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国宝・重文含む超一級の漆工芸品、縄文時代から近世までの
遺跡出土漆器、民俗資料など、初の漆の総合展示!!

このたび、国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市)では、企画展示「URUSHIふしぎ物語-人と漆の12000年史-」を2017年7月11日(火)~ 9月3日(日)まで開催いたします。

本展は、最新の研究で明らかになった縄文時代から現代まで12000年にもわたる日本列島における漆文化を総合的に紹介する初めての展覧会です。国宝・重要文化財を含む、超一級の漆工芸品や、近年の発掘成果による多彩な漆の歴史を伝える出土品、漆を生業としてきた人々の道具などの民俗資料を展示します。

歴博は、平成25年度から27年度にかけて、縄文時代から現代にわたる列島の漆文化を解明するため、美術史学・考古学・文献史学・民俗学・植物学・分析科学の第一線で活躍する研究者を集結し、「学際的研究による漆文化史の新構築」という展示型共同研究を行いました。

本展では、研究の成果を踏まえ、第一章から第六章の構成で漆文化の歴史と未来への展望を展示します。

  1. 植物としてのウルシの特性とそれを利用する多様な文化について、縄文時代から現代までの600点を超える超重要資料の数々からみていきます。(これだけの資料を一堂に会した展示は日本初!)
  2. 国内にとどまらず、東アジア、ヨーロッパをも舞台とした、原材料の漆液と漆製品の流通、技術交流について、「漆の文化交流」の視点からとらえます。
  3. 自然科学的分析手法による漆と漆器の最新の研究方法を紹介するとともに、明らかになった重要な成果の数々を分析の対象となった資料・作品とともに提示します。

 

故事人物蒔絵螺鈿瓶子(こじじんぶつまきえらでんへいし)
(国立歴史民俗博物館 江戸時代)

〔重要文化財〕
紙胎漆塗彩絵華籠(したいうるしぬりさいえけこ)

(愛知・萬徳寺 平安時代)
画像提供:奈良国立博物館(撮影:森村 欣司)

 

開催概要

URUSHIふしぎ物語 -人と漆の12000年史-
開催期間2017年7月11日(火)~ 9月3日(日)
開催期間 2017年7月11日(火)~ 9月3日(日)
会場 国立歴史民俗博物館 企画展示室A・B
料金

一般:830(560)円 / 高校生・大学生:450(250)円 /
小・中学生:無料 /( )内は20名以上の団体

※総合展示もあわせてご覧になれます。
※毎週土曜日は高校生は入館無料です。

開館時間 9時30分~17時00分(入館は16時30分まで)
※開館日・開館時間を変更する場合があります。
休館日 月曜日(休日の場合は翌日が休館日となります)
ただし、8月14日(月)は開館。
主催

大学共同利用機関法人人間文化研究機構 国立歴史民俗博物館
浦添市美術館

本展の見どころ

  • 縄文時代から現代まで、12000年に及ぶ日本列島の漆文化を総合的にとりあげる初めての展覧会です。
  • 平成25年度から27年度にかけて行った、美術史学・考古学・文献史学・民俗学・植物学・分析科学など文理融合の展示型共同研究「学際的研究による漆文化史の新構築」による成果を初めて発表します。
  • 国宝・重要文化財を含む超一級の漆工芸品や、近年の発掘成果による多彩な出土品、民俗資料などを多数展示します。

展示構成

12000年前、私たちと漆とのつきあいは始まりました。
ジャパンと呼ばれて、ときには「日本」の顔となり、
ハレの日の器、神や仏の祭具、武将たちの城、
下駄に、傘に、列車に、船に・・・。
漆はいつも人々の身近にありました。
強靱さ、しなやかさ、あたたかさ、艶やかさ。
生活の中で生き続けてきた漆という不思議な素材。
単なる伝統としてではなく、
私たちは何を伝えられるでしょうか。

【第一章】ウルシと漆

植物としてのウルシにはどのような特性があるのか、ウルシは日本に自生したのか、ウルシを利用する文化は
いつごろから起こったのか、縄文時代の最古段階の漆製品はどのようなものなのかなど、植物学と考古学における最新の研究成果を、出土遺物をもとに解説します。

(1)   ウルシはどんな植物?
(2)   ウルシのふるさとは?
(3)   ウルシ液はどこから出るの?
(4)   漆文化のはじまり


12600年前の最古のウルシ材 福井県鳥浜貝塚出土
(福井県立若狭歴史博物館 縄文時代草創期) 

