菊

江戸菊 瀬田の秋(えどぎく せたのあき)

菊は、日本を代表する園芸植物のひとつですが、もともと日本列島にあった花ではありません。 奈良(なら)時代のころ中国から伝わったと言われています。平安・鎌倉(かまくら)時代に、天皇(てんのう)や貴族(きぞく)・武士たちに人気のある花になりました。

筆先のような花びらをもつ「嵯峨菊(さがぎく)」は京都嵯峨地方でつくられました。花びらのたれ下がった「伊勢菊」は、三重県松阪地方でつくられました。それが、江戸(えど)時代にはいると、町人たちも趣味(しゅみ)で菊づくりを行うようになりました。いろいろな品種が作られるようになり、菊づくりが流行したと言われています。それらの流行を支えたのが、熊本県肥後地方でつくられた「肥後菊」と、さき始めてから花びらが変化していく江戸地方(東京都)でつくられた「江戸菊」です。さらに花の中心がもり上がってさく「丁子菊(ちょうじぎく)」が関西地方でつくられ、これらを合わせて古典菊とよんでいます。

今年も、歴博で育てている古典菊と、青森県奥州八戸地方でつくられた「奥州菊(おうしゅうぎく)」、新たに歴博で育てたオリジナルの新花を加え、200品種約500鉢(はち)の古典菊をつぎつぎにさかせてお見せします。今回は、「菊栽培の道具」をテーマに、パネルで紹介(しょうかい)します。

 

江戸菊 平成絵巻(へいせいえまき)

花のさき始めは、花びらがたれ下がり、さき進むと立ち上がり、さらにいろいろ折れ曲がって包みこむようにさきます。めずらしいさき方

を見てください。

 

 

嵯峨菊 嵯峨の香(さがぎく さがのかおり)

糸のように細い花びらでさき始め、横に向いて開き、だんだん立ち上がる変化をして刷毛状(はけじょう)にさきます。

 

 

伊勢菊 紅玉(こうぎょく)

花びらは細長く、ちぢれて咲き始め、ねじれながら開花し、だんだんたれ下がる変化をしてさきます。

 

 

奥州菊 極楽殿 (ごくらくでん)

両手で花をキュッとつかんだようにもり上がり、外がわの花びらがたれ下がってさきます。

 

丁子菊 金光丸(きんこうまる)

花の中心がもり上がってさきます。

 


名称
伝統(でんとう)の古典菊(こてんぎく)
開催期間
2018年10月30日[火]~2018年11月25日[日]
会 場
国立歴史民俗博物館 くらしの植物苑
開苑時間
9時30分~16時30分(入苑は16時00分まで)
休苑日
毎週月曜日(ただし月曜日が休日の場合は次の日)
主 催
国立歴史民俗博物館
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