基盤研究 (B) 一般

江戸時代から明治初期にかけての絵画・版画・和本と色材と製作技術に関する研究

研究期間:2011年度~2013年度

研究代表者 小瀬戸恵美 (本館・研究部)
研究分担者 高嶋美穂 (国立西洋美術館)
谷口陽子 (筑波大学)
眞鍋佳嗣 (千葉大学)
大久保純一 (本館・研究部)
齋藤努 (本館・研究部)
坂本稔 (本館・研究部)
永嶋正春 (本館・研究部)
鈴木卓治 (本館・研究部)

研究目的

歴史資料において、その構成材料を明らかにすることは保存や修復のみならず、資料の歴史的・美術史的位置づけをおこなううえでも非常に重要である。本研究では江戸時代から明治初期の美術工芸品、特に錦絵、泥絵、屏風、和本を主な対象とし、ラマン分光法や蛍光X線分析法などの非破壊分析を用いて製作時に使用された顔料・染料の同定を行う。特に、錦絵や屏風等については、版木の彫りや資料の表面状態・色材の使用状況に伴う凹凸や繊維の微細構造などを画像解析し色材の分析情報と併せることによって、製作時の色彩復元や技術解明を行う。また、製作時期や製作地、製作者(流派)の異なる資料についてこれらのデータを蓄積し、また文献調査を並行して実施し総合することによって、年代や製作地における技術変遷の解明をめざす。