民俗のなかの植物-日韓比較の視点から-

開催概要 名称:
民俗のなかの植物-日韓比較の視点から-
Plants in Folk Culture: Comparison between Japan and Korea
日程:2009年12月24日(木)10:00~17:40
場所:国立歴史民俗博物館 大会議室
主催:国立歴史民俗博物館
開催主旨

2005年度以来、日本の国立歴史民俗博物館と韓国の国立民俗博物館とは互いに研究者を派遣し、佐倉とソウルとで研究集会を毎年開催し、研究交流を図ってきた。今年度はその蓄積を総括し、今後の研究交流の展望を求めて、従来の枠組みをさらに広げて国際研究集会として開催する。今年度は植物をテーマに共同討議を行う。館内外の研究者に基調講演等も求め、公開する。

スケジュール

10:00~11:00
基調講演
篠原 徹(日本民俗学会会長・人間文化研究機構理事)
「雑木林のなかの生活―日韓比較民俗自然誌への試み―」

11:00~13:00
館内見学・昼食

13:00~15:10
韓国からの報告
千 鎭基(韓国国立民俗博物館)
「地域を象徴する樹木について」
金 在浩(韓国安東大学校)
「伝統的な農耕活動と植物の活用」
趙 淑晶(韓国全北大学校)
「豆に関する民族生物学的分類についての予備的考察
-全羅北道の事例を中心に-」

15:30~17:40
日本からの報告
山田 厳子(弘前大学)
「桑の木に宿る神
-青森県津軽地方におけるオシラサマ信仰の現在-」
内田 順子(国立歴史民俗博物館)
「先触れの花としての梯梧-沖縄の場合-」
松田 睦彦(国立歴史民俗博物館)
「地域生業としての林業労働
- 奈良県吉野郡川上村白屋の事例から-」

備考

通訳付。参加料は無料ですが、参加を希望される方は、kokusai-e@ml.rekihaku.ac.jpへ氏名、所属、連絡先を明記の上お申し込みください。

日韓における古墳・三国時代の年代観(III)

開催概要 名称:日韓における古墳・三国時代の年代観(III)
日程:2009年12月12日(土)10:30~17:00
場所:九州国立博物館 ミュージアムホール
主催:国立歴史民俗博物館・大韓民国 釜山大学校博物館
開催主旨

3世紀から7世紀にかけて、日本列島は古墳時代にあたり、朝鮮半島は三国時代にあたる。この時代の交流は、日本列島と朝鮮半島の古代国家の形成に大きな影響を与えた。相互交流の様子を知るためには、古墳時代と三国時代の年代観を整理する必要がある。ここでは、考古資料や文字資料を通じて、二つの年代観の関係をどのように整理してゆけるのかを示すことにする。

備考

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日韓先史時代の集落研究

開催概要 名称:
日韓先史時代の集落研究
The Research about the Settlement in the Jomon, Yayoi and Mummun Pottery Period, 21st Century.
日程:
2009年10月24日(土)13:30~17:30 
2009年10月25日(日) 9:50~17:00
場所:同志社大学今出川校地 寒梅館
主催:国立歴史民俗博物館
開催主旨

韓国において次々に明らかになりつつある無文土器時代の集落遺跡、また炭素14年代測定の進展がもたらす均等でない土器型式の存続幅は、同じ時期の縄文・弥生集落遺跡研究にどういう影響を与えるのか、同時存在の遺構の認定や単位集団の認定、集落の統合原理、集落構造など、日韓両国の集落研究の現状と方向性を見通す。

スケジュール

詳細はこちらをご覧ください(PDFファイル)

各セッションの狙い

藤尾慎一郎・濵田竜彦
「集落論の基礎的な方法論について」
集落論の第一歩は同時併存遺構の認定から始まる。同一型式に属する土器が床面貼り付けの状態で見つかれば同時併存。連続する土器型式なら別の時期だし、重複していれば別の時期と考えてきた。しかし炭素14年代測定によって土器型式の存続幅がわかるようになってくると、これまでの相対年代にもとづく方法ではいろいろと問題が出てくる。本セッションでは絶対年代時代の同時認定の方法について考えたい。

設楽博己・小澤佳憲
「集落の形成要因と統合原理」
ムラの人々の結合形態には、血縁と地縁があるが、それは親族構造など、社会組織のあり方と密接な関係をもつであろう。ムラの人々を結びつける媒体として祭りがあるが、弥生時代の祭りといえば、農耕儀礼や祖先祭祀が思い浮かぶ。それを挙行する首長の役割はどのようなものだったのか。このセッションでは弥生時代の人々を統合している原理を、(1)社会組織、(2)首長、(3)祭祀をテーマに、地域に即し歴史の流れの中で考える。

石黒立人・柴田昌児
「集落構造-平面構成と集落・集団間関係-」
本セッションでは、まず集落を、立地環境、検出された各種遺構(環濠や建物、井戸など)の規模と構造、そして配置規則や密度、範囲を検討することで、型式化する。次に、環濠の有無や集落内の出土遺物を介して型式を機能に読み替え、その上で集落(や集団)相互の内的な、また外的な関係性を探ってみたい。

小澤佳憲・若林邦彦
「単位集団論」
近年では、最小経営単位としての単位集団を機軸とした共同体分析への懐疑やもう少し大きな規模の集団動態に弥生地域社会の実態を探る研究方向が提示されている。このような議論は旧来の議論のどのような問題に対して提示されているか、またそれが新たにもたらす効果の有無について論じ合いたい。

全体討論
方法論・大集落統合原理・集落の平面構成原理・デジタル化にもとづく集落景観の視覚化といった問題は、実際には時間・空間によって異なる様相をみせる。全体討論では、地域性や時期差に注目しながら、弥生集落・地域社会の本質を論じる議論をしたい。また韓半島との比較を通じて、東アジアにおける弥生社会の位置を探ることも眼目となる。

備考

事前申込や、参加料は不要です。ただしレジュメ集の部数に限りがあります。当日は先着順の配布となりますのでご了承ください。