現在日本列島で見つかっている最古のウルシ材。
ウルシと漆文化の起源を探る最も貴重な資料です。

福井県・鳥浜貝塚で発掘されたこの木片の樹種はこれまで不明でしたが、樹種同定法の開発により2012年にウルシだと同定されました。それにより、外来植物で日本には自生しないウルシが、縄文時代の最も古い時期には、日本列島に存在していたことが明らかとなりました。

〔重要文化財〕
赤漆塗刻歯式櫛(こくししきくし) 福井県鳥浜貝塚出土

(福井県立若狭歴史博物館 縄文時代前期)

〔重要文化財〕
貝殻象嵌木胎漆器(かいがらぞうがんもくたいしっき)
青森県向田(18)遺跡出土

(野辺地町立歴史民俗資料館 縄文時代前期)
口縁部の突起に貝殻が埋め込まれた赤漆塗り容器。
螺鈿の先駆け的な技法。

漆は樹液を採取するまでに10~20年の歳月がかかり、一本から200mlしかとれません。また、何度も塗り重ね、乾かす作業が必要なため技術も時間もとても手間がかかります。

 

【第二章】漆とてわざ

漆液を塗料として利用する漆工芸には様々な技術があり、縄文時代以降、多彩な展開をみせています。漆の特性を活かしながら考案された複雑な技術は、改良され洗練されることにより、それぞれの時代が求める造形を生み出していきました。各時代の代表的な漆工技術とその特徴、時代による技法の変化等を通じて、日本列島における豊かなてわざの世界に迫ります。

(1) ウルシ栽培と漆掻き
(2) 漆工用具
(3) 漆工技法とその展開

 

左)傷跡のあるウルシ杭 東京都下宅部遺跡出土 
(東村山ふるさと歴史館 縄文時代後期)
上)漆液容器 青森県亀ヶ岡遺跡出土
(国立歴史民俗博物館 縄文時代晩期)

最古の漆工用具を展示し、縄文時代にどうやって漆を採取していたかを展示します。石器で傷をつけて漆液を採取していた木材も展示し世界最古の漆工技術を紹介します。

奈良時代
平安時代

乾漆伎楽面(ぎがくめん) 酔胡従(すいこじゅう)
(東京国立博物館 奈良時代)
Image:TNM Image Archives

 

〔国宝〕
片輪車蒔絵螺鈿手箱(かたわぐるままきえらでんてばこ)

(東京国立博物館 平安時代)
Image:TNM Image Archives

平安貴族の美意識を表す和様デザインの極致。
蒔絵と螺鈿とを組み合わせた技法。
江戸時代

蝶鮫黒研出鞘大小拵(ちょうざめくろとぎだしざやだいしょうこしらえ)(彦根城博物館 江戸時代)

当時極めて貴重とされたチョウザメの菱形の鱗をふんだんに貼り付け、漆を塗って研ぎ出して仕上げたもの。

 

飛鳥・奈良時代頃に新たに大陸から伝わった各種の漆工技術を摂取し、漆工芸は急速に発展していきました。奈良時代には乾漆技法(麻布を漆で貼り重ねて成形する技法)をもちいた仏像が盛んに作られ、平安時代以降は、蒔絵と螺鈿を組み合わせた優美な調度品が貴族の生活を華やかに彩りました。江戸時代になると、各地で漆工品の制作が盛んとなり、技巧を凝らした多様な遺品をみることができます。

ここでは、様々な時代の一級の漆工芸品が展示されます。

漆工制作関係資料

二代にわたって蒔絵師として活躍をした勝田精一氏のアトリエを再現。伝統を受け継いできた、道具ひとつひとつを展示します。

 

【第三章】漆とくらし

漆器が人々の生活に欠かせないものであったことは、漆塗りを施された什器類の種類の豊かさが物語っています。また、植物としてのウルシは、塗料とされるばかりではなく、その耐水性を活かした利用や、接着剤としての使用、蝋の原料としても知られています。それらには現代では失われてしまった文化も少なくありません。

(1) ウルシのさまざまな利用 浮子、漆蝋など
(2) ウルシの民俗伝承
(3) 漆器のあるくらし 出土品・伝世品からみる多彩な漆器

 

コマ・ヤ・蝋袋・胴木
(御所野縄文博物館)

表面の皮をとり除いたウルシの実を藁の袋に入れ、両側の木材で挟みしぼっていき「フネ」とよぶ木枠に流し込み漆蝋を生成します。

蝋の塊・フネ
(御所野縄文博物館)

