くらしの植物苑観察会

毎月第4土曜日(13:30 ~ )

「木とくらし 1 江戸時代の木材の利用」 
講師:辻 誠一郎(国立歴史民俗博物館) 
6月 24日(土)第 27回くらしの植物苑観察会

変わり葉ゼラニウム

  • 公開日:2000年5月23日

園芸上ゼラニウムとよばれる種類は、分類上はペラルゴーニウム属です。ペラルゴーニウム(テンジクアオイ)属には約 250種程あります。そのほとんどが 南アフリカに広く分布しています。ヨーロッパを経て江戸時代に渡来しました。この属には4グループがあります。今回の展示では特にペラルゴーニウム・ゾー ナーレ(モンテンジクアオイ=紋天竺葵)を取り上げました。葉に美しい斑紋をもっています。「斑入葉ゼラニウム」は、葉の斑紋が白、黄、茶褐色色のほか、 赤、桃、紫色と多彩な色合いとなって美しい。斑入葉品種は、 19世紀中・後期にビクトリア王朝時代に流行がありまして、我が国においても明治末期から大正 時代にかけて数多くの品種が導入されました。初期は海外からの種類に和名を付けて販売しておりましたが、各地で改良が進み日本人好みの色彩物が多数発売さ れ、一部の人が投機適に走り、この期をさかいに栽培熱も減少し、戦争期を経て優良品種も減少し、現在においては愛好家により 100種程度が保存されている に過ぎません。変わり葉系統には、黒雲竜系→錦栄山、玉錦、錦山など、紫雲竜系→岩戸の舞、栄冠、宝山、京都系→羽衣、桃山、平安錦、御室など、これらの 種類により各種図柄が作られます。

栽培と管理

置き場所
風とおしの良い軒下の明るい場所とくに長雨の際は花が腐りやすい。肥料と水はやや控えめに管理します。夏はアフリカ原産のわりに厚さに弱いので、鉢の表 土の状態を見てかん水します。
肥料
植え替え時期にマグアンプKなどを 1リットル当たり5g程度を元肥として施肥します。