若手研究(B)

近世・近代移行期に関わる大名家臣(士族)家文書の基礎的調査と研究

研究期間:2015年度~2017年度

研究代表者 藤方博之(本館・研究部)

研究目的

本研究の目的は、佐倉藩堀田氏家臣の4家を対象とし、史料整理を行ったうえで、(1)生活実態、(2)「家」概念、(3)周辺地域との関係といった切り口から、各家が近世・近代移行期をどのように経験したかを分析し、当該期の「家」の実像を追究することである。

近世から近代にかけて、「家」はいかなる変容を遂げたのか。従来、近代「家」制度は、近世武士の「家」を範型に再編したもの、という指摘がある。この適否を検討するためには、従来から研究蓄積のある制度史のみではなく、個別の「家」に焦点を当て、各家の史料から実証的に近世・近代移行期における実像を究明することが必要である。限られた事例からではあるが、本研究を通じて、「家」の変容を明らかにするための素材と論点を提起することを目指す。