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『もの』からみる近世「杜若と菖蒲・花菖蒲‐意匠と文化‐」(第3展示室)「柳田國男と考古学」(4展示室)

『もの』からみる近世「杜若と菖蒲・花菖蒲‐意匠と文化‐」(第3展示室)

開催概要

展示名称 「杜若と菖蒲・花菖蒲‐意匠と文化‐」
開催期間 2016年5月17日(火)~6月19日(日)
開館時間 9時30分~17時00分(入館は16時30分まで)
料金 一般420(350)円/高校生・大学生250(200)円/中学生以下無料
(  )内は20名以上の団体
※総合展示もあわせてご覧になれます。
※毎週土曜日は、高校生の入館が無料です。
休館日 月曜 (休日の場合は翌日を休館日とします)
会場 国立歴史民俗博物館 第3展示室 副室

趣旨

佐倉市主催の平成28年度あやめサミット連絡協議会関係首長会議の開催にあわせて、当館においても関連展示を開催することとなりました。

杜若は美術工芸品のデザインとして多彩に用いられ、端午の節句のように菖蒲と関わる年中行事もよく知られています。鑑賞用としても愛されており、とくに花菖蒲は江戸から明治にかけて数多くの品種がつくり出されて花菖蒲園も誕生しています。

本展では館蔵品を中心とする杜若・菖蒲・花菖蒲関係の資料を、意匠・園芸・名所といった視点のテーマに分けて展示します。日本人がつくりあげてきた植物を愛する文化の一端を、感じていただければ幸いです。

平成28年度あやめサミット連絡協議会関係首長会議(外部リンク)
佐倉・城下町400年記念事業facebook 関連ページ(外部リンク)

みどころ

杜若の意匠

「意匠化の中で」のコーナーでは、江戸時代の小袖を中心に杜若の意匠を見ていきます。杜若と組み合わせられるモティーフには、意味が隠されていることが少なくありません。その多くは、『伊勢物語』の八橋を寓意しています。組み合わせてあるモティーフの謎解きをすることにより、江戸時代の人々が、まるで連想ゲームをするかのように意匠を楽しんでいた様子をお示しします。

人気くらべ

江戸園芸三花(朝顔・花菖蒲・菊)の一つに数えられる花菖蒲は、品種改良が盛んに行われ、数多くの品種がつくり出されたことを、「品種の改良」のコーナーで示します。品種の豊富さという点では、花菖蒲がもっとも人気が高かったと考えられがちです。ところが、「切り花として」のコーナーで示しますが、切り花としては、杜若の方が人気がありました。一年を通じて花を楽しめるようにしたことが、切り花として杜若が重宝された理由であったと考えられます。江戸時代の人々は、それぞれの花の魅力を最大限に引き出す工夫をしていたと言えましょう。

主な展示資料

・杜若八橋模様小袖
・藤流水杜若模様振袖
・流水杜若水葵飛燕模様小袖
・杜若模様紙入れ
・歌川豊国(三代)・歌川広重(初代)画 当盛六花撰のうち菖蒲
・豊原国周画 花菖蒲浴衣侠客揃のうち中村芝翫
・『江戸名所花暦』
・立祥画 東京名所三十六花撰のうち東京堀切花菖蒲
・小林清親画 堀切花菖蒲
以上 本館蔵

・『花菖培養録』
・『剪花翁伝前編』
以上 個人蔵

など約25点

1) 花菖蒲浴衣侠客揃のうち中村芝翫
豊原国周
2) 当盛六花撰のうち菖蒲
歌川豊国(三代)・歌川広重(初代)
3) 堀切花菖蒲 小林清親 4) 杜若模様紙入れ
5) 杜若八橋模様小袖 6) 杜若八橋模様小袖(部分)
7) 流水杜若水葵燕模様小袖 8) 藤流水杜若模様振袖

※すべて本館蔵

 

「柳田國男と考古学-柳田考古遺物コレクションからわかること-」(第4展示室)

開催概要

開催期間 2016年4月12日(火)~2016年10月10日(月祝)
会場 国立歴史民俗博物館 総合展示 第4展示室副室
料金 一般420(350)円/高校生・大学生250(200)円/中学生以下無料
(  )内は20名以上の団体
※総合展示もあわせてご覧になれます。
※毎週土曜日は、高校生の入館が無料です。
開館時間

~9月:9時30分~17時00分 (入館は16時30分まで)
10月~:9時30分~16時30分 (入館は16時00分まで)

