年度別学術成果報告

2011年3月5日

第1回国際シンポジウム「いまなぜシーボルト・コレクションに注目するか?
-シーボルト・コレクションの復元的研究の現状と課題-」

会場: 国立歴史民俗博物館

主催: 国立歴史民俗博物館・久留島「総括チーム」

[報告者と発表テーマ]

・報告

1.「日本関連在外資料調査研究の現状と課題―シーボルト父子関係資料をはじめとする前近代(19世紀)に日本で収集された資料についての基礎的調査研究―」久留島浩(国立歴史民俗博物館)

2.「ブロンホフ、フィッセル、シーボルト班のプロジェクト:ライデン国立民族学博物館文書資料編について」マティー・フォラー(ライデン国立民族学博物館)/邦子・フォラー(アムステルダム大学)

3.「ブロンホフ、フィッセル、シーボルトが日本で蒐集した書籍―『シーボルト蒐集書籍目録』について」鈴木 淳(国文学研究資料館)

4.「ミュンヘンのシーボルト・コレクションとそれに関する彼の手稿記録」ブルーノ・リヒツフェルト(ミュンヘン国立民族学博物館)

・コメント

1. ヤン・シュミット(ルール大学ボーフム)

2. 田賀井篤平(東京大学総合研究博物館)

3 大場秀章(東京大学総合研究博物館)

4. 原田 泰(千葉工業大学)

 

 第1部の久留島報告では、このプロジェクトが発足した理由や方針、目標などについて説明がありました。当プロジェクトでは、学芸員不足・若手研究者不足等による欧米での日本研究の低下を防ぎ、海外に流出した日本関連資料の把握、資料の散逸・劣化を防止するために、さまざまな分野の研究者が集まる場となり、調査成果を共有できる体制を構築することを目指しています。その素材として、シーボルト・コレクションは質・量ともに、共同で調査研究していくのにふさわしいと思われます。

第1回国際シンポジウム(歴博)の様子第1回国際シンポジウム(歴博)の様子
第1回国際シンポジウム(歴博)の様子

 

大津市民会館 学会風景大津市民会館 学会風景
(左:ヤン・シュミット氏/右:フォラー夫妻)

 

 また、調査によって収集したデータを、多くの研究者が共有できるようにするためには、どのような方法があり得るのか? コメント4では、千葉工業大学・原田泰氏より「「デジタル画像つき資料目録」のモデルについて」というタイトルで、実際に目録のモデルを提示してご報告いただきました。

 当プロジェクトでは、海外に散在する日本関連資料をできるかぎり写真収集し、その写真データに日本語と英語の目録を付した「デジタル画像つき資料目録」を作成しようと考えています。ただ、各分野によって、「目録」に求めるレベルが異なり、またその後の利用をめぐって生じる権利等についても課題は山積しています。これから調査・研究を進めるなかで、よりよい目録の作成方法について検討していきたいと思います。

(文責:久留島)

 

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