基盤研究 (B) 一般

東西貿易と東洋趣味コレクション―17~19世紀の日本美術コレクションが担った役割

研究期間:2013年度~2016年度

研究代表者 日高 薫 (本館・研究部)
研究分担者 荒川 正明 (学習院大学)
山崎 剛 (金沢美術工芸大学)
澤田 和人 (本館・研究部)
櫻庭 美咲 (本館・研究部)

研究目的

16世紀に始まる西洋との交流を通じて、17世紀から19世紀にかけてのいわゆる「鎖国」の時代に海を渡った日本の美術工芸品は、当時の西洋を席捲した「China Mode(独)」、「Le gout chinois(仏)」と呼ばれる東洋趣味の一環として収集され、受容された。本研究では、当時の日本イメージ形成にも大きく関与した漆器・陶磁器・染織品・屏風などの交易品の輸出の実態と、中国・日本製品を中心とした東洋趣味のコレクションの形成および受容のありさまを、文献資料と伝世する美術資料をもとに検討し、西洋における東洋趣味の文化において日本の美術工芸が担った役割や、収集の担い手になった王侯貴族を中心とする西洋人の意識などを明らかにするものである。