研究活動一覧
科学研究費補助金による研究![]()
平成16~20年度 文部科学省・科学研究費補助金 学術創成研究費:
弥生農耕の起源と東アジア-炭素年代測定による高精度編年体系の構築-
大阪現地研究会
| 日時 | 平成17年7月18日(月曜)13時~17時 | |
|---|---|---|
| 会場 | 大阪府立弥生文化博物館 1階ホール | |
| 参加者 | 約50名 | |
| 内容 | 司会(広瀬和雄) |
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研究会の概要
2005年7月18日、大阪府弥生文化博物館において第四回現地研究会を行なった。大阪府・兵庫県の資料提供者を中心に47名(歴博関係者18名)が参加した。
学術創成研究の代表者である西本の挨拶の後、年代測定を実施した遺跡と資料の概要報告が大阪府文化財センターの市村慎太郎氏、東大阪市教育委員会の勝田邦夫氏、兵庫県教育委員会の山本三郎氏によって行われた。続いて歴博側から、小林が炭素14年代と較正年代の算出方法の説明と大阪府・兵庫県の年代測定結果の報告、今村が土器付着物の各種測定結果の解釈、尾嵜が日本産樹木による較正曲線作成に向けた予備的結果の報告、坂本が土器付着炭化物の炭素窒素同位体・C/N比測定結果の検討と大阪府瓜生堂遺跡出土木材のウィグルマッチングに関する報告を行なった。最後に春成が大阪・兵庫の縄文晩期から古墳時代初頭の年代測定結果の総括を行なった。
質疑応答では、高槻市教育委員会の森田克行氏から較正年代を得る過程に関する質問と牟礼遺跡の井堰遺構と出土土器の年代測定に関する意見がなされた。赤穂市教育委員会の荒木幸治氏から幾つか資料の年代測定値が相対的に新しくなっていることに対する質問がなされた。大阪府文化財センターの秋山浩三氏からは、近畿地方における縄文晩期の長原式と弥生の遠賀川系土器の併行関係について考古学的な位置づけの説明がされた上で、その土器の年代値と2400年問題をいかに解釈するべきか質問がなされた。
今回の研究会では、岡山研究会について藤尾が指摘したように(NEWS LETTER No.2)、基礎的な年代測定方法等の説明に多くの時間が割かれ、土器ごとの個別データの検討にまで時間が及ばなかった。現地研究会は歴博グループが年代値を資料提供者に発表し、土器型式や従来の年代観との矛盾点を検討するとともに、年代観の共有化に主眼を置いている。やはり発表件数を減らすか日数を増やすなどして、質疑の時間を充実させることも考えるべきであろう。
その一方で、考古学的な手法では不明確な土器の並行・前後関係を明らかにするために、炭素14年代測定法を積極的に利用しようという機運が感じられた。今後も資料提供者・現地研究者の方々と連携を取りながら、さらなる共同研究を進めていくことが求められよう。
(文責 新免歳靖)

大阪現地研究会の様子1

大阪現地研究会の様子2
































