基盤研究 (B) 一般

17~19世紀の在外日本コレクション形成に関する基礎的研究

研究期間:2017年度~2020年度

研究代表者 日高 薫(本館・研究部)
研究分担者 島津 美子(本館・研究部)
櫻庭 美咲(本館・研究部)
福岡 万里子(本館・研究部)
澤田 和人(本館・研究部)
大久保 純一(本館・研究部)

研究目的

17世紀以降のヨーロッパで形成された日本コレクションは、未知の世界である東方へ向けた眼差しを反映する異文化コレクションのひとつとして位置づけられるが、その歴史的展開は未だ全体的に把握されていない。

本研究では、王侯貴族による啓蒙主義的な性格のコレクションから近代的コレクションへの変化が認められる19世紀の状況にとくに注目し、具体的な事例の比較検討を通じて、各時代における日本コレクション形成の動向をたどる。お雇い外国人や世界旅行者、彼らを助けた日本人、ディーラーなど、日本コレクションの生成に寄与した人々の活動を中心に、博覧会や博物館設立・展示との関連、貿易や生産振興といった実利的な側面にも留意しつつ、ジャポニスム前夜からジャポニスム期にいたる日本美術受容の実態を解明し、海外における異文化コレクションをめぐる文化の総体的理解の一助としたい。