人間文化研究機構・国立歴史民俗博物館 研究集会
「歴史系博物館で『現代(史)』を展示するということ
-いまに直接つながる『過去』を展示で表象することの意味-」

日時 2011年11月25日(金)

10:00~12:00 国立歴史民俗博物館第6展示室(現代)見学ツアー
※ツアーに参加される方は、5分前にエントランスホール総合受付前にご参集ください
13:30~17:30 研究集会 「歴史系博物館で「現代(史)」を展示するということ」

会場 国立歴史民俗博物館 大会議室
主催 人間文化研究機構(「日本関連在外資料の調査・研究」)
国立歴史民俗博物館(基盤研究「近現代展示における歴史叙述の検証と再構築」)
共催 大和日英基金

趣旨

国立歴史民俗博物館(以下、歴博)は日本では唯一「現代史」(1970年代までですが)を展示している博物館として「いま、なぜ現代(史)を展示することが必要なのか」について問い続けてきました。とくに、2010年3月に第6展示室「現代」を開室して以来、学界を中心に多くの方々からご意見・ご批判をいただいてきたことを一つのきっかけとして、基盤研究「近現代展示における歴史叙述の検証と再構築」(研究代表:原山浩介)プロジェクトをたちあげながら、展示の持つ社会性や、コミュニケーションの媒体としての展示の意味を、「現代史を展示する(展示という叙述のしかたで表象する)こと」の意義や課題とともに、検討して参りました。

今回、イギリスのレスター大学で博物館学を専門に研究・教育してきたヴィヴ・ゴールディングさんが来日されるのをよい機会として、博物館で「現代(史)」を展示するとはどういうことなのか、ヴィヴさんを囲んで、この問題に関心をお持ちのみなさんと議論する場を設けたいと思います。博物館が本来的に持つ「政治性」の問題とも関わらせながら、自らが生きる、あるいは生きてきた(同じ時間や経験を共有してきたという実感を持つ)「現代(史)」を展示というかたちで表象することの持つ意味(特質)についても考えることができればと思います。

基調報告として、ヴィヴさんには、現代史の表象に関する、イギリスの大学、博物館、および、学校による連携事業に関して、ご報告をいただきます。イギリス・レスター大学による取り組みを中心に、実際の事例を交えながらお話をしていだく予定です。報告の最後には、歴博の現代展示に対する感想についても述べていただきます。次に、人間文化研究機構「日本関連在外資料の調査・研究」プロジェクトのメンバーで、博物館学ならびにハワイの日系移民について研究してこられた秋山かおりさんが、「博物館において他者、とくに歴史的存在としての他者を展示するということ」をめぐり、歴博の展示を踏まえて、その可能性と課題を報告する予定です。この二つの報告をふまえ、歴博で実際に現代展示に関わり、基盤研究を主催してきた原山は、「現代」を歴史展示として表象することに関わる意義と課題についての報告を行います。

3年前にも歴博では、ヴィヴさんを迎えて「世代を越えて戦争の記憶を継承すること」についての研究集会を開催しました。テーマとしては、それとも関わるところがあると思います。

なお、当日は、午前中、実際に歴博の現代展示を見ていただき、それを踏まえて議論 をしたいと考えていますので、ご覧になる方は受付でその旨お伝えください。

現代史の展示、あるいは現代(史)の展示をめぐる来館者との、あるいは来館者同士の対話のありかた、さらには自らが経験した歴史の次世代への継承のありかたなどについて興味をお持ちの方のご参加をお待ちしております。

概要

趣旨説明 久留島浩 (国立歴史民俗博物館) 5分
報告1 ヴィヴ・ゴールディング (レスター大学) 60分
「現代史の表象に関する、イギリスの大学、博物館、および、学校による連携事業」
報告2 秋山かおり (松本市立博物館) 50分
「他者を展示するということ」
コーヒーブレイク 20分
報告3 原山浩介 (国立歴史民俗博物館) 50分
「現代を展示することの意味と課題―歴博での経験を踏まえて」
討論 40分

参加申し込み

会場整理の都合で、参加される方は、あらかじめ下記にご連絡下さい。
E-mail: kurushima@rekihaku.ac.jp