データベース概要

民俗語彙データベース

A Lexicon of Japanese Folkloric Expressions ; A collection of words and phrases handed down through traditional regional lifestyles in Japan

公開年月:2010年3月


 民俗語彙データベースは、柳田國男の指導のもとに収集された綜合日本民俗語彙に収録されている民俗語彙を中心にその他の民俗語彙も加えつつそれらのデータを収録し検索を可能にして、柳田國男の民俗学研究の方向性の継承とその発展的な展開へ資することを目的として作成したデータベースです。
 現在入力されている語彙数は35,239件ですが、昭和30年代までに収集されたそれらの語彙には、その後にはじまる高度経済成長によって日本の社会が大きく変貌していく以前までの日本各地に伝えられていた地域的な民俗文化の実態を知るための貴重な情報が含まれています。今後可能な限り各種の民俗学関係の文献から同じ時代に収録された民俗語彙を追加入力してさらなる充実をはかることが必要ですが、まずは一区切りとしてこのたび公開いたします。
柳田が語彙にのみ注目したという批判が大きな誤解であったことはすでに多くの事実とともに明らかにされています。このデータベースの活用によって民俗学研究の歴史をふまえた新たな展開へと結びつくことができれば一つの意義あることと存じます。


データ項目の説明

データ項目 内容
見出し語 検索したい民俗語彙を全角カタカナで入力する。(※例「タノムノセック」など)
地名 地域名を入力する。入力した地域に伝えられる民俗語彙が表示される。(※例「奄美大島」、「琵琶湖」など)
出典 書籍・雑誌名を入力。入力された書籍・雑誌から民俗語彙の情報が提供されている場合、その民俗語彙が表示される。(※「郷土研究」、「高志路」など)
意味 民俗語彙の意味の説明に含まれると予想される単語を入力する。意味の説明中にその単語が存在すれば、該当する民俗語彙が表示される。(※「小正月」、「河童」など)
フリーワード 自由に単語を入力。上記全ての内容中でヒットするものがあれば表示される。
分類Ⅰ 民俗語彙の最も大きな分類。(※例「タノムノセック」の場合、「年中行事(分類Ⅰ)」に分類される。全部で32分類。)表示された分類をクリックすると下位分類の分類Ⅱが表示される。
分類Ⅱ 分類Ⅰの下位分類。表示された分類をクリックすると下位分類の分類Ⅲが表示される。(※例「タノムノセック」は「年中行事(分類Ⅰ)」における、「八朔(分類Ⅱ)」に分類される。)
分類Ⅲ 分類Ⅱの下位分類。表示された分類をクリックすると下位分類の分類Ⅳが表示される。(※例「タノムノセック」は「年中行事(分類Ⅰ)」における、「八朔(分類Ⅱ)」中の「作頼み(分類Ⅲ)」に分類される。)
分類Ⅳ 分類Ⅲの下位分類。(※「アマンジャク」は、「霊怪(分類Ⅰ)」における、「妖怪(分類Ⅱ)」中の「音の怪(分類Ⅲ)」の「山彦(分類Ⅳ)」に分類される。)

<詳細の見方>

検索で表示された民俗語彙の一覧の番号をクリックすると、詳細が表示される。
データ項目 内容
【見出し語】 民俗語彙の名称。
【分類】 民俗語彙の分類。分類Ⅰが最も大きなカテゴリーであり、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳと数が進むにつれて小分類となる。(※例「年中行事(分類Ⅰ)」、「八朔(分類Ⅱ)」、「作頼み(分類Ⅲ)」)
【意味】 民俗語彙の意味の説明文。
【参照語】 見出し語となる民俗語彙と同義か関連のある民俗語彙。同義の参照語がある場合、「意味」の欄が空欄となり説明文が省かれることがある。その場合は、参照語をクリックすれば意味が表示される。
【地名】 「旧地名」は見出し語の民俗語彙と関連のある地域名を指す。「出典」はその情報を記載している書籍・雑誌名であり、「出版年」はその「出典」が出版された年である。