データベース概要

縄文・弥生集落遺跡データベース

Sites of Settlements in the Jomon and Yayoi Periods Database

公開年月:2011年3月

【目的】
 縄文・弥生集落遺跡データベースは、国立歴史民俗博物館基盤研究「縄文・弥生集落遺跡の集成的研究」(研究代表 藤尾慎一郎:2005年〜2007年)において収集した報告書抄録データ約2.5万件を収録し、検索を可能にすることを目的としています。
【集成作業】
 2006年9月より、委嘱した抄録委員58人にデータの収集を依頼し、2007年12月までの送付を求めたが、実際に収集作業が終了したのは、2011年3月である。
【内容】
 縄文後期から古墳前期までの全遺跡と同時期の北海道・沖縄の遺跡について「報告書抄録」に記された29項目と、独自に集めた7項目の全36項目のテキストデータを使って、検索の上、地図に表示することができます。とくに時期データが較正年代であることを最大の特徴としていますので、紀元前3世紀の水田遺跡といった検索を初めて可能としました。
 利用者は結果を自分のパソコンにダウンロードして、グーグルマップなどの地図に表示することができます。座標は世界座標系に、遺構名は平成22年度版文化庁版発掘調査の手引きに準じて統一してあります。
 このデータベースによって、縄文・弥生遺跡研究が大きく進展することを願ってやみません。今後もデータの充実に努めて参りますので、ご活用いただくとともに新しい情報の提供も歓迎します。


項目説明

項目名 内容
【遺跡名】 抄録の遺跡名の項目に書いてあるものを検索可能。
【遺跡名ふりがな】 遺跡名のふりがな。
【報告書名】 掲載報告書名。
【副題】 掲載報告書の副題。
【シリーズ名】 掲載報告書のシリーズ名。調査機関名が記されたシリーズ名。たとえば福岡市埋蔵文化財調査報告書など。九州縦貫自動車道など、事業ごとのシリーズ名は記されていない。
【号数】 号数。
【編著者】 編著者。
【発行者】 発行者。
【発行年月】 発行年月。2006年3月なら、200603と表記。
【所在地】 遺跡所在地。都道府県名から表記。
【北緯】 世界測定系(WGS84):10進法で表記。
【東経】 世界測定系(WGS84):10進法で表記。
【調査原因】 調査原因。
【遺跡種別】 集落、墳墓、散布地など。
【遺構】 平成21年に文化庁が刊行した『21世紀の埋蔵文化財の手引き』にあわせて数も含めて表記。詳細は表2参照。
【遺物】 抄録に記されているものを全部表記。したがって縄紋中期以前や古墳中期以降の遺物も記されている。
【時期】 土器型式に対応する相対年代。抄録には時代史か書いていないものがほとんどなので、たとえば弥生前期初頭など抄録委員が土器型式に対応する時期まで細別した。複数の相対年代を検索したい場合は、相対年代をandでつないで検索。弥生前期から後期では中期にヒットしないので注意。
【土器型式】 土器型式名を表記。詳細は図1参照。土器編年は、母体となった基盤研究の共同研究員の議論の結果をふまえたものである。複数の土器型式を検索したい場合は、型式名をandでつないで検索。相対年代と同様、検索項目に入力しない土器型式は、たとえ○○式と○○式のあいだにある土器型式でもヒットしないので注意。
【暦年代】 土器型式の存続幅を較正年代で表記(表1)。日本列島すべての土器型式を炭素14年代測定しているわけではないので、九州北部、近畿、東北との併行関係によって確定した較正年代もある。表記は、紀元前ならB201、紀元後は1と表記した。たとえば紀元前50年から紀元後10年なら、B50-10と表記。土器型式が二つある場合は、コンマで連続表記している。紀元前100年の遺跡を検索したい場合は、B100でも、B200—100でもヒットする。
【最高所の標高(m)】 同じ土器型式の時期に比定された遺構群の最高所の標高をメートルで表記。
【最低所の標高(m)】 同じ土器型式の時期に比定された遺構群の最低所の標高をメートルで表記。