基幹研究

生業・権力と知の体系に関する歴史的研究

(総括研究代表者 本館・研究部 井原今朝男)

研究目的

前近代社会においては、民衆が飢饉・疫病・戦争や低い生産力の中で生存するために多様な生業活動を展開しており、そこには権力や民衆を含めてその時代の社会が、生存し生き抜くための知的体系をもっていたと考えられる。この前近代的な知的体系は、天文や自然に対する豊かな科学的地理認識、そこから有用財を取り出すための技術的知識、ヒトの肉体や回復力に対する医学的知識などが、呪術、信仰、宗教儀礼などと未分化なままに結合して独特の知識体系を作っていたものと考える。前近代社会の中で、生業と技術と呪術・信仰とが未分化なままで存在した知的体系を全体像としてありのままにとらえ直したい。こうした前近代における知の体系をとらえる新概念がないので、とりあえず「知の体系」の造語で代用し、新概念の創造をはかる。生業やこれまでの分業概念などについても、民俗・考古・歴史学における概念の相違点を論議しながら、概念の共有化をはかり、異分野の学際研究における概念と方法論の諸問題についても検討したい。

継続

古代における生産と権力とイデオロギー(広瀬和雄 他15名)

中・近世における生業と技術・呪術信仰(井原今朝男 他16名)