データベース概要

日本荘園データベース

Manors in Japan Database

公開年月:1993年12月

荘園関係文献目録データベース

Manors-in-Japan Bibliography Database

公開年月:1993年12月

 日本荘園データベース(以下、荘園DB)は、日本中世の社会的・経済的な基盤であった「荘園」について、それぞれの荘園ごとに所在や荘園領主・史料出典などの主要な情報を検索・表示するものです。
 対象とする「荘園」には、庄園・御厨・御園・牧・保・別符などを含み、近世の地域名としての庄も一部に採録してありますが、中世の国衙領である郡・郷は対象としていません。
 また、荘園に関する主要な論文・文献類を収録した荘園関係文献目録データベース(以下、荘園文献DB)を併設しています。これは荘園DBと相互に結びつけられるようになっており、荘園DBから関連文献を検索し、又は、荘園文献DBに関連する荘園の情報を閲覧することができます。
 なお、荘園DB、荘園文献DBの主要部分は、博物館資料調査報告書6「日本荘園データ」(全2冊)として刊行もされています。地図情報等の入ったCD-ROM版も刊行されています。
刊行物一覧はこちら


項目説明(日本荘園データベース)

項目名 内容
【荘園コード】 半角英数字で入力
各荘園に付けた7桁の固有のコード番号。国番号、郡番号(共に2桁)、荘番号(3桁)から成る。
【国名】 全角漢字で入力
荘園の所在国を示すが、これは原則として古代の行政区画によっている。境界地方では国所属に変動があった。
表記は「荘園志料」にならい、不明を「参河」等とした。
【郡名】 全角漢字で入力
荘園の所在郡を示す。原則として「和名類聚抄」の国郡区分により、中世の郡所属とは一致しない場合がある。
表記は「荘園志料」にならい、不明を「未勘郡」等とした。
【荘園名】 全角漢字で入力
荘園名称。表記は以下のように統一した。
  • しょう=庄
  • みその=御園
  • みくりや=御厨
  • べっぷ=別符
  • まき=牧
  • ほ=保
  • 等々
【フリガナ】 全角カタカナで入力
荘園名のうち、「庄」等を抜いた部分のふりがな。カナは現代仮名遣いによる。
【重複コード】 半角英数字で入力
例えば、船橋御厨は夏見御厨と呼ばれ、 田庄が笠田庄とも書かれたように、荘園には異称のあるものがあり、また、本庄や新庄、東庄と西庄のように分割される場合もあった。そのような場合には、船橋御厨・ 田庄を基本とし、他を参照カードとした。重複コードはこれら参照カードの荘園コードである。検索結果にこれがある場合は、そちらのカードも参照して欲しい。
【参考市町村】 全角漢字で入力
荘園の比定地として、現在の自治体名を1つ掲げる。荘園の中には島津庄のように3ヵ国にわたるものから、畿内の錯圃型荘園のように1町村に数個が並立する例もあるが、自治体名を1つ掲げておおよその位置を示そうとするものである。(即、その荘園と自治体が結び付くものではない。)なお、この項目は本カードのみ記載した。
【市町村コード】 半角英数字で入力
参考市町村の市町村コード(自治省)
自治体名とコード番号は、原則として平成4年度版によっている。
【明治村字名】 全角漢字で入力
清水正健編「荘園志料」は、荘園の範囲を明治廿年代の市町村字名によって表示していることが多い。それは近世の村名に通じるものが多いという点でも貴重である。歴博では、別に「旧高旧領取調帳データベース」が公開されており、将来の連結を考慮し、この欄を作成した。
【史料村郷名】 全角漢字で入力
中世におけるその荘園の内部の地名。郷名には特別な意味を持つ場合があるため、「某々郷」と表示したが、史料に村名でみえるものには、原則として「村」の字を省略している。
【領家・本家】 全角漢字で入力
荘園の領家・本家。検索の便宜のため、以下のような統一した呼称を併用した。
  • 院領荘園や後院領、勅旨牧など=「皇室領」
  • 九条家領や近衛家領=「摂関家領」
  • 延暦寺関係=「山門領」
  • 金剛峰寺関係=「高野山領」
  • 皇太神宮領=「伊勢神宮領」
【初見年和暦】 全角漢字で入力
その荘園の史料的な初見年。立荘年ではない。ここでは、20は「廿」、30は「 」と表示する。
【初見年西暦】 半角英数字で入力
史料初見を西暦で示す。時期範囲を指定した検索に使用する。
(例 10世紀初見の荘園:0901-1000)
【出典】 全角漢字で入力
主要な史料の出典を記す。
【遺文番号】 全角カタカナで入力
「平安遺文」「鎌倉遺文」等の文書番号。各「遺文」とその文書番号を下記のように示す。
  • 寧楽遺文=「ナラ」(上巻頁数)
  • 平安遺文=「ヘ」
  • 鎌倉遺文=「カ」
  • 平安遺文補遺編=「ヘホ」
  • 南北朝遺文=「ナン」、「ナ」
  • 平安遺文金石文編=「ヘキ」
  • 経塚遺文=「キョ」
  • 平安遺文題跋編=「ヘタ」
  • 大日本古文書編年文書=「シ」(巻数と頁数 ex.シ2-115)