ウルシは漆液を利用するだけでなく、軽く水に強い木材は浮子に、果実からは蝋が絞られ蝋燭が作られるなど、人々の生活にとってなくてはならない重要な植物でした。

婚礼をはじめとする儀礼の場で用いられた膳椀をはじめとして、さまざまな暮らしの器には漆が塗られています。
また、堅牢さと同時に美しさを兼ね備えた漆装飾は、武器武具の制作に欠かせないものでした。奇抜なデザインをとりいれた変わり兜には、紙や革に漆を塗って成形する張懸(はりかけ)の技法が用いられています。
高度に発達した蒔絵や螺鈿の技術は、印籠や櫛・笄(こうがい)、近代になると万年筆などの装飾に用いられ、極小の美を求める人々の心を満足させています。

《時代を超えて人々の生活を彩った多彩な漆工芸品を展示します!!》

朱漆塗松竹梅鶴亀橘紋沈金五つ組盃および盃台一対
(国立歴史民俗博物館 1919(大正8)年)

青森の田名部の中島家に伝来した婚礼用具

銀箔押張懸兎耳形兜(ぎんぱくおしはりかけとじなりかぶと)
(国立歴史民俗博物館 桃山~江戸時代)

兎の耳をかたどった奇抜なデザインの変わり兜。紙を貼り重ねて成形する張懸(はりかけ)の技法で作られています。

鴨蒔絵螺鈿印籠(かもまきえらでんいんろう) 銘「観」
(国立歴史民俗博物館 江戸時代)

1924年に行われたルイ・ゴンスのコレクションの売立目録に写真入りで掲載された印籠です。

鈴虫蒔絵銚子(すずむしまきえちょうし)
(サントリー美術館 江戸時代)

 

【第四章】漆のちから

漆は希少であるゆえに古代から税としてあつかわれ、また多彩な漆工技術を駆使した建築や調度品は、超越的な神仏の力や、権力者の財力そして美意識を象徴するものとして重要な役割を演じました。ここでは、漆の果たした社会的・文化的機能に注目し、権力に付随する漆および漆器の流通や、漆の象徴性などに焦点を当てます。

(1) 律令国家と漆 大宰府の漆液容器
(2) 中世の漆器の生産と流通
(3) 信仰と漆
(4) 権力者と蒔絵

竹菱葵紋散蒔絵三棚飾(たけびしあおいもんちらしまきえさんたなかざり)のうち厨子棚(ずしだな)
(林原美術館 江戸時代)

権力者間の婚礼にあたって誂えられた大名婚礼調度のひとつ。

〔愛知県指定文化財〕
菊桐紋蒔絵鎧櫃(きくきりもんまきえよろいびつ)

(犬山城白帝文庫 桃山時代)

1584(天正12)年の小牧・長久手の戦いの際、羽柴秀吉が犬山城に入城してきたときに持参したと伝えられる鎧櫃。

1584年(天正12)の小牧・長久手の戦いの際、羽柴秀吉が犬山城に入城してきたときに持参したと伝えられる勇壮な鎧櫃は、桃山時代に一世を風靡した「高台寺蒔絵」様式によるもの。将軍家・大名家・公家など江戸時代に権力者間の婚礼にあたって誂えられた大名婚礼調度は、家紋を入れ、統一した文様で装飾されています。写真は紀州徳川家の姫君の輿入れの際の調度類です。

 

【第五章】漆はうごく

生産・制作された漆器は、特産品として国内の他の地域に流通し、技術交流を促しました。日本と同様に漆工技術を有するアジア内でも、それぞれの地域の個性ある漆工品が交易の対象となり、16世紀以降はさらに西洋人の注文による漆器が輸出されて漆は世界的な広がりをもつにいたります。近年の研究は、製品にとどまらず原材料としての漆液もアジア内で流通したことを明らかにしています。本章では、このような国内外における「漆の文化交流」に注目します。

(1) 江戸時代の地方産業と漆器生産・流通
(2) 海を越えた漆器(唐物)
(3) 海を越えた漆器(輸出漆器)
(4) 東南アジア産漆液の流通
(5) アイヌの漆器
(6) 琉球漆器
(7) 縄文の漆器と顔料

平安京左京三条四坊十町跡出土 タイ産四耳壷・同破片

(京都市考古資料館 17世紀前~中期頃)

17世紀頃には、東南アジアから漆液そのものを輸入し、漆器制作に用いていたことが判明しました。

犀皮稜花盤(さいひりょうかばん)
(公益財団法人阪急文化財団 逸翁美術館 南宋時代)

花鳥螺鈿大型円卓(かちょうらでんおおがたえんたく)
(国立歴史民俗博物館 江戸時代)

