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開催概要展示構成

開催概要

伝統の古典菊
開催期間2005年11月1日(火)〜11月下旬
展示物イメージ

奈良・平安時代には中国から日本に持ち込まれたとされる菊は、鎌倉・室町時代に日本独自の美意識のもとで育まれ、嵯峨菊や伊勢菊を作り出しました。さらに江戸時代では、華形の変化に富み開花期間が長い江戸菊や、独特の花形に執着した肥後菊が作り出されました。これらは各地にも伝播し、地域固有の菊を作り出しました。これら近世までに作り出された日本独自の菊を古典菊と呼んでいます。それら古典菊はヨーロッパにも伝播・流行し、本来中国原産でありながら、菊と日本のイメージが作り出されました。しかし、現在、それらの多くは、ヨーロッパにおいて品種改良された品種群の再移入によって急速に失われ、寺院や少数の愛好家によって細々と維持されています。
国立歴史民俗博物館は、1999年度以降、辛うじて維持されてきた古典菊の系統を収集してきました。中世から近世にかけて隆盛した古典菊の世界を、収集した生きた実物を通して紹介し、日本文化の中の菊の文化史の理解を促したいと思います。

会場 国立歴史民俗博物館 くらしの植物苑 東屋周辺・温室
料金

小学生以上 100円 ※毎週土曜日は、小・中・高校生は無料

開苑時間 9時30分~16時30分 (入苑は16時00分まで)

展示構成

下記の肥後菊、嵯峨菊、伊勢菊のほか、江戸菊、奥州菊、玉菊、丁子菊など74品種、150鉢以上を展示します。

肥後菊「宝珠」

嵯峨菊「嵯峨の香」

伊勢菊「高砂」

肥後菊「御所車」

肥後菊「雪中の松」