  • (例
     平安遺文一二二五号文書  →「ヘ1225」、
     鎌倉遺文二三六五七号文書 →「カ23657」)
史料が多く、書き切れなかった荘園もある。関係文献等を参照されたい。
【記録類】 全角漢字で入力
関係史料が記録類にみえる際、その記録名と日付を示す。この頃も書き切れない例がある。
なお、「吾妻鏡」は「東鑑」と表記した。
【地名辞典】 全角漢字で入力
その荘園の立地・比定地などを記す。使用した文献は以下のとおり。
  • 「荘園志料」
  • 「角川地名日本地名大辞典」(「角川地名」)
  • 「平凡社日本歴史地名大系」(「平凡地名」)
  • 「平凡社大百科事典」(「平凡百科」)
なお、
  • 「荘園志料=なし」→「荘園志料」に記載なし
  • 「荘園志料=記事なし」
    →史料の掲載がない近世の地名としての「庄」という意味である。
【備考】 全角漢字で入力
太田文の公田数など、その荘園について特徴的な事項を記す。絵図のある荘園は「絵図=」として所蔵者等を挙げた。また、領家等が異なる同一名の荘園などは、英小文字で区別した。
【関係文献】 全角漢字で表示
その荘園に関する文献が「荘園文献DB」に収録されている場合は「有」、収録されていない場合は「無」と表示する。


項目説明(荘園関係文献目録データベース)

項目名 内容
【論文コード】 半角英数字で入力
それぞれの文献に与えられた整理番号。
【文献著者】 全角漢字で入力
文献の執筆者名。人名の場合、姓と名の間は区切りなし。
共著や編も含むため、検索は前方一致が望ましい。
【文献名】 全角漢字で入力
論文名、または書名。
一部、市町村史等は章、節名を含むものがある。
【出典文献】 全角漢字で入力
その文献が収録・再録された書名、または雑誌名。出典年月とともに、初出と再録事項を記載する。雑誌の場合は収録巻・号数を載せるが、これは検索に適さない。
表示時には、初出は”出典1”、再録を”出典2”とした。
【出典年月】 半角英数字で入力
その文献の収録・再録年。西暦にて「1992.03」のように7桁で示す。(月が不明なものは.00とする。)出典同様、表示時には、初出は”出典1年月”再録を”出典2年月”とした。
【文献備考】 全角漢字で入力
「絵図」「地方史」等、論文のもつ視点によって、相互に関連づけるためのキーワードを記載した。将来はこの欄を検索対象して充実させ、有効に活用する予定である。
【関連国名】 全角漢字で入力
【関連荘園名】 全角漢字で入力
【荘園コード】 半角英数字で入力


JIS第二水準外の文字の読みかえについて

 このデータベースでは新字・旧字・俗字等の異なる字体は、JIS第二水準内のものであっても同じ字体と認識しません。
 また、第二水準以外の文字については、適宜読みかえを行って収録しています。