西洋人が注文し、ヨーロッパ向けに輸出された漆器。

アイヌの漆器
(国立歴史民俗博物館)

本土から運ばれ、珍重された漆器。

白檀塗楼閣山水湯庫(タークー)
(浦添市美術館 18~19世紀)

琉球漆器。東アジアの貿易が発展し、琉球はその拠点となりました。

交易品としてもたらされた堆朱(ついしゅ)などの中国漆器(唐物)、逆に西洋に向けて輸出された大型家具などの日本製漆器、中国向けや日本向けにも制作された多様な技術による琉球漆器、漆器生産はしなかったが舶載された漆器を珍重したアイヌ文化などを展示します。

 

【第六章】現代の漆・これからの漆

近代まで続いた豊かな漆文化は、現在では危機的状況にあるといわざるをえません。漆文化の現状を見つめるとともに、あらためてその良さを再評価し、また新たな漆文化を展望します。

(1) 近現代の漆工芸
(2)   現在のウルシ林と掻き手の現状
(3)   漆の未来 変性漆の開発ほか、建築物・伝世品の修復

球形花瓶(緑・黒)

(東京国立近代美術館工芸館 1925年 ジャン・デュナン作)

〈流線型的なる置時計〉

(京都市美術館 1934(昭和9)年 徳力彦之助 作)

球形花瓶は、スイスの生まれ、フランスで活躍したアール・デコの作家ジャン・デュナン(1877-1942)が制作したもの。<流線型的なる置時計>を作った徳力彦之助のように斬新な造形を試みる漆芸家も現れます。

含(がん)漆(しつ)UV塗装カー

(福島県ハイテクプラザ 会津若松技術支援センター
須藤靖典/出羽重遠 作)

 

技術的な進歩による変性漆の開発が進んでいます。紫外線に対して弱いといった点や、乾かすのに時間を要するといった欠点に対応するため、粒子を細かくするなど、性質を替えることにより、乾きやすく、金属・ガラスに塗ってもはがれにくい漆が開発されています。

 

【展示代表 紹介】

日高 薫(ひだか かおり)
国立歴史民俗博物館 研究部 情報資料研究系 教授 [専門は漆工芸史]

主な研究テーマは、蒔絵を中心とする漆工芸史および日本の装飾芸術の特質に関する研究、交易品としての漆器をめぐる文化交流に関する研究。また、在外の日本関係資料の調査研究をすすめている。東京大学文学部美術史研究室、共立女子大学国際文化学部日本文化研究の助手を経て、1994年に国立歴史民俗博物館に勤務。

工藤 雄一郎(くどう ゆういちろう)
国立歴史民俗博物館 研究部 考古研究系 准教授 [専門は考古学]

主な研究テーマは、縄文時代の漆とウルシの植物考古学、年代学。日本学術振興研究員、名古屋大学年代測定総合研究センター研究機関研究員を経て、2009年に国立歴史民俗博物館に勤務。

主な展示資料

・〔重要文化財〕福井県鳥浜貝塚出土漆器(福井県立若狭歴史博物館 縄文時代)
・〔重要文化財〕貝殻象嵌木胎漆器 青森県向田(18)遺跡出土(野辺地町立歴史民俗資料館 縄文時代前期)
・〔重要文化財〕青森県是川中居遺跡出土漆器(八戸市埋蔵文化財センター是川縄文館 縄文時代)
・岡山県南方遺跡出土漆製品(岡山市教育委員会 弥生時代)
・福岡県太宰府周辺官衙出土漆液容器(九州歴史資料館 古代)
・柳之御所遺跡出土漆工用具・漆器(岩手県教育委員会 中世)
・〔国宝〕片輪車蒔絵螺鈿手箱(東京国立博物館 平安時代)
・〔国宝〕宝相華文螺鈿平塵燈台(中尊寺大長寿院 平安時代)
・〔重要文化財〕秋野蒔絵手箱(根津美術館 室町時代)
・〔愛知県指定文化財〕菊桐紋蒔絵鎧櫃(犬山城白帝文庫 桃山時代)
・〔重要文化財〕朱漆花鳥七宝繋密陀絵沈金御供飯(徳川美術館 琉球)

計約600点
(展示替えがあります ※前期:~8月6日(日)、後期:8月8日(火)~)