休館日

月曜 (休日の場合は翌日を休館日とします)
※5月2日(月)、8月15日(月)は開館します

主催 国立歴史民俗博物館

趣旨

昭和初期、柳田國男は、私たち日本人の生活の歴史的変遷を独特の方法で明らかにする民俗学を確立しました。柳田の主張する民俗学は、同時代の人々の生活に息づく伝承を素材とするものでした。つまり、古文書を資料とする歴史学や、出土遺物を資料とする考古学の方法論的限界を鋭く指摘することで、民俗学が誕生したのです。

このような経緯から、これまで柳田は歴史学嫌い、考古学嫌いとみなされてきました。しかし、民俗学を生み出した柳田の考え方の背景に、歴史学や考古学に対する広い関心と深い理解とが横たわっていたことを無視することはできません。特集展示「柳田國男と考古学―柳田考古遺物コレクションからわかること―」では、初公開となる「柳田國男旧蔵考古資料」をとおして、柳田と考古学との関係を考えます。

当館が所蔵するコレクション「柳田國男旧蔵考古資料」は、柳田のご子息為正氏が世田谷区成城にある中の原書店に寄贈したものを、2004年に収蔵したものです。当館では2011~2013年度にかけて共同研究「柳田國男収集考古資料の研究」(研究代表者 設楽博己)を実施して資料の詳細な調査を行ない、遺物の種類や収集地、収集年代などが明らかとなりました。さらに、柳田の考古学に対する関心の移り変わりについても、民俗学、考古学双方の視点から学史的な研究が行なわれました。

本展では、こうした共同研究の成果を一般の来館者のみなさまにご紹介し、民俗学や考古学に対する関心をより一層高めてもらいたいと思います。

【展示代表 紹介】

松田 睦彦(まつだ むつひこ)
所属:国立歴史民俗博物館 研究部 民俗研究系 准教授
専門分野:生業および生業にともなう信仰・儀礼・人の移動に関する研究

みどころ

  • 柳田國男が明治後期にサハリンなどで収集した考古資料67点を初公開!
  • 先住民族の生き残りとしての山人の存在を主張した柳田國男が、その関心を平地に住む人びとに向け、新たに民俗学という学問が形成されていく過程を、柳田宛の南方熊楠の書簡『南方来書』や『椎葉山根元記』(いずれも成城大学民俗学研究所蔵)といった資料から明らかにします。
  • 柳田國男が民俗学を形成していく過程では考古学や人類学が批判の対象となりました。明治から昭和初期にかけて、考古学や形質人類学が様々な議論を経ながら独自の手法を獲得する過程を、伊川津貝塚有髯土偶や大洞貝塚出土縄文土器(東京大学総合研究博物館蔵)といった資料をとおして検証するとともに、柳田國男が考古学から離れていった背景を探ります。

主な展示資料

・柳田國男旧蔵考古資料(本館蔵)
  打製石斧10点(サハリン・ソロイヨフカ、伊那下川路などのラベル付)
  柳田國男の名刺箱とそれに入った石器・化石類14点
  明治39年東京日々新聞とそれに包まれた石器4点

・柳田為正旧蔵考古資料(本館蔵)
  為正の注記ラベル付きの縄文土器一括26点

・伊川津貝塚出土 有髯土偶1点(東京大学総合研究博物館蔵)

・大洞貝塚出土 縄文土器3点(東京大学総合研究博物館蔵)

・『南方来書』(成城大学民俗学研究所蔵)

など約200点

 

柳田國男(明治41年頃)
(成城大学民俗学研究所提供)
「柳田」と書かれた名刺箱に入っていた石器や化石
(国立歴史民俗博物館蔵)

柳田國男『明治三十九年樺太紀行』に出てくる
「ソロイヨフカ」の注記がある石斧 
(国立歴史民俗博物館蔵)

柳田國男が北海道・サハリン旅行の際に 収集したかと
思われるオホーツク文化の十和田式土器
(国立歴史民俗博物館蔵)

 

南方来書 
(成城大学民俗学研究所蔵)

 

関連イベント

ギャラリートーク

日程 時間 担当者
2016年5月15日(日) 13:30~14:00 山田 康弘 (当館考古研究系)
2016年5月28日(土) 11:00~11:30 設楽 博己 (東京大学大学院)
2016年6月11日(土) 11:00~11:30 松田 睦彦 (当館民俗研究系)
2016年6月26日(日) 13:30~14:00 工藤 雄一郎 (当館考古研究系)

※開始時間までに第4展示室副室にお集りください。