基盤研究

多元的フィールド解析研究

日本の中山間地域における人と自然の文化誌

研究期間:平成23年度~平成25年度

研究代表者 原 正利(千葉県立中央博物館)
研究組織 尾崎 煙雄 (千葉県立中央博物館)
島立 理子 (千葉県立中央博物館)
江口 誠一 (日本大学、平成24年まで千葉県立中央博物館)
加藤 久佳 (千葉県立中央博物館)
大木 淳一 (千葉県立中央博物館)
清水 克志 (学識経験者、平成23年まで農村工学研究所)
梅崎 昌裕 (東京大学大学院)
大久保 悟 (東京大学)
管根 幸裕 (千葉経済大学)
森田 彩子 (東京大学大学院)平成24年のみ
富田 瑞樹 (東京情報大学)平成24年から
後藤 雅知 (立教大学)平成24年のみ
奥山洋一郎 (愛媛大学)平成25年から
岩淵 令治 (学習院女子大学、平成24年まで本館研究部)
青木 隆浩 (本館・研究部)
村木 二郎 (本館・研究部)
工藤 雄一郎 (本館・研究部)
松田 睦彦 (本館・研究部)
久留島 浩 (本館・研究部)
柴崎 茂光 (本館・研究部)
西谷 大 (本館・研究部)

研究目的

本共同研究は自然資源利用の歴史を、専門分野が異なる研究者が歴史的な相互作用と関連させつつ分析することで、人と自然との関係がどのような要因によって変容してきたかを総合的に研究し、明らかにすることを目的とする。

今日、近代の自然保護の根幹が大きく変容しようとしている。なかでも人びとの生活によって維持されてきた二次的植生(いわゆる「里山」)がもつ、生物・文化多様性への関心が高まっている。しかし現在語られる「里山」は理想化されたものであり、現実の里山を歴史的にみると、人が自然と共生してきたとはとても言い難い。「里山」は歴史的なさまざまな要因や、人間側の一方的な思惑によって、過度に伐採された時期もあれば放置された時もあり、その姿をたびたび変えてきた。現在、最も必要な研究は「日本人は自然を大切にしてきた」といった、あたかも所与のもとして存在したかのような自然観にとらわれずに、日本人は自然をどのように利用してきたのかをフィールド研究に根ざし、その歴史的な変遷の具体的な様相を、実証的に検証することだと考えられる。

さらに本共同研究は、「学問分野が異なる研究者が同一のフィールドを研究対象とする」「フィールド調査におけるエンド・ポイントを明確化する」「展示による成果の公開をおこなう」という特色をもつ。多分野の研究者が参画する共同研究では学問分野ごとの、研究対象・方法論・時代による資料レベルの差異などの要因によって、最終的には参加メンバーによる個々人の研究成果の集成になる傾向が強い。その問題点を改善し、共同研究のあり方の新たな模索と、共同研究による調査成果の総合化の実現も目的としている。