歴博講演会

「漆芸からみえる沖縄のすがた」

開催日時 7月8日(土)13:00~15:00
講師 宮里正子(浦添市美術館館長)
会場 国立歴史民俗博物館 講堂

「世界史の中の漆文化」

開催日時 8月12日(土)13:00~15:00
講師 日高 薫(本館研究部情報資料研究系教授)
会場 国立歴史民俗博物館 講堂

歴博フォーラム

「URUSHIふしぎ物語-人と漆の12000年史-」

開催日時 8月5日(土)13:00~16:30
講師 能城修一・小池淳一・四柳嘉章・竹内奈美子・北野信彦・日高薫・工藤雄一郎(司会)
会場 国立歴史民俗博物館 講堂
※要事前申込

講演会「漆掻きの技術と文化」

「URUSHIふしぎ物語-人と漆の12000年史-」

開催日時 7月28日(金)13:00~15:00
講師 工藤雄一郎(本館研究部考古研究系准教授)他
会場 国立歴史民俗博物館 ガイダンスルーム
共催 日本漆アカデミー

植物苑観察会

「縄文時代のウルシと漆」

開催日時 7月22日(土)13:30~15:30
講師 工藤雄一郎(本館研究部考古研究系准教授)
会場 国立歴史民俗博物館 くらしの植物苑

関連展示

第3展示室特集展示「楽器と漆」

開催日時 平成29年7月11日(火)~9月3日(日)
会場 第3展示室 副室

そのほか、関連イベント(検討中)

企画展示会期中、開催予定(ギャラリートークなど)

※詳細は、企画展示ページにてご確認ください。

浦添市美術館 平成29年9月15日(金)~ 10月22日(日)
本展の展示品より選抜した考古遺物や国宝・重要文化財など沖縄で初公開となる200点余りの資料と館蔵資料あわせて300点余りを展示予定。
お問い合わせ:浦添美術館 TEL:098-879-3219/E-Mail:satokok@city.urasoe.lg.jp

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  • 基本情報、図版使用の確認のため、ゲラ刷り・原稿の段階で広報事務局までお送りいただきますようお願いします。
  • 掲載、放送後は必ず、掲載誌、同録テープを、本展広報事務局へ1部お送り願います。
1)12600年前のウルシ材

現在日本列島で見つかっている最古のウルシ材。ウルシと漆文化の起源を探る最重要資料。
(福井県立若狭歴史博物館 縄文時代草創期)

2)[重要文化財] 貝殻象嵌木胎漆器
口縁部の突起に貝殻が埋め込まれた赤漆塗り容器。螺鈿の先駆け的な技法。
(野辺地町立歴史民俗資料館 縄文時代前期)
3)黒漆塗りジョッキ型容器
ケヤキ製の精巧品。外面と内面上半に黒漆が塗られ、把手と底部には四脚がつく。
(岡山市教育委員会 弥生時代前期~中期)
 
4)漆絵漆器
手描き漆絵は蒔絵や螺鈿文様を簡略化したもの。絵画的世界の導入は食膳の楽しさを倍加させた
(鎌倉市教育委員会 13~14世紀)
5)[国宝] 片輪車蒔絵螺鈿手箱

平安貴族の美意識を表す和様デザインの極致。蒔絵と螺鈿とを組み合わせた技法。
(東京国立博物館 平安時代)
Image:TNM Image Archives

6)[愛知県指定文化財] 菊桐文蒔絵鎧櫃
1584年(天正12)の小牧・長久手の戦いの際、羽柴秀吉が犬山城に入城してきたときに持参したと伝えられる鎧櫃。
(犬山城白帝文庫 桃山時代)
7)扇面蒔絵螺鈿洋櫃(台付)
西洋人の注文によって制作され、海外に輸出されたいわゆる「南蛮漆器」の一つ。台はヨーロッパの模造漆で作られている。
(国立歴史民俗博物館 17世紀初ごろ)
8)銀箔押張懸兎耳形兜
兎の耳をかたどった奇抜なデザインの変わり兜。紙を貼り重ねて成形する張懸(はりかけ)の技法で作られている。
(国立歴史民俗博物館 桃山~江戸時代)
9)竹菱葵紋散蒔絵三棚飾のうち厨子棚飾
江戸時代、権力者間の婚礼にあたって誂えられた大名婚礼調度のひとつ。
(林原美術館 江戸時代)
 
10)蝶鮫黒研出鞘大小拵
当時極めて貴重とされたチョウザメの菱形の鱗をふんだんに貼り付け、漆を塗って研ぎ出して仕上げたもの。
(彦根城博物館 江戸時代)
11)竹塗に葛文蒔絵椅子
「竹塗」と呼ばれる漆工技法で、本物の竹を用いたかのように作られた椅子。1883(明治16)年に落成した鹿鳴館の調度。
(博物館明治村 明治時代)

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