コレクション名:船橋清原家旧蔵資料

朝廷の外務局の業務と侍読を世襲した船橋清原家に伝来した記録類。戦国期の宮中・両局(官務・局務)にて使用。7冊は文亀4(1504)~永正8(1511)前後に、官務小槻時元が筆写した即位下行帳、下請符集、神事用途、諸司注進などの帳簿で、150通前後は紙背文書がある。文明13(1481)年書写の「代始和抄」(後成恩寺禅閣本・卜部兼倶本)、応安4(1371)後円融天皇即位の「兼治譲位記」、仁安3(1168)年の「清原頼業記」(元禄11年書写)、天正14(1586)年後陽成天皇即位の「御即位御譲位下行帳」、清原家の系譜を記した「清家伝」の5冊がある。局務と官務の文書が一体化し、武家奉行人の摂津之親本を書写していることなど、戦国期天皇即位財政の執行状況を知ることのできる希有な史料群である。