くらしの植物苑特別企画 伝統の桜草

入り口付近には、障子をはった桜草雛壇を設置しています。組み立て式の花壇に桜草鉢を規則よく並べ、目の高さで鑑賞します。この観賞法はすでに江戸時代には考案され、展示に使っている雛壇は、幕末に残っていた雛壇をもとに復元したものです。いすを前に置いてありますので、ゆっくりご覧ください。

桜草の花にはいろいろな仕組みがあります。雌しべが長く雄しべが短い長柱花と、雌しべが短く雄しべが長い短柱花があり、そのような性質を『異型花柱性』といいます。種子植物の中でもめずらしい繁殖の仕組みです。花粉も長柱花のものは短柱花にものに比べて小さく、受粉も長柱花と短柱花とでしか出来ません。

[2008.4.24 更新]

桜草雛壇

桜草展示風景

井筒

浮かれ獅子

ウラルの春

唐船

宝冠

落葉衣

[2008.4.17 更新]

『伝統の桜草』展は、15日の朝から桜草展および苗の頒布を待っていてくださった方が100名以上の列をつくってくださり、にぎやかにスタートしました。13時30分からはオープニングセレモニーが行われ、岩淵展示代表の司会の下、平川館長の挨拶、今年のテーマの“朝顔の栽培家が作出した桜草”、“作出した時代がわかる桜草”の解説を九州大学の仁田坂英二先生にしていただきました。その後、東京大学の辻誠一郎先生による苑内の散策を行いました。

内覧会のようす

平川館長による挨拶

仁田坂先生による解説

辻先生による苑内の散策

“藤の里”(ふじのさと) 
朝顔の栽培家“尾崎哲之助”さんが作出した桜草です。

“初姿”(はつすがた) 
昭和30年に作出された桜草です。玉咲に近く花つきがいいです。

“雨中の桜”(うちゅうのさくら) 
明治時代に作出された早咲の品種です。

“飛燕”(ひえん)
明治時代に作出された桜草です。大きな花をつけます。

“赤蜻蛉”(あかとんぼ)  
明治時代作出かと言われています。そろって咲き、花形がかわいらしい品種です。

“太子 紅” 
茨城県太子の野性種で、桜弁平咲です。

   

[2008.4.10 更新]

4月15日(火)から5月6日(日)までくらしの植物苑で日本桜草の展示を行います。今年は朝顔栽培家として有名な尾崎哲之助氏、中村長次郎氏の作出した桜草に注目した展示をも行います。天候が不順で花の上がりはいまひとつですが、日に日に花が咲いてきています。復元した桜草雛壇やハウス1棟、東屋の周囲、新たに展示場を作製し、そこに当苑で栽培した桜草を展示いたします。桜草は花弁の裏・表の色や形、咲きかた、向きなどで表現します。花弁の中心は「目」という言い方をします。

雨中の桜 
花弁の裏は桃色筋ぼかし、表は白の、早咲きの品種です。

藤の里 
尾崎哲之助氏が作出した桜草です。花弁の裏は薄紫、表は白で、花弁が広いです。

初姿 
花弁の裏は桃地に白斑、表は白の掴み咲きです。

飛燕 
花弁の裏は桃色、表は桃ぼかしで、目白です。

赤蜻蛉 
花弁は表も裏も紅で、目白です。粗いかがり弁が可愛いです。

太子 
茨城県の野生種で桜弁、平弁です。

   

昨年の植物苑の桜草のようす

桜草雛壇(内部) 
幕末に残された桜草雛壇の復元です。桜草を色よく33鉢から36鉢ならべて展示します。

野生種 田島紅 
埼玉県田島ヶ原に自生し、赤花・白花があります。田島ヶ原はサクラソウ原野として、国の特別天然記念物です。

隠れ蓑(みの) 
江戸末期の品種で、薄い桃色の深かかえ咲です。

秋の装い 
江戸末期の品種で、桜弁で花弁が厚くしっかりしています。

藤の里 
1982年に尾崎哲之助が発表した品種です。

桃の舞 
近年作出された八重咲の桜草です。