年度別学術成果報告

2011年10月28日~10月29日

第5回シーボルト・コレクション国際会議

会場: 滋賀県立琵琶湖博物館・大津市民会館

主催: 国立歴史民俗博物館・久留島「総括チーム」

大津市民会館 学会風景

2011年10月28日(金)~10月29日(土)、シーボルト・コレクションネット・プロジェクト(以下、SCP)との共催により、滋賀県立琵琶湖博物館・大津市民会館を会場として、「第5回シーボルトコレクション国際会議」を開催いたしました。シーボルト生誕の都市ヴュルツブルクと姉妹都市であり、江戸参府の折りに立ち寄った大津の地で、28日は「ビュルガー・ホフマンらのシーボルトコレクション形成への貢献」というテーマで、自然史系標本の特徴や収集に貢献した科学者たちに関する8報告、29日は「シーボルト標本の復元的研究と‘日本博物館’の再現」というテーマで、人文系コレクションの特徴と現状、シーボルトがヴュルツブルク・ライデンで開催した「日本博物館」の実態に関する8報告を行い、コレクション形成過程について新たな知見を得ることができました。また、シーボルト関連資料を収蔵するボーフム大学マティアス教授からの報告や、ブランデンシュタイン・シーボルト協会会長からの提案もあり、散在するコレクション全体を俯瞰できるようなリストを作成する必要性が明らかになりました。

今回の会議には、海外研究者24名を含めた過去最大の研究者(55名)が参加し、英語を基本とする会議でしたが、延べ107人という市民の参加も得ることができました。また、30日にはエクスカーションとして、草津宿周辺の「シーボルトの足跡」を訪ねました。

(文責:久留島)

[報告者と演題]

10月28日(金) 10:00~17:00 於:滋賀県立琵琶湖博物館 
「ビュルガー、ホフマンらのシーボルトコレクション形成への貢献」

(1) 秋山忍, エッサー, H.-J., タイセ, G., 大場秀章 「シーボルト・ツッカリーニ命名植物学名タイプカタログ化に向けて」
(2) ファン オイエン, M. 「ビュルガーによる魚類標本の積み出しリストの意義」
(3) 山口隆男 「日本の動物学と植物学研究におけるビュルガーの貢献」
(4) ベイカーズ, H. 「ホフマンと日本の植物学の普及」
(5) ケルンカンプ, B. 「ビュルガーからの手紙『尊敬する閣下・友へ』」
(6) 佐々木猛智, ハウト, J.  「日本の軟体動物学におけるシーボルトコレクションの重要性」 ⑦
(7) 田賀井篤平, シュレップファー, L., 三河内彰子  「シーボルト・ビュルガーの地質学と鉱物学の足跡」
(8) スヒルマイアー, K. 「『日本』の中の図版と原画との比較」

10月29日(土)10:15~17:30 於:大津市民会館 
「シーボルト標本の復元的研究と”日本博物館”の再現」

(1) 小林淳一 「モースコレクションとピーボディー・エセックス博物館の現状と課題、そして展望」
(2) 原田博二 「ライデン民族学博物館蔵川原慶賀筆『人の一生』(シーボルト・コレクション本)について」
(3) 松井洋子 「蒐集の旅としての江戸参府とそのロジスティクス」
(4) リヒツフェルト, B.「ミュンヘン民族学博物館におけるヴィルヘルム ハイネと彼の日本の絵画」
(5) マティアス, G. 「ボーフム・ルール大学におけるシーボルト・コレクション:再構築、現状と将来の可能性/好機」
(6) フォラー, M.「ライデン(1820年代)とミュンヘン(1860年代)における麦わら細工のシーボルトコレクション」
(7)エフェルト, R.「Jomardとvon Siebold ― 分類の原理についての議論」
(8)バイライス, U.「1864年のヴュルツブルク初のシーボルト展:バイエルンにおける民族学の始まり」
(9)ラートヘーバー, D.「選択:ライデンにおけるシーボルトコレクションの展示」

 

参加者集合写真 於大津市民会館
大津市民会館 参加者集合写真

ボン大学 トラウツ・アーカイブ
フォラー報告とブランデンシュタイン氏コメント
ボーフム大学 シーボルト・コレクション
草津:エクスカーション

 

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