基盤研究(B)海外
実践としてのエスノサイエンスと環境利用の持続性-中国における焼畑農耕の現在-
研究期間:平成15年度~平成18年度
研究代表者 | 篠原徹 (本館・研究部) |
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研究分担者 | 大場秀章 (東京大学総合研究博物館) 梅崎昌裕 (東京大学大学院医学研究科人類生態学) 吉村郊子 (本館・研究部) 西谷大 (本館・研究部) [研究協力者] 津村宏臣 (同志社大学講師) 宮崎卓 (東京農工大学外来研究員) 葉山茂 (総合研究大学院大学院生) 蒋宏偉 (東京大学大学院医学研究科院生) |
研究目的
中国の周辺地域には、多様な焼畑農耕民が暮らし、彼らはそれぞれ固有なエスノサイエンスの論理をもち、それらを実践してきた。しかしながら、中国政府による環境保全政策や開発の中で、これまで環境利用を支えてきた農耕民のエスノサイエンスもまた、今日、変容を余儀なくされている。
本研究は、雲南省および海南省で焼畑耕作をおこなってきた複数のエスニック・グループの人びとが、中国政府の政策や開発の中で、どのような生活適応戦略をもって対応しようとしているのかを明らかにするものである。そうした彼らのエスノサイエンスの論理と実践から、環境利用と生業の両立の可能性を探り、さらには、中国の周辺地域における豊かな自然の保全と焼畑農耕の両立させるモデルを提示する。