データベース概要

江戸商人・職人データベース

A Database of Edo Merchants and Artisans

公開年月:2006年3月

 近世都市江戸の商人・職人の名鑑や株帳等から、居所、職業、所持株等の情報を抽出し、横断的な検索を行うことができるようにしたデータベースです。
 すでに江戸の商人・職人の人名索引については、「江戸商人名前一覧」(『三井文庫論叢』第6号、1972年)が存在します。しかし、同書の機能は、商人名から、記載のある史料を確認することに限られています。そこで、本データベースでは、それぞれの商人についてすべての情報を盛り込み、さらに町名、職種等からの検索も行えるようにしました。また、地名については現在の23区の項目を、商人名については屋号・名を分割して項目を設け、検索の便を図りました。職種については記載されたものをそのまま小分類としていますが、今後大分類を設けて、より検索しやすいようにする予定です。
 まず最初は文政7(1824)年に刊行された「江戸買物独案内」(当館蔵 約3000件)を公開します。以後、「諸問屋名前帳」(国立国会図書館所蔵 約3万件)、「両替地名録」(当館蔵)等を順次公開していく予定です。


江戸商人・職人データベース凡例および項目説明

1.全項目に共通する事項

 原則として原本の文字をそのまま使用した。よって、新字が使われずすべて旧字を使用している漢字や、新字と旧字の両方を併用している漢字がある。以下に具体例を挙げる。

  1. 史料中ですべて旧字になっているもの。
     広 →廣   蔵 →藏   伝 →傳   浜 →濱   円 →圓 
  2. 史料中で2種類以上の漢字を使い分けているもの。
     国:國、国   万:萬、万   与:與、与   島:嶌、嶋、島
     弥:彌、弥   沢:澤、沢   桜:櫻、桜   鶴:靏、鶴


2.各項目に関わる事項

項目名 内容
【商人名】
  • 記載されている商人・職人名を入力した。全角かな漢字で入力。
  • 屋号が前記の商人・職人名をうけて「同・・・」等とされていた場合、適宜該当する屋号に置き換えて入力した。
【やごう】
  • 商人・職人名のうち、屋号に該当する部分の読み方をで入力した。全角かなで入力。
  • 「江戸商人名前一覧」(『三井文庫論叢』第6号、1972年)を参考に、読み方を確定した。
  • 「・・・橡藤原」「・・・大橡藤原」を名乗るものについては、藤原までを「やごう」として入力した。
  • 読み方が不明なものについては、先頭に※を付し、備考欄に(「やごう」は音読みで入力)と入力した。
【なまえ】
  • 商人・職人名のうち、名前に該当する部分の読み方を入力した。全角かなで入力。該当部分が無いものは空欄にした。
  • 「江戸商人名前一覧」(『三井文庫論叢』第6号、1972年)を参考に、読み方を確定した。
  • 読み方が不明なものについては、先頭に※を付し、備考欄に(「なまえ」は音読みで入力)と入力した。
【居所】
  • 記載されている地名を入力した。全角かな漢字で入力。
  • 「・・・町」の部分が「・・・丁」となっているものもあるが、史料中の表記に従った。
  • 該当する記載が無い場合は(記載なし)と入力した。
  • 居所が前記の商人・職人の居所をうけて「同・・・」等とされていた場合、適宜該当する地名に置き換えて入力した。
【きょしょ】
  • 居所の読み方を全角かなで入力。ただし、該当する記載が無い場合は(記載なし)と入力をした。
【現在地】
  • 現在の区名を入力した。全角漢字で入力。
  • 現在の区名が判断しかねる場合は、先頭に※印を付し、「※台東区カ」、「※台東区、もしくは中央区」のように入力した。
  • 【居所】の記載が無い場合は、【現在地】欄にも(記載なし)と入力した。
【本国】
  • 当主が江戸に不在の商人・職人で、居住する本国が記載されている場合は、これを入力した。
【職種・所持株】
  • 該当する職種、あるいは所持する株の名称を入力した。確認できる職種・株の名称はすべて入力した。全角かな漢字で入力。
  • 該当する職種にあたる文言が史料中に無い場合は、先頭に「( )」をつけて、( )の中に該当する職種を入力した。なお、薬種については・・・、
  • 史料中に「十組」「伝馬町組」などと表記があるものは、職種の先頭に「十組 (全角スペース)」や「伝馬町組 (全角スペース)」と入力した。
  • 適宜「・(中黒)」を補った。
【出典】
  • 『江戸買物独案内』(以下、『独案内』と略記)については、原本の巻数(「上」「下」「飲食」)と丁数を記載し、丁の表側にあたるものは「オ」、裏側にあたるものは「ウ」と入力した。全角カナ漢字と半角数字で入力。
     例『江戸買物独案内』上1ウ
  • 『独案内』については、明らかに丁数が違うと判断できるものには(ママ)を付し、丁数の部分が黒く塗りつぶされているものには(欠番)を付し、【備考欄】に何丁目と何丁目の間にあるかを入力した。
【備考1(株の移動)】
  • 株の移動に関わる記載を入力した。全角かなで入力。
【備考2】
  • 「 」は史料中の文言を入力し、( )は補足の情報を入力した。全角かな漢字で入力。
  • 原則として史料中の文言はすべて拾って、「 」をつけて入力した。
  • 『独案内』に関して、本店と出店の表記がある場合は、本店には「出店2店舗あり」のように出店の店舗数を入力し、出店には「本店常陸屋権兵衛の出店」のように本店の商人・職人名を入力した。
  • 『独案内』に関して、商人・職人が同じ欄に複数人記載されている場合は、「・・・と同欄」と入力した。
  • 『独案内』に関して、由緒書や薬の効能については(由緒書あり)や(効能書あり)と入力し、文言を省略したものもある。