基盤研究

科学的資料分析研究

日韓青銅製品の鉛同位体比を利用した産地推定の研究

研究期間:平成20年度~平成22年度

研究代表者 齋藤 努 (本館・研究部)
研究組織 土生田 純之 (専修大学)
亀田 修一 (岡山理科大学)
宋 義政 (韓国国立中央博物館)
金 眩希 (韓国国立慶州博物館)
姜 炯台 (韓国国立中央博物館)
安 ジュヨン (韓国国立中央博物館)
金 在弘 (韓国国立中央博物館)
藤尾 慎一郎 (本館・研究部)

研究目的

2004~2006年度に行った科研費基盤研究「東アジア地域における青銅器文化の移入と変容および流通に関する多角的比較研究」において、青銅器時代~三国時代を中心に韓国慶尚道地域(旧加耶諸国および新羅の一部)と日本列島出土の青銅製品を調査し、鉛同位体比測定を行った結果、これまで中国華南産の鉛と考えられていたグループの中に、慶尚北道大邸近郊の漆谷鉱山産の鉛が含まれる可能性のあることがわかった。この鉛を含む青銅製品が4世紀ころ出現し増え始める事実が、新羅の大邸地方への勢力版図の拡大と一致する傾向が認められた。([藤尾慎一郎編『東アジア地域における青銅器文化の移入と変容および流通に関する多角的比較研究』平成15~17年度科学研究費補助金に伴う成果報告,2006.3.])

本研究ではこれと同時代の旧百済地域における状況を調査していく計画である。2007年度にその端緒として、韓国国立中央博物館と本館との国際学術交流協定にもとづく研究プロジェクトの一環として、リーダーシップ経費により、韓国国立中央博物館が所蔵する青銅製品と日本国内出土資料について調査を行った。

2008年度からは科研型の共同研究として、引き続き韓国中央博とともに、主として三国時代を中心に韓国出土資料およびそれと比較できる日本出土資料の調査を行う。当初の申し合わせにより国際学術交流協定による研究プロジェクトは2008年度までを予定しているので、その後は中央博とあらためて協議の上、場合によっては旧百済地域の資料を所蔵する他機関を含める形で、研究を展開する