特別研究員奨励費

近世後期の大名家臣団における「家」結合の具体相とその変容

研究期間:2013年度~2015年度

研究代表者 藤方 博之 (本館・外来研究員)

研究目的

近世の政治権力を構成し、また近代においては家族制度の範型とされた武士の「家」について、博士論文に引き続きその実像を明らかにする研究を進める。特に、大名家を対象として、武士の「家」々の結合のあり方が近世後期においていかに変容していったかに焦点を当てる。その際、近代における士族の「家」についても分析対象に含め、近世から近代にかけて「家」のあり方を連続して分析する。このことによって、近代「家」制度の研究蓄積が進んでいる家族社会学・法社会学といった分野における知見との接続を図ることができ、近世から近代にかけて「家」の何が変化したのか、その全貌を捉えるための重要な一端を明らかにすることができると考える。

具体的には、次の3点によって研究課題の究明に取り組む。

(1)他大名家における「家」結合の実態解明
これまでは新規取立大名において、武士の「家」結合の特質が明確に現われるであろうと予想し、堀田氏を対象として研究を進めてきた。そこから得られた成果を敷衍するため、同じ観点から他大名家の家臣団を分析する。

(2)近世後期における「家」結合の変容の解明
近代への展開を考察する上で、近世後期における「家」結合の変化について分析することは必須である。個別の大名家における政策から、「家」結合の変化について具体的に描出する。

(3)個々の「家」の近世・近代
(2)のような政策変化が行われているもとで、個々の「家」の内部ではどのような実態が展開していたのかを解明することを